上 下
105 / 150
もしものふたり

お誘い

しおりを挟む
※もしものふたりの世界線です。

__________

「なるほどな、それで最近元気がないわけだ」
圭吾は同僚、宇野弥生と居酒屋で飲みながら悩みを吐き出す。
「それがまた端正な顔立ちでさ、俺もう勝ち目ないなーって」
若い子は若い子同士、って言うんじゃん。
と、圭吾はつまみもなしにひたすら酒を飲む。
どうせ明日は土曜日だし、特に予定もない。
二日酔い覚悟で、零のことを忘れたい。
「でもさ、そいつが零くんの好きな男って確信はなくね?
紹介がなかったんだろ、ならまだ希望はあるんじゃねーの」
弥生はひたすら慰め、酔い潰れた圭吾をタクシーに乗せられるよう自分はセーブする。
「紹介するまでもないだろ、ってことかもしんねえじゃん。
それに、仮に俺が好きなら好きな男の話なんてしないだろ」
だからわかんねーじゃん!と弥生に言われるも、圭吾は止めどなく愚痴を吐き続けた。


ブー、ブー、とテーブルに置いたスマホが振動し、零からのメールが届いた。
『お久しぶりです。
最近、コンビニでお見かけしませんが、
お元気ですか?
忙しかったら断ってくれていいんですけど…もしよかったら、二人でプラネタリウムに行きたいです。』
うれしいと思う半面、恋人を差し置いて二人でプラネタリウムなんて、という気持ちで、なかなか返事を送れずにいた。
もしかして、まだ付き合ってはいないのだろうか。
それなら弥生の言うように、少しくらい希望はあるのだろうか。
『久しぶり。元気です。
節約中でしばらくはお弁当を持って行ってました。
プラネタリウムのお誘い、ありがとう。
ぜひご一緒したいです。』
節約中、と嘘をついてしまったが、
なんとか約束はできた。
出会ってから、こんなにも会わなかったことはない。
平日の朝は必ずコンビニへ行くし、
最近は土日も会うことが多かった。
圭吾はパソコンを開き、デート用の服を見る。
あの男に、負けるわけにはいかない。

____________

なんだか文章が書きにくかったです。
日常感がある方が書きやすいですね。
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

夫の不倫劇・危ぶまれる正妻の地位

恋愛 / 完結 24h.ポイント:1,242pt お気に入り:76

たとえあなたに選ばれなくても【本編完結 / 番外編更新中】

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:1,597pt お気に入り:2,730

貧乏Ωの憧れの人

BL / 完結 24h.ポイント:92pt お気に入り:505

絶世のハンターは魔族に狙われ、情報屋に抱かれる

BL / 完結 24h.ポイント:7pt お気に入り:258

生涯専用おまんこ宣言♡

BL / 完結 24h.ポイント:1,526pt お気に入り:57

僕のお兄様がヤンデレなんて聞いてない

BL / 完結 24h.ポイント:120pt お気に入り:946

出来損ないの次男は冷酷公爵様に溺愛される

BL / 連載中 24h.ポイント:440pt お気に入り:7,445

残り一日で破滅フラグ全部へし折ります ざまぁRTA記録24Hr.

恋愛 / 完結 24h.ポイント:18,552pt お気に入り:13,926

処理中です...