【完結】【やりちん】僕の青春グラフィティ。ノスタルジーな昭和チェリーボーイの卒業物語

カトラス

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シコシコって。

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 衝撃的なエロ本との出合いから2年の歳月が経っていて、僕は中学生に進級していた。

 中学生になると、僕の体は劇的に変化をとげる。

 その変化とは男性器の周りに毛が生えだしたのだ。それと同時に、今まで皮を被っていた男性器の先がめくれて亀頭が露出するようになった。

 クラスメートにその事を聞いてみたのだが、私と同じようになったのは三割ぐらいであったと記憶している。それと、クラスの男友達とは、しょっちゅう体の変化の話をしていたような気がする。

 中学に入ってから、私は同級生の勧めもあって軟式テニス部に入った。

 テニス自体はさほど興味が無かったのだが、なんだか毎日登校するときにテニスラケットを持っていると、かっこいい感じがしたからだ。

 それと、少し女性にモテるのじゃないかなと思っていたりしていた。

 そんな、安易な気持ちでテニス部に入った僕だったのだが、思っていたより練習はハードでクラブ活動が終わると、いつもクタクタに疲れていたような気がする。

 入部したての頃は、練習はランニング中心のメニュで一年生という事もあってラケットなどはまともに握らせてもらえず、ランニングが終わると先輩の練習で打った球拾いばかりの日々で、すぐにテニス部をやめたいと思ったりした。

 それでも、テニス部を辞めなかったのは先輩に面白い人がいたのと、隣のコートで練習している女子テニス部のキャプテンに恋をしてしまったからだった。

 私はコートの外に立って、声出しと、玉拾いをしてる最中によく憧れのキャプテンの姿を目で追ったものである。

 憧れのキャプテンは三年生であって、体の線は細い割りに、白のテニススカートからのぞく太ももがムチムチしていて目の保養になった。

 キャプテンが動くたびにポニーテールと同級生の女子と比べると発達しだした胸が揺れて、僕は股間に熱いものをしばしば感じずにはいられなかった。

 先輩が練習の合間に後輩達にアドバイスをしてる時なども日焼けした顔から見える白い歯が素敵で、あの先輩と付き合えたら、どんなに幸せなんだろうとよく思っていたりした。

 そんな風にして、私なりに部活を楽しんでいたある日の事。

 練習が終わって部室で制服に着替えていると、いつも面白いことを言って、後輩を笑わしてくれる先輩から興味深い事を聞いた。先輩は唐突に僕に聞いてきた。

「お前、シコシコってしたことあるか?」

 僕はシコシコなる言葉を聞いたことが無かったので、先輩に「シコシコって何ですか?」と聞き返していた。先輩は可笑しそうに「シコシコも知らないのかよ! 俺なんかお前ぐらいの時には毎日していたぜ」

 シコシコってのは、どうやら毎日出来るものらしい。私が不思議そうな顔をしていると先輩は続けた。

「シコシコってのはなぁ、別名千摺りっても言うのだけど、チンチンを好きな奴の事を想像したり、エロ本とかのおかずを見たりして、上下に擦ることなんだよ。そしたらなぁ、頭の中が真っ白になって、チンチンの先っぽから勢いよくカルピスみたいな白い液体が飛び出すんだぜ。そりゃ、その白いのが飛び出す瞬間がむちゃくちゃ気持ちよくて、俺なんか、もう死んでもいいって感じになったことなんかしょっちゅうだぜ。お前も今晩あたり試してみろよ。但し注意しないといけないのは、母親とかには絶対見られるなよ。俺はこの前、母ちゃんにシコシコしてるとこ見られて、むちゃくちゃ気まずい雰囲気になったからなぁ。それと、テッシュは必ず近くにおいておけよ。そうだな、出そうになったら、先っぽに当てるといいよ、じゃないと、勢いよく白いのが飛び出したら部屋中に撒き散らしてけっこう始末が大変だからな。あと発射したあとは、部屋中がイカの腐ったような匂いがするかも知れないから注意が必要だな。まぁ、最初は何が起こったかとビックリするかも知れないけど、一度やったら、病み付きになること受けあいだぜ! そうそう、聞いた話によるとな、猿にシコシコ教えたら、病み付きになって死ぬまで擦り続けるらしいよ」

 先輩はシコシコなるものの事を一気に話すと大笑いして、僕の肩を叩いて最後に言った。

「せっかく、教えてやったのだから、今晩絶対やれよな。感想待ってるぜ!」

 僕は、帰りの道すがら、先輩の教えてくれたシコシコのことで頭がいっぱいだった。

 気持ちいいと言っていたので、早速、今晩試してみようと思ったのである。

 もちろん、シコシコのおかずは、憧れの先輩を想像して擦ってみようと思うのであった。

 僕は帰宅すると、先輩から聞いたシコシコなるものを早く試してみたくて仕方がなかった。

 帰ってきてから、いきなり試してみようかとも思ったのだが、母親がすでにパートの仕事から戻ってきているのでそういうわけにはいかなかったのだ。万が一に母親に見つかる危険のある今よりも、両親が寝てからの方がシコシコに集中できるであろうと考えたのだ。

 夕飯までは少し時間があったので僕は風呂に入った。

 練習のせいで汗臭くなった体を洗い流す。シコシコを今晩するつもりなのでアソコもいつもより入念に洗った。アソコを洗いながら、ほんとに先輩の言っていたように、こいつを上下に擦るとびっくりするような事がおこるのか、いささか信じられない気持ちもあった。

 ほんとに、先輩の言っていたように気持ちいいのだろうか? 

 部室で先輩にシコシコなるもののやり方を聞いて以来、僕の頭の中はシコシコに対する好奇心でいっぱいなのであった。とにかく、百聞は一見にしかず、両親が寝静まってから実行に移すしかないのだ。

 風呂から上がると、すぐに夕食になった。その日のメニューは、大好きなカレーだったと覚えている。

 ふだんは、カレーをがっつく僕なのだが、その日は頭の中がシコシコの事でいっぱいなので食欲がわかなかった。
 いつまでたってもカレーのお代わりをしない私を心配して、母親は「どうしたの祐一、今日は食欲ないんか? 体の調子でも悪いのと違う?」と聞いてきたのを、今でも鮮明に覚えている。

 僕は、「なんでもないよ」とだけ母親に返事をした。あまり、母親に心配をかけると、夜中に様子を見にこられて発見されてしまう可能性もあるので無理にカレーを胃袋につめこんだ。

 さすがに、お代わりする気持ちにはならなかったのだが、それでも母親は安心したようであった。

 夕食後に家族と一緒に居間でテレビを見たのだが、番組に集中できなかったように思う。とにかく、僕の心の中は時間が進んで両親が早く寝てくれることだけを願うばかりであった。テレビを見ていてもつまらないので、僕は自室に戻った。部屋に戻ると、僕はベットに寝転んで、女子テニス部のキャプテンのことを想った。



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