【完結】【やりちん】僕の青春グラフィティ。ノスタルジーな昭和チェリーボーイの卒業物語

カトラス

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ヒロイン 詩織

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 そんな、僕に対する周囲の変化を自分なりに楽しんでいた時、私に信じられないラッキーな事が起こったのだ。


 それは、女子テニス部の同級生から告白されたのであった。その子は【神崎詩織】って名前の人で、私の隣のクラスの女子だった。

 詩織からの告白は突然のことであって、部活前に校舎裏に呼び出されて気持ちをうち明けられたのであった。

 最初、詩織は私を呼び出しておきながら、何も話さず、頬だけ赤らんでいるだけだった。


 正直、私は彼女の態度がカワイイと感じてしまい、少し勃起してしまっていた。

 私が「どうしたの?」と聞いても、体を少し揺らすだけで何も話さず、ただ私の顔を見つめてるだけだった。

 なんとなく、詩織の態度から、これは告白ってもんじゃないかと感じていたのでドキドキしていた。



 もう一度、詩織に「何、なんかあるの?」って優しく聞いて見た。

 すると、詩織はようやく「祐一君って彼女いるの?」って聞いてきた。

 「いるわけないよ。俺、全然もてないし」と僕は詩織に言った。

 それを聞いて、詩織は「え、ホントに彼女いないんですか? 祐一君かっこいいし、彼女いると思ってたぁ」と恥ずかしそうに言ってきた。

「なんで、そんなこと聞くんだよ」と私は彼女が言いたいことをうすうす感じながら聞いてみた。

 すると、また詩織は黙りこんだ。私は詩織の態度が邪魔臭いなと思った瞬間に詩織の口が動いたのだった。



 「私、祐一君の事が好き。大好きなんです。よかったら付き合ってください」

 私は、ついにやったと思って飛び上がりそうになった。

 でも、すぐに返事をしてもかっこ悪い気がしたので、しばらく考えるので返事は待って欲しいと答えた。



 詩織はすぐに返事が欲しかったのか残念そうな顔していたが、すぐに「いつ、返事もらえますか?」と聞いてきた。

 僕は、詩織に明日この時間にここで返事すると言って詩織と別れて部活に行ったのであった。

 


 もちろん、私の答えは決まっている。付き合うに決まっているのだ。明日にしたのは、告白の余韻を楽しむのと、今晩、詩織をオカズに“なに”をするためなのであった。

  



 詩織に突然の告白を受けてから、すぐに部活に行ったのだけれど、まったくもってして練習に身が入らなかった。完全に僕の頭は詩織の告白によって舞い上がってしまっていたからだ。

「祐一君のこと、好き、大好き」詩織の言ってくれた言葉が何度も脳内でリピートされている。

 告白されたことなんか、生まれて初めての経験だったから嬉しくて仕方がなかった。

 ましてや、詩織は女の子らしい、太くはないのだが丸みを帯びた体型をしていて、色白で目がクリクリして大きく、ショートカットの髪に顔がよくなじんでいてカワイイのだ。


 動物に例えたら、バンビちゃんって感じだった。

 僕はなんで、今までに詩織の存在に気がつかなかったのだろうと思うほどカワイイのである。

 恐らく、詩織の存在に気がつかなかったのは、巨乳がうりの恵キャプテンの胸ばかりに興味がそそられてしまっていただめだろうと勝手に推測される。

 詩織はキャプテンみたいに胸は大きくないが、顔でいったら、詩織の方が私の好みのタイプなのであった。

 しかも、今後の展開しだいでは、詩織とビニ本で見たような行為が出来る絶好のチャンスなのだ。


 夢にまで見たセックス、即ち童貞を捧げる好機到来なのである。詩織だったら童貞を捧げる相手に申し分はないと思うのであった。

 

 練習中にそんなことばかり考えていると自然と口元が緩んでしまう自分がいた。

 

 そんな時、突然、恵キャプテンにふられて傷心中の先輩が声をかけてきた。



「さっきから、お前なに、ニヤニヤしてるんだよ」

 とてもじゃないが、傷心中の先輩に詩織から告白されたなんて言えそうにない。なんとか適当に誤魔化さないといけないと思った。



「いや、先輩。隣で練習してる女子テニス部の体がエロくて、ついエッチなこと考えていたんですよ」



「そっか、祐一も、俺と一緒でだいぶ性欲がたまってるようだな」

 

 確かに先輩の言うように、性欲はたまっているが、先輩と一緒にされたくないと思った。



「ところで、祐一は、女子テニス部でどいつが一番ムラムラするんだ」

 

 この人はなんてこと聞いてくるんだろう。答えないわけにもいかず当たり障りのないことを言った。


「そりゃ、やっぱりキャプテンですね。あの胸でパイずりされたいっすよ」



「祐一もなかなか言うようになったじゃないか。俺の見たところ、あの胸は柔らかそうでたまらないぐらい気持ちがいいと俺も思うよ。しかし、お前もケダモノだな、練習中にそんなことばっか考えているなよ」

 

 あんたに言われたくないよと思ったが、とりあえず「すいません」と謝っておいた。

「謝んなくてもいいよ。俺もよく練習中にエロい妄想よくしてるからよ。恵はふられたから無理なんで、最近は妄想のターゲットかえたんだよ。やっぱ妄想でも現実みが無いと興奮しないからな」

 先輩は僕とエロ話をしていると、とても楽しそうだ。



「ところで、先輩ターゲット変えたって、誰にしたんですか?」

 

 先輩の妄想の相手など、どうでもいいのだけれど、話をおってもあれなのでとりあえず聞いてみた。

 
 先輩は嬉しそうに答えた。



「最近の俺のおかずはあいつなんだ」

 

 そう言うと先輩は隣のコートで練習してる女子の一人をあごで指した。

 

 先輩が指した相手は詩織だった。



「どうだ、あいつ詩織っていうんだけど、かわいいだろう。確か、お前と同じ学年だろ。なんか情報ないのか?」

 僕は先輩から最悪なことを聞いてしまって、さっきまでのハッピーな気分から一気に気分が滅入ってしまったのであった。

 そして、更に先輩は私がへこむことを言う。

「昨日も詩織を想像してシコッタんだけどな。なかなかエロい妄想なんだよ。詩織がラケットの先で……あそこをグチョ、グチョと……」



 この人は、私以上にケダモノだと確信したのだった。

「どうだ、祐一。俺の妄想凄いだろう? お前、勃起してるんじゃないだろうな」

 

 私は、ダメだこの人と心底思ったが、本心など言えるはずもなく「流石ですよ」と答えていた。



「まぁ、妄想に関しては俺の右に出るものはいないからな。お前も、もっともっと精進して発想力を鍛えないといけないぞ」

 何が、発想力だ、先輩には言われたくないことであるが、僕は口から「精進して早く先輩みたいになりたいです」と言っていた。
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