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もしものふたり
らしくない圭吾
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「おはようございます。
こちらお預かりいたしますね」
圭吾はいつものように、また缶コーヒーをレジに置いた。
お願いします、という言葉から始まり、人があまりいない日には少し雑談ができる。
「最近また新しくカフェができたらしいですね」
零は嬉しそうに言った。
「ああ、僕もちょっと気になってたんだ。
でも一人じゃなかなか、ね」
何気ないような態度で言葉を返すが、
どきどきと心臓の高鳴りを隠すのに必死だ。
「恋人さん…とか、一緒に行ったりしないんですか…?」
零は少し控えめに言葉を紡ぐ。
当然、恋人はいない。
それは零も同様で、
「じゃあ今度二人で行きませんか?
あ、嫌じゃなければですけど…」
と圭吾を誘った。
コンビニ以外で会うことはないし、いつもバイトのユニフォーム姿しか見ることがないので、私服を見られるのが楽しみだ。
早速日時を決めて、圭吾はそのまま仕事へ向かった。
「おー、またまた上機嫌だな花嶺」
「うるさいな、さっさと仕事知ろ」
「はは~らしくねえな。キレがないぞ、キレが」
にやにやと圭吾のデスクまで来た弥生は、
早々に蹴られて悪態をつきながら自分のデスクへ戻って行った。
漸く店員と客から、あわよくば友達…くらいにまではなれそうで、浮かれている。
それどころか、恋人がいないときた。
もうこれは脈アリ以外のなにものでもないだろ!!
と心の兎が頻りに飛び跳ねていた。
_________________
はやくくっつけたくて色々端折ってますが…
こちらお預かりいたしますね」
圭吾はいつものように、また缶コーヒーをレジに置いた。
お願いします、という言葉から始まり、人があまりいない日には少し雑談ができる。
「最近また新しくカフェができたらしいですね」
零は嬉しそうに言った。
「ああ、僕もちょっと気になってたんだ。
でも一人じゃなかなか、ね」
何気ないような態度で言葉を返すが、
どきどきと心臓の高鳴りを隠すのに必死だ。
「恋人さん…とか、一緒に行ったりしないんですか…?」
零は少し控えめに言葉を紡ぐ。
当然、恋人はいない。
それは零も同様で、
「じゃあ今度二人で行きませんか?
あ、嫌じゃなければですけど…」
と圭吾を誘った。
コンビニ以外で会うことはないし、いつもバイトのユニフォーム姿しか見ることがないので、私服を見られるのが楽しみだ。
早速日時を決めて、圭吾はそのまま仕事へ向かった。
「おー、またまた上機嫌だな花嶺」
「うるさいな、さっさと仕事知ろ」
「はは~らしくねえな。キレがないぞ、キレが」
にやにやと圭吾のデスクまで来た弥生は、
早々に蹴られて悪態をつきながら自分のデスクへ戻って行った。
漸く店員と客から、あわよくば友達…くらいにまではなれそうで、浮かれている。
それどころか、恋人がいないときた。
もうこれは脈アリ以外のなにものでもないだろ!!
と心の兎が頻りに飛び跳ねていた。
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はやくくっつけたくて色々端折ってますが…
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