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8.鬼ごっこ終了
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「乾杯~!!!」
メロンソーダの入ったグラスを高く掲げる。
「乾杯です」
グラス同士がぶつかって、コンっと心地いい音がした。
今日はカイトの退院祝いをするため、ファミレスに来ている。
あの脱出からはや1ヶ月。
当時はカイトが屋敷に強盗目的で入ったことや、ヒナタを車で轢いたことを警察に問い詰められたりもしたが、結局は仕方なかったということで落ち着いた。
そういえばヒナタの死体が出なかったそうだ。
だが、車に轢かれて無事で居られるはずがない。
どこか別の場所で力尽きているのだろうと思う。
それより今はマグロ、ホタテ、サーモン………
「あーお腹いっぱい。しあわせー」
ポンポンお腹を叩くと、カイトがはにかみながら、下品ですよと言った。
「そろそろお会計しましょうか」
「うん、そうだね。また2人で来ようね!」
「店員さん、お会計お願いします」
「聞いてないね」
相変わらずだなと思いつつ、どこか安心している自分がいた。
お会計を済まして駐車場へ向かう。
「家まで送りますよ。また監禁されたりしたら困りますからね」
「反論したい所だけど、そうかもしれないから助かります」
私は助手席に乗り込んだ。
………………
瞼が重い…意識が朦朧とする。
ここは私の家のベッドの上だろうか。
あと一時間…。
そう思って寝返りを打とうとした時、自分の手足が動かないことに気がついた。
まさか…。
目を開けると手足が鎖で繋がれているのが見えた。
最悪の可能性が頭に浮かぶ。
その時、聞き覚えのある声が聴こえた。
「目が覚めましたか」
カイトだった。
「カイト!良かった…また何かに巻き込まれちゃったみたいで…とにかくこれ外すの手伝って!」
カイトは何も言わなかった。
「カイト…?」
カイトは無邪気な笑い声をあげた。
「貴方は本当に頭が悪いですね。ここは僕の家です」
「カイトの…家?」
「そうですよ。僕が貴方に鎖をつけたんです」
カイトはまた笑いだす。
「僕はあの男のような不手際は起こしません。だから僕から逃げようなんて考えない方が賢明ですよ。だって無駄ですから」
思考が追いつかないが、何とか声を絞り出す。
「いつから…?いつからこんなことしようって考えてたの?」
「いつからだと思いますか」
カイトは私をベッドに押し倒し、顔を近づける。
鎖で繋がれているため身動きが取れず、カイトしか見えなくなる。
カイトは骨張った手で私の顔を包む。
「愛してます」
耳元でそう囁かれてから、唇にキスを落とされた。
何度も角度を変えて、ゆっくり唇を味わわれる。
体が内側から熱くなり、頭がぼっーとする。
いつのまにか生暖かい物が口内に侵入していた。
カイトの舌だった。
ゆっくり歯茎をなぞられ目頭が熱くなる。
そうこうしている内に私の舌は捕まってゆっくり絡めて取られる。
「気持ちいいでしょう」
カイトはやっと唇を離した。
私の口の中は唾液でいっぱいだった。
「貴方が僕から逃げることが出来ない理由はもう一つあります。それは…」
カイトは私の洋服に手を伸ばす。
「貴方も僕のことを愛しているからです。今のキスだって、僕の舌を噛んで拒むこともできた。でもそれをしなかった」
カイトは洋服のボタンを一つ一つ外していく。
「だから貴方は僕がこれからすることも表面上は嫌がっても、心の中では喜んでくれるはずです」
私の下着が露わになる。
「そうだろ?」
見たことのない顔で笑うカイトが見える。
私はゆっくり目を閉じた。
メロンソーダの入ったグラスを高く掲げる。
「乾杯です」
グラス同士がぶつかって、コンっと心地いい音がした。
今日はカイトの退院祝いをするため、ファミレスに来ている。
あの脱出からはや1ヶ月。
当時はカイトが屋敷に強盗目的で入ったことや、ヒナタを車で轢いたことを警察に問い詰められたりもしたが、結局は仕方なかったということで落ち着いた。
そういえばヒナタの死体が出なかったそうだ。
だが、車に轢かれて無事で居られるはずがない。
どこか別の場所で力尽きているのだろうと思う。
それより今はマグロ、ホタテ、サーモン………
「あーお腹いっぱい。しあわせー」
ポンポンお腹を叩くと、カイトがはにかみながら、下品ですよと言った。
「そろそろお会計しましょうか」
「うん、そうだね。また2人で来ようね!」
「店員さん、お会計お願いします」
「聞いてないね」
相変わらずだなと思いつつ、どこか安心している自分がいた。
お会計を済まして駐車場へ向かう。
「家まで送りますよ。また監禁されたりしたら困りますからね」
「反論したい所だけど、そうかもしれないから助かります」
私は助手席に乗り込んだ。
………………
瞼が重い…意識が朦朧とする。
ここは私の家のベッドの上だろうか。
あと一時間…。
そう思って寝返りを打とうとした時、自分の手足が動かないことに気がついた。
まさか…。
目を開けると手足が鎖で繋がれているのが見えた。
最悪の可能性が頭に浮かぶ。
その時、聞き覚えのある声が聴こえた。
「目が覚めましたか」
カイトだった。
「カイト!良かった…また何かに巻き込まれちゃったみたいで…とにかくこれ外すの手伝って!」
カイトは何も言わなかった。
「カイト…?」
カイトは無邪気な笑い声をあげた。
「貴方は本当に頭が悪いですね。ここは僕の家です」
「カイトの…家?」
「そうですよ。僕が貴方に鎖をつけたんです」
カイトはまた笑いだす。
「僕はあの男のような不手際は起こしません。だから僕から逃げようなんて考えない方が賢明ですよ。だって無駄ですから」
思考が追いつかないが、何とか声を絞り出す。
「いつから…?いつからこんなことしようって考えてたの?」
「いつからだと思いますか」
カイトは私をベッドに押し倒し、顔を近づける。
鎖で繋がれているため身動きが取れず、カイトしか見えなくなる。
カイトは骨張った手で私の顔を包む。
「愛してます」
耳元でそう囁かれてから、唇にキスを落とされた。
何度も角度を変えて、ゆっくり唇を味わわれる。
体が内側から熱くなり、頭がぼっーとする。
いつのまにか生暖かい物が口内に侵入していた。
カイトの舌だった。
ゆっくり歯茎をなぞられ目頭が熱くなる。
そうこうしている内に私の舌は捕まってゆっくり絡めて取られる。
「気持ちいいでしょう」
カイトはやっと唇を離した。
私の口の中は唾液でいっぱいだった。
「貴方が僕から逃げることが出来ない理由はもう一つあります。それは…」
カイトは私の洋服に手を伸ばす。
「貴方も僕のことを愛しているからです。今のキスだって、僕の舌を噛んで拒むこともできた。でもそれをしなかった」
カイトは洋服のボタンを一つ一つ外していく。
「だから貴方は僕がこれからすることも表面上は嫌がっても、心の中では喜んでくれるはずです」
私の下着が露わになる。
「そうだろ?」
見たことのない顔で笑うカイトが見える。
私はゆっくり目を閉じた。
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