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番外編、〇〇とゆい
おばあちゃんとゆい 3
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「ただいまー」
圭吾は帰宅すると、すぐに手を洗い、
リビングへ向かう。
そこには母親の雅子と、息子のゆいが楽しそうに夕飯を食べていた。
「あら圭吾、おかえりなさい」
たのしくて気が付かなかったわ、と雅子は圭吾の鞄とジャケットを受け取った。
「今シチュー温めるから座って待ってて」
雅子は圭吾を座るよう促すが、
「うん、その前にちょっと零の様子見てくる」
と妻の眠る寝室へ向かった。
そっとドアを開けると、愛する妻が寝ている。
「…あ、圭吾さんおかえりなさい…」
足音で起きてしまったようで、
零は眠そうに目を擦りながらベットの上に座る。
「ごめんね、無理しないで。
調子はどう?何か食べられた?」
圭吾が優しく聞くと、
「お義母さんがりんごを擦ってくださって、それを食べました。
うどんも置いててくれたんですけど、
まだ食べられてないです」
と答える。
「そっかそっか、りんごだけでも偉いよ。
がんばったね、ゆっくり休んで」
リビングに戻ると、
「ゆい、おばあちゃんとシチュー作ったんだって?」
ゆいはもぐもぐ、ごっくん。
と飲み込んでから、
「うん!ぱぱもぱべる?」
とにこにこしている。
ありがとう、とゆいに一口もらい、
それから雅子が運んできたシチューを食べる。
「ん、おいしいね。
にんじんが柔らかい」
ぱくぱくとそれを平らげ、デザートに雅子が切ったりんごを3人で食べた。
「零くん悪阻辛そうね、こればっかりはどうしようもないのよね」
零の悪阻はゆいの時の方が酷かったが、
今日はそれ以上に辛そうだった。
「ほんと、いつも思うよ。
零の苦しみは全部俺がもらえたらいいのに」
なかなか無茶を言うわね、と雅子に笑われた。
圭吾は帰宅すると、すぐに手を洗い、
リビングへ向かう。
そこには母親の雅子と、息子のゆいが楽しそうに夕飯を食べていた。
「あら圭吾、おかえりなさい」
たのしくて気が付かなかったわ、と雅子は圭吾の鞄とジャケットを受け取った。
「今シチュー温めるから座って待ってて」
雅子は圭吾を座るよう促すが、
「うん、その前にちょっと零の様子見てくる」
と妻の眠る寝室へ向かった。
そっとドアを開けると、愛する妻が寝ている。
「…あ、圭吾さんおかえりなさい…」
足音で起きてしまったようで、
零は眠そうに目を擦りながらベットの上に座る。
「ごめんね、無理しないで。
調子はどう?何か食べられた?」
圭吾が優しく聞くと、
「お義母さんがりんごを擦ってくださって、それを食べました。
うどんも置いててくれたんですけど、
まだ食べられてないです」
と答える。
「そっかそっか、りんごだけでも偉いよ。
がんばったね、ゆっくり休んで」
リビングに戻ると、
「ゆい、おばあちゃんとシチュー作ったんだって?」
ゆいはもぐもぐ、ごっくん。
と飲み込んでから、
「うん!ぱぱもぱべる?」
とにこにこしている。
ありがとう、とゆいに一口もらい、
それから雅子が運んできたシチューを食べる。
「ん、おいしいね。
にんじんが柔らかい」
ぱくぱくとそれを平らげ、デザートに雅子が切ったりんごを3人で食べた。
「零くん悪阻辛そうね、こればっかりはどうしようもないのよね」
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今日はそれ以上に辛そうだった。
「ほんと、いつも思うよ。
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なかなか無茶を言うわね、と雅子に笑われた。
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