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葵生川 望
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やはり、今日の義松は様子がおかしい。
セーターのリブに沿うように望の背中を撫でたあと、義松は大きな掌で包み込むように、胸を丸く撫で回す。セーターの上からでもわかる程、望の乳首がつんと立つと、今度はそこを重点的に指先で擦る。あっ、と思わず熱い吐息を漏らすと、恍惚と溜め息を吐いた義松に、あっという間にセーターを剥ぎ取られた。
初めて店にやってきたときからは考えられないほどの物慣れた様子に、望は密かに笑みを浮かべた。義松の掌が、余すことなく望の素肌を撫で回し、ひしと抱く。何かに急き立てられるかのように、余裕のない様子だ。
どんな風にしたいかたずねた望に、義松は「今は一秒でも早く、アオイさんに触りたいです」と言って身を乗り出した。
その様子がいつになく切羽詰まったように感じたのだが、店に入ってきたときの元気のない様子と関係あるのかは不明だ。
そしてかれこれ三十分近く、ただひたすらに上半身を執拗に吸われ続けている。
「アオイさん……可愛い……好きです、アオイさん……っ」
熱に浮かされたように呟きながら、舌先で胸の粒を転がされる。
「んっ」と声を上げ思わず義松の頭を抱え込むと、アオイの体を抱く腕に、さらにぎゅっと力が篭もった。
「アオイさんに、触りたい……」
今十分に触ってんじゃねえか、と思うものの、義松の追い詰められたような様子から、口に出すのは憚られた。やっぱりいつもの義松ではない。今の彼は、何か――よくわからないけれど――ひどく焦っているようだった。
「ねえ、俺もあんたに触りたいんだけど……今日は触らしてくんないの?」
拗ねたような口調で、それでもそっと優しく義松の頭を抱き締める。義松はハッとして望の体を離すと、ばつが悪そうな顔をした。
「す、すみません……っ、俺、がっつき過ぎですよね……っ」
「あんたががっついてるのはいつものことじゃん。そんな焦んなくても、俺はここにいるだろ? ほら、下脱げよ」
義松は一瞬悲しげに表情を歪め――なんでだ?――それから、おずおずとベルトを外し、下着姿になった。照明を落とした室内でも、先走りに濡れたグレーのボクサーパンツが見て取れる。望はその染みに手を伸ばし、外まで染みた先走りのぬるぬるとした感触を楽しみながら、義松の先っぽを弄った。大袈裟なほど肩を震わせる義松に、望はくすりと笑みを浮かべた。
「すっごいぬるぬる。もうちょっと触ったらすぐイッちゃいそうじゃん」
「あ……っ、アオイさん、だめですっ……、ゆっくりして……っ!」
望はますます笑みを深めた。
「ああ、そうだな。ゆっくりしてやるよ。時間いっぱい、たっぷりな」
義松の上に跨り、先程と同じように義松の頭を抱え、胸を押し付けた。その一方で、後ろ手で義松の下着の中を探り、硬く勃起したペニスを掌で包み込む。イかせない程度にゆるゆるとペニスを撫で、可愛がってやる。
義松は「ん……っ、アオイさん……、それ、やばい……っ」と熱い吐息混じりに、ふたたび望の胸にふるい付いた。
セーターのリブに沿うように望の背中を撫でたあと、義松は大きな掌で包み込むように、胸を丸く撫で回す。セーターの上からでもわかる程、望の乳首がつんと立つと、今度はそこを重点的に指先で擦る。あっ、と思わず熱い吐息を漏らすと、恍惚と溜め息を吐いた義松に、あっという間にセーターを剥ぎ取られた。
初めて店にやってきたときからは考えられないほどの物慣れた様子に、望は密かに笑みを浮かべた。義松の掌が、余すことなく望の素肌を撫で回し、ひしと抱く。何かに急き立てられるかのように、余裕のない様子だ。
どんな風にしたいかたずねた望に、義松は「今は一秒でも早く、アオイさんに触りたいです」と言って身を乗り出した。
その様子がいつになく切羽詰まったように感じたのだが、店に入ってきたときの元気のない様子と関係あるのかは不明だ。
そしてかれこれ三十分近く、ただひたすらに上半身を執拗に吸われ続けている。
「アオイさん……可愛い……好きです、アオイさん……っ」
熱に浮かされたように呟きながら、舌先で胸の粒を転がされる。
「んっ」と声を上げ思わず義松の頭を抱え込むと、アオイの体を抱く腕に、さらにぎゅっと力が篭もった。
「アオイさんに、触りたい……」
今十分に触ってんじゃねえか、と思うものの、義松の追い詰められたような様子から、口に出すのは憚られた。やっぱりいつもの義松ではない。今の彼は、何か――よくわからないけれど――ひどく焦っているようだった。
「ねえ、俺もあんたに触りたいんだけど……今日は触らしてくんないの?」
拗ねたような口調で、それでもそっと優しく義松の頭を抱き締める。義松はハッとして望の体を離すと、ばつが悪そうな顔をした。
「す、すみません……っ、俺、がっつき過ぎですよね……っ」
「あんたががっついてるのはいつものことじゃん。そんな焦んなくても、俺はここにいるだろ? ほら、下脱げよ」
義松は一瞬悲しげに表情を歪め――なんでだ?――それから、おずおずとベルトを外し、下着姿になった。照明を落とした室内でも、先走りに濡れたグレーのボクサーパンツが見て取れる。望はその染みに手を伸ばし、外まで染みた先走りのぬるぬるとした感触を楽しみながら、義松の先っぽを弄った。大袈裟なほど肩を震わせる義松に、望はくすりと笑みを浮かべた。
「すっごいぬるぬる。もうちょっと触ったらすぐイッちゃいそうじゃん」
「あ……っ、アオイさん、だめですっ……、ゆっくりして……っ!」
望はますます笑みを深めた。
「ああ、そうだな。ゆっくりしてやるよ。時間いっぱい、たっぷりな」
義松の上に跨り、先程と同じように義松の頭を抱え、胸を押し付けた。その一方で、後ろ手で義松の下着の中を探り、硬く勃起したペニスを掌で包み込む。イかせない程度にゆるゆるとペニスを撫で、可愛がってやる。
義松は「ん……っ、アオイさん……、それ、やばい……っ」と熱い吐息混じりに、ふたたび望の胸にふるい付いた。
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吹き出すほど笑ったり、すごく面白かったです
けっこう間が空いてますが更新の予定は、あるのでしょうか?
アオイ君にどハマリしてる義松君二人共にどハマリです!
早く2人にも連絡先交換してほしい!40ページ辺りから読み進めたいたいけど、読んだら終わっちゃう!続きが無いと気持ちせめぎ合いながら読みました。
こんばんは!クロスさん!
ようやく!!!感想に返信できる場所を見つけました…!(遅)
今書いている現代ファンタジーを両想いまでで一旦完結にして、書きかけのお話たちに取り掛かる予定ですので、もう少しお待ちいただければと思います😂
いつもありがとうございます!
人たらしのアオイ君と純な義松君のその後が気になります!是非とも続きをよろしくお願いします!🙏
こちらにもご感想いただきありがとうございます!
どちらも更新と滞っていて申し訳ないです…!まだお待ちいただけているといいんですけれども…
義松くんは幸せにしますので、また是非続きを読みに来ていただけると嬉しいです!