強制結婚させられた相手がすきすぎる

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番外編、圭吾と零

作り置き

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「ままおはなちちてー」
「もうさっきしたよ、ねんねしようね」
零はなかなか寝付けないりおを二時間かけて寝かせ、ようやく圭吾のいるリビングに戻ってきた。
「お疲れさま、今日は一段と長かったね…。
紅茶入れたから良かったら飲んで」
零が寝かしつけをしている間、圭吾は全ての家事を終わらせて本を読んでいたらしい。
寝かしつけは基本的に夫婦交代で行っているので、昨日は零が家事を終わらせた。
すっと寝てくれる日もあれば、今日のように数時間かかる日もある。
これはいくら日中遊ばせてもコントロールすることができず、現に今日も相当遊んだはずなのになかなか寝てくれなかった。
そういう時、どちらかが変わろうと寝室に訪れると、かえってりおを興奮させてしまう。
ままだ!ぱぱだ!と言い、遊び出してしまうのだ。
なので、寝かしつけがいくら長引いても片方が様子を見に行くのはNG。
一応ベビーカメラをONにすれば様子は確認できるので、心配はいらない。
「紅茶ありがとうございます。
僕はクッキー生地のストック作っちゃいますね、圭吾さんはもう寝ますか?」
圭吾は本を閉じ、零の方へ歩いた。
「ううん、ここで零とお話したい」
今日はあまり2人きりの時間が取れなかったので、寂しくなってしまったのだろうか。
普段は二児の父として頼れる圭吾も、零の前では大きい犬みたいになる。
「ふふ、圭吾さんもお疲れさまです。
それなら一緒に作りましょうか」
おやつは基本的に零の手作りなので、こうして夜に作業する。
健康にいいものを、というよりは、単に零がお菓子作りをしたいだけだ。
みんなは美味しい美味しいと食べてくれるので、作りがいがある。
「今回はなにクッキー?」
今日はクッキーの生地をいくつか作って、それを冷凍しておく。
クッキーの生地は冷凍すれば一ヶ月近く持つので、食べたい時にさっと出して切って焼けば、すぐに美味しいクッキーが食べられるのだ。
「今日は抹茶とプレーンのアイスボックスクッキーと、プレーンだけのを作ります」
アイスボックスクッキーというのは色違いの生地が互い違いに並んだクッキーで、一般的にはココアの生地とプレーンの生地を合わせたものが多い。
「なるほどね、俺は何すればいい?」
2人は手を洗い、圭吾は零の指示通り混ぜたり捏ねたりした。
「よし、完璧ですね。
それじゃあこれは一旦冷蔵庫に入れて、今日はもう寝ましょう」
明日の朝起きたら、抹茶の生地とプレーンの生地を切って合わせ、それから冷凍庫に入れる。
今日はもう遅いので、寝巻きに着替えて2人の寝室に向かった。
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