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番外編、圭吾と零
お隣さん 2
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「あ、零さんこんにちは~」
土曜日、家族4人でおでかけをしようとドアを開けると、最近隣に引っ越してきた桐谷さんもちょうど外に出るところだった。
「糸くん、こんにちは~」
挨拶をすると、同じ家から強面の男性が出てくる。
「どうした」
ふわふわと柔らかい雰囲気の糸と反して、軽く3人くらい埋めてそうな見た目だ。
「ほら、この前話した零さんだよ」
鍵を閉めながら糸がそう伝えると、その男性はぺこりと頭を下げてご丁寧に挨拶をしてくれた。
後から出てきた圭吾とゆいも驚いたが、すぐに糸が自分の旦那だと教えてくれた。
「いつも花嶺さんにはうちの妻がお世話になっているようで…
ご挨拶が遅れて申し訳ありません」
怖い顔でこれだけ腰が低いと、少し笑ってしまいそうになる。
「いえいえ、糸くんには子供達がとても懐いているので助かってますよ~」
あれから一ヶ月、何度か一緒にスーパーへ買い物に行ったり、そのついでに家でお茶をしたりと、2人は親交を深めている。
「そうだ、今日から里帰りって言ってたっけ?」
糸への敬語が取れた零は、つい数日前に聞いていたことを思い出した。
「そうなんです。なので二ヶ月くらい会えなくて寂しいんですけど…無事産まれたら写真送りますね~」
これから糸の実家へ帰り、里帰り出産をするらしい。
旦那は産まれるまで糸の実家から仕事に行き、無事産まれたら育児休暇に入る。
この見た目でも一応会社勤めらしい。
「そっか~…寂しいけど、無理せず頑張ってね」
糸は更に大きくなったお腹を抱え、屈強な旦那は重そうな荷物を軽々と持って実家に向かった。
それから約3週間後、少しはやく産まれたと糸から写真が送られてきた。
母子ともに健康で、写真には笑顔の糸とまだしわくちゃな赤ちゃんが写っている。
ここから何度も顔が変わるので、まだどっちに似ているかはわからないだろう。
とにかく、2人が無事で何よりだ。
土曜日、家族4人でおでかけをしようとドアを開けると、最近隣に引っ越してきた桐谷さんもちょうど外に出るところだった。
「糸くん、こんにちは~」
挨拶をすると、同じ家から強面の男性が出てくる。
「どうした」
ふわふわと柔らかい雰囲気の糸と反して、軽く3人くらい埋めてそうな見た目だ。
「ほら、この前話した零さんだよ」
鍵を閉めながら糸がそう伝えると、その男性はぺこりと頭を下げてご丁寧に挨拶をしてくれた。
後から出てきた圭吾とゆいも驚いたが、すぐに糸が自分の旦那だと教えてくれた。
「いつも花嶺さんにはうちの妻がお世話になっているようで…
ご挨拶が遅れて申し訳ありません」
怖い顔でこれだけ腰が低いと、少し笑ってしまいそうになる。
「いえいえ、糸くんには子供達がとても懐いているので助かってますよ~」
あれから一ヶ月、何度か一緒にスーパーへ買い物に行ったり、そのついでに家でお茶をしたりと、2人は親交を深めている。
「そうだ、今日から里帰りって言ってたっけ?」
糸への敬語が取れた零は、つい数日前に聞いていたことを思い出した。
「そうなんです。なので二ヶ月くらい会えなくて寂しいんですけど…無事産まれたら写真送りますね~」
これから糸の実家へ帰り、里帰り出産をするらしい。
旦那は産まれるまで糸の実家から仕事に行き、無事産まれたら育児休暇に入る。
この見た目でも一応会社勤めらしい。
「そっか~…寂しいけど、無理せず頑張ってね」
糸は更に大きくなったお腹を抱え、屈強な旦那は重そうな荷物を軽々と持って実家に向かった。
それから約3週間後、少しはやく産まれたと糸から写真が送られてきた。
母子ともに健康で、写真には笑顔の糸とまだしわくちゃな赤ちゃんが写っている。
ここから何度も顔が変わるので、まだどっちに似ているかはわからないだろう。
とにかく、2人が無事で何よりだ。
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