82 / 152
番外編、圭吾と零
作り置き
しおりを挟む
「ままおはなちちてー」
「もうさっきしたよ、ねんねしようね」
零はなかなか寝付けないりおを二時間かけて寝かせ、ようやく圭吾のいるリビングに戻ってきた。
「お疲れさま、今日は一段と長かったね…。
紅茶入れたから良かったら飲んで」
零が寝かしつけをしている間、圭吾は全ての家事を終わらせて本を読んでいたらしい。
寝かしつけは基本的に夫婦交代で行っているので、昨日は零が家事を終わらせた。
すっと寝てくれる日もあれば、今日のように数時間かかる日もある。
これはいくら日中遊ばせてもコントロールすることができず、現に今日も相当遊んだはずなのになかなか寝てくれなかった。
そういう時、どちらかが変わろうと寝室に訪れると、かえってりおを興奮させてしまう。
ままだ!ぱぱだ!と言い、遊び出してしまうのだ。
なので、寝かしつけがいくら長引いても片方が様子を見に行くのはNG。
一応ベビーカメラをONにすれば様子は確認できるので、心配はいらない。
「紅茶ありがとうございます。
僕はクッキー生地のストック作っちゃいますね、圭吾さんはもう寝ますか?」
圭吾は本を閉じ、零の方へ歩いた。
「ううん、ここで零とお話したい」
今日はあまり2人きりの時間が取れなかったので、寂しくなってしまったのだろうか。
普段は二児の父として頼れる圭吾も、零の前では大きい犬みたいになる。
「ふふ、圭吾さんもお疲れさまです。
それなら一緒に作りましょうか」
おやつは基本的に零の手作りなので、こうして夜に作業する。
健康にいいものを、というよりは、単に零がお菓子作りをしたいだけだ。
みんなは美味しい美味しいと食べてくれるので、作りがいがある。
「今回はなにクッキー?」
今日はクッキーの生地をいくつか作って、それを冷凍しておく。
クッキーの生地は冷凍すれば一ヶ月近く持つので、食べたい時にさっと出して切って焼けば、すぐに美味しいクッキーが食べられるのだ。
「今日は抹茶とプレーンのアイスボックスクッキーと、プレーンだけのを作ります」
アイスボックスクッキーというのは色違いの生地が互い違いに並んだクッキーで、一般的にはココアの生地とプレーンの生地を合わせたものが多い。
「なるほどね、俺は何すればいい?」
2人は手を洗い、圭吾は零の指示通り混ぜたり捏ねたりした。
「よし、完璧ですね。
それじゃあこれは一旦冷蔵庫に入れて、今日はもう寝ましょう」
明日の朝起きたら、抹茶の生地とプレーンの生地を切って合わせ、それから冷凍庫に入れる。
今日はもう遅いので、寝巻きに着替えて2人の寝室に向かった。
「もうさっきしたよ、ねんねしようね」
零はなかなか寝付けないりおを二時間かけて寝かせ、ようやく圭吾のいるリビングに戻ってきた。
「お疲れさま、今日は一段と長かったね…。
紅茶入れたから良かったら飲んで」
零が寝かしつけをしている間、圭吾は全ての家事を終わらせて本を読んでいたらしい。
寝かしつけは基本的に夫婦交代で行っているので、昨日は零が家事を終わらせた。
すっと寝てくれる日もあれば、今日のように数時間かかる日もある。
これはいくら日中遊ばせてもコントロールすることができず、現に今日も相当遊んだはずなのになかなか寝てくれなかった。
そういう時、どちらかが変わろうと寝室に訪れると、かえってりおを興奮させてしまう。
ままだ!ぱぱだ!と言い、遊び出してしまうのだ。
なので、寝かしつけがいくら長引いても片方が様子を見に行くのはNG。
一応ベビーカメラをONにすれば様子は確認できるので、心配はいらない。
「紅茶ありがとうございます。
僕はクッキー生地のストック作っちゃいますね、圭吾さんはもう寝ますか?」
圭吾は本を閉じ、零の方へ歩いた。
「ううん、ここで零とお話したい」
今日はあまり2人きりの時間が取れなかったので、寂しくなってしまったのだろうか。
普段は二児の父として頼れる圭吾も、零の前では大きい犬みたいになる。
「ふふ、圭吾さんもお疲れさまです。
それなら一緒に作りましょうか」
おやつは基本的に零の手作りなので、こうして夜に作業する。
健康にいいものを、というよりは、単に零がお菓子作りをしたいだけだ。
みんなは美味しい美味しいと食べてくれるので、作りがいがある。
「今回はなにクッキー?」
今日はクッキーの生地をいくつか作って、それを冷凍しておく。
クッキーの生地は冷凍すれば一ヶ月近く持つので、食べたい時にさっと出して切って焼けば、すぐに美味しいクッキーが食べられるのだ。
「今日は抹茶とプレーンのアイスボックスクッキーと、プレーンだけのを作ります」
アイスボックスクッキーというのは色違いの生地が互い違いに並んだクッキーで、一般的にはココアの生地とプレーンの生地を合わせたものが多い。
「なるほどね、俺は何すればいい?」
2人は手を洗い、圭吾は零の指示通り混ぜたり捏ねたりした。
「よし、完璧ですね。
それじゃあこれは一旦冷蔵庫に入れて、今日はもう寝ましょう」
明日の朝起きたら、抹茶の生地とプレーンの生地を切って合わせ、それから冷凍庫に入れる。
今日はもう遅いので、寝巻きに着替えて2人の寝室に向かった。
17
お気に入りに追加
424
あなたにおすすめの小説


ある少年の体調不良について
雨水林檎
BL
皆に好かれるいつもにこやかな少年新島陽(にいじまはる)と幼馴染で親友の薬師寺優巳(やくしじまさみ)。高校に入学してしばらく陽は風邪をひいたことをきっかけにひどく体調を崩して行く……。
BLもしくはブロマンス小説。
体調不良描写があります。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。



怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人
こじらせた処女
BL
幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。
しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。
「風邪をひくことは悪いこと」
社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。
とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。
それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる