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61話 私は、無能なんかじゃない
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まだだ、エマはまだ立ち上がる。
ガイアの体は、瘴気に蝕まれている。エマは先程から使い続けてなおレベル1の浄光を、ガイアの体に使い続ける。これ、本当に浄化能力があるのだろうか。
《待って、エマ。これスプーンですくってるようなものだよ》
「ふえぃ?!」
突然、自分の思考にはっきりと別の意見が浮かんできた。
《舞だよ。レベルが上がってる途中で、色々スキル入手してたの覚えてない? その中に『並列思考』があったの》
(そ、そうだっけ?)
《でも、まずは! 神獣従属の呪いもぎ取れたね、さすがはエマちゃん! 私の可愛い妹!!》
妹……そう言われてエマはじーんとする。
こんな風に認めてくれることが、こんなにも嬉しい。
「舞は、私の大好きなお姉ちゃん!」
《そう言ってくれるとすごく嬉しい! 私、一人っ子だったからさ!》
そう舞が嬉しそうに声を上げる。頭に響くのはエマの声だが、それでも間違いなく舞の記憶と、舞の意思を持って、エマと会話してくれている。
それだけで、何か心強いし、すごく嬉しい!
《それでなんだけど、キュアあったじゃん? そっちを直接使った方が早いと思うの。マリアエルの『光属性魔法強化』があるから、多分倍プッシュだよ》
「キュアって、状態異常回復じゃ……いや、やってみよう!」
エマは言われた通り、キュアの詠唱を終えてキュアを放つ。ほんの少しだけだが、嫌な気配が静まった感じがする。でも、それがどれだけ減ったのかは分からない。
「う……これ、ちゃんと効いたのかな……」
《1万年前から生きてるみたいだし、その分、体内に取り込んでる瘴気が多すぎて分からないのかも?》
《効いている》
そうガイアから声が聞こえた。
それなら、できるだけ負担を減らさないと!
エマは、キュアで乱暴に浄化していく。それを、何度も何度も繰り返す。
彼が誰かを想い、病める人々のために自分の命と力を削ぎながらもアースティアーを実らせてくれた。そうだと信じている。
だからこそ、やれるだけやる。
(私はもう、何も出来ない無能なんかじゃない!!)
ガイアの体は、瘴気に蝕まれている。エマは先程から使い続けてなおレベル1の浄光を、ガイアの体に使い続ける。これ、本当に浄化能力があるのだろうか。
《待って、エマ。これスプーンですくってるようなものだよ》
「ふえぃ?!」
突然、自分の思考にはっきりと別の意見が浮かんできた。
《舞だよ。レベルが上がってる途中で、色々スキル入手してたの覚えてない? その中に『並列思考』があったの》
(そ、そうだっけ?)
《でも、まずは! 神獣従属の呪いもぎ取れたね、さすがはエマちゃん! 私の可愛い妹!!》
妹……そう言われてエマはじーんとする。
こんな風に認めてくれることが、こんなにも嬉しい。
「舞は、私の大好きなお姉ちゃん!」
《そう言ってくれるとすごく嬉しい! 私、一人っ子だったからさ!》
そう舞が嬉しそうに声を上げる。頭に響くのはエマの声だが、それでも間違いなく舞の記憶と、舞の意思を持って、エマと会話してくれている。
それだけで、何か心強いし、すごく嬉しい!
《それでなんだけど、キュアあったじゃん? そっちを直接使った方が早いと思うの。マリアエルの『光属性魔法強化』があるから、多分倍プッシュだよ》
「キュアって、状態異常回復じゃ……いや、やってみよう!」
エマは言われた通り、キュアの詠唱を終えてキュアを放つ。ほんの少しだけだが、嫌な気配が静まった感じがする。でも、それがどれだけ減ったのかは分からない。
「う……これ、ちゃんと効いたのかな……」
《1万年前から生きてるみたいだし、その分、体内に取り込んでる瘴気が多すぎて分からないのかも?》
《効いている》
そうガイアから声が聞こえた。
それなら、できるだけ負担を減らさないと!
エマは、キュアで乱暴に浄化していく。それを、何度も何度も繰り返す。
彼が誰かを想い、病める人々のために自分の命と力を削ぎながらもアースティアーを実らせてくれた。そうだと信じている。
だからこそ、やれるだけやる。
(私はもう、何も出来ない無能なんかじゃない!!)
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