5 / 5
さようなら、さくらが池
しおりを挟むこうして犯人は捕まった。王子の身にも別条はなく、飛行にも支障はなかった。
それなのに、彼は浮かない顔をしていた。
「どうしたの? 気分でも悪いの?」
506号室のリビングで、カーペットの上に座ったまま、ずっとブツブツ呟きながら暗い顔をしている。アイは彼の顔を覗き込んだ。
「王子ね、気分が悪いんだって。しばらくそっとしておいてあげて」
さくらはダイニングテーブルの上でボールペンを持ち、何やら書類に書き込んでいた。だが、時々込み上げる笑いを抑えきれず、ぷぷっと噴き出しては記入に失敗し、その紙をぐちゃぐちゃに丸め、くずかごに捨てた。
「ね、どうして笑ってるの? 教えてよー」
「んー、んふふふっ! ・・・あははははは、ダメだ。お腹が痛くて、書けないよー!」
「笑い過ぎだぞ、さくら! ・・・もういい! 」
「だあってェ・・・ぷ、ぷわはっはははは・・・」
「無我夢中だったとはいえ、あんな男のナニを・・・。嘴が気持ち悪くて仕方ないんだっ! 笑ってないで、何とかしてくれっ!」
「わっはははははは・・・」
アイは、どうすることも出来ずに王子とさくらを見比べてため息を吐いた。
ようやく笑いを収めたさくらは、書類も書き終えた。
「さ、終わったよ。そろそろ行く?」
「そうだな。アイも、いいか」
「おっけー」
「じゃ、これ、一階のポストに入れて来てくれる?」
「はあい」
アイはさくらからカギを受け取ってドアから出て行った。そのドアを内側からロックした。
「忘れ物ないか」
「忘れものって言っても、持ち物ないし、ブレーカーも落としたし・・・。書類も書いたし・・・、あ、これだ」
さくらは左手の薬指にあったリングを外し、書類の上に置いた。
「お隣さんへの挨拶は出来ないしね。これで全部終わり」
「そうか・・・。じゃ、行くか」
「はい。あなた」
二人は連れ立ってベランダから躍り出た。
池に着水して待っていると、雑木林で姿を変えたアイがやって来てさくらと王子に寄り添ってきた。
「ポスト、入れてきたー」
「ありがとう、アイ。少し早いが、国に帰る前にみんなと気持ちを同じくするためだ。今日から発つまでの間はここで過ごすぞ」
さくらもアイも頷いた。さっそく寄って来た若鳥たちに混じって、アイはすぐに食事を兼ねた遊びに出かけた。
「ちょっと行ってくるね」
「気を付けるのよ」
「わかってる」
アイは仲間たちと翼を連ねて池の空に大きく弧を描くと西の空に消えていった。若鳥たちにとって、たっぷり栄養を摂り身体を作っておくことは、帰国の長旅に備えての大切な準備なのだ。
「あの子、すっかり慣れたわね」
「あらためていう。ありがとう、さくら。いや、国へ帰れば正式に王子の妃になるから、これからは妃と呼ぶことにする」
「・・・なれるかな、わたしに」
「もちろんだとも。わたしの兄弟の妻たちの中で最も優れた妃だ。やがて国の要となろう」
「国の、かなめ?」
王子は少し思案気に俯くと威儀を正してさくらに向き合った。
「妃よ。お前だけには話しておこう。王はこの夏、王位を譲るつもりだ」
「王子のお父様が」
「うむ」
と王子は言った。
「毎年、王子たちと同じく、王もまた王妃と共に一隊を率いて南に避寒の地を求める。
だが父は今年、もう南への隊を率いることはないだろう」
「どうして?」
「王は自らの死を悟っておられる・・・。
さくら。わたしと初めて契ったときのことを覚えているか?」
さくらは、あのブリザードが吹き荒れる真っ白な酷寒の地のイメージを思い描いた。
「王だけではない。わたしの国では、死期を悟ったものは避寒せず、冬の国にとどまり、氷の棺に入るのだ」
王子は穏やかに続けた。
「だがそれは悲劇ではない。
氷が解け、太陽が輝きだす。死んだ者の骸(むくろ)は新しい命の褥(しとね)となり、我々の日々の糧を産み出す。わたしの国だけではない。この丸い地の上に生きる者はすべて、この掟に従って生き、命を継いでゆくのだ。古き者は新しき者の命となり、永遠に生き続けるのだ。逆に、古き者が新しき者の糧を奪う時、その種は滅びる。
わかるか、さくら。
それは、現世(うつしよ)の輪廻(りんね)なのだ。それが天地(あめつち)の理(ことわり)なのだ」
王子はスーッとさくらに寄り添い、ささやいた。
「もし王がわたしに王位を譲れば、王子として訪れた避寒地にはもう二度と戻らない。そういう掟がある。
さくら。いや、妃よ。もう二度とここを見ることは無いかもしれない。名残を惜しんでおけよ」
「はい、あなた・・・」
和也は急遽帰国し、自宅に帰った。
家にもさくらの携帯にもつながらない。自分やさくらの実家からもどうなっているのだという問い合わせがひっきりなしにある。会社にまで、
「おい。いったいどうなってるんだ。マズいぞ。一度帰宅して情況を把握して報告しろ」
と言われる始末。
部屋はそのままだったが、妻のさくらも、娘のアイも、どこにもいなかった。さくらの財布もスマートフォンもアイのランドセルも全て、部屋にあった。それに、アイのお気に入りのいつも身に着けていた赤いカチューシャまで。
いったいどこに消えたというのだろうか。
ダイニングのテーブルの上に手紙と書類があった。
「愛と一緒に新しい生を生きることにしました。
探さないでください。
今までありがとうございました。
末永く、お健やかにお過ごしください。
さようなら。
さくら 愛」
一緒に置いてあった記入捺印済みの離婚届を引っ掴んで、和也はベランダに出た。
知らなかった。
見下ろすと、マンション前の池に多くの白鳥たちが身を寄せ合って翼を休めていた。
なにか感じるところがあって、階下に降り、共用スペースを横切って池に張り出したウッドデッキの手すりに凭れた。
たしかに、妻や娘にウソを吐いて、南の国で束の間の独身気分を愉しんだ。
だが、その代償がこれだというのか・・・。
くああーっ、くああーっ。
妙に池の鳥が騒がしい。
こっちは突然女房と娘が失踪して訳も判らずにいるというのに・・・。
いつの間にか茶色いベレー帽とシャツにベストの老人が横に立っていた。
「出発を見にいらしたのですか」
「はあ?」
「この白鳥たちがこの池を越冬地に選びましてね。去年の秋から、いろいろありましたが、今日、国へ帰るらしいんです」
大勢の水鳥たちが眼下の水面に犇めいていた。その数、数十羽。
「あまり見ないお顔ですね。失礼ですが、どちらにお住まいで?」
ベレー帽のジジイが馴れ馴れしくしてくるのが疎ましい。
「あの、506号室の・・・」
と、和也は力なく三号館の一角を指さした。
「ああ、さくらさんの・・・」
なに?
「知っているんですか、家内を」
「知っているも何も、この白鳥たちの面倒を見る集まりがありまして、さくらさんもそのお一人でしたし・・・」
「でした?」
老人の放った言葉の過去形が妙に引っかかった。
「でした、とはなんです。
居なくなったんです。妻と、娘が。こんな・・・。書置きひとつで、何も持たず、忽然と・・・。なにか知っているんですか。教えてください。家内は、さくらは今どこにいるんです!」
余裕のない和也は初対面のその老人に掴みかかった。
「・・・いや、このところ、お姿を見かけないものですから、人としてのさくらさんと娘さんの・・・」
「人として?」
「おお、ごらんなさい。始まりましたよ」
白鳥たちの群れの中から、ひと際大きな一羽が先陣を切って水面を羽ばたき滑走を始めた。完璧な離水で、そのオオハクチョウは飛び立った。よく見ると、頭の上に金の天使の輪をつけている。
「あれがこの群れのリーダーです。最も気品のある一羽なので、私たちは『王子』と呼んでいます。じつはこれもさくらさんから教えてもらったんですがね・・・」
「なにか、知っているんですか。さくらは、アイは、今どこにいるんです!」
ベレー帽の先生は、その妻子に姿を消された哀れな夫を憐憫を持って見つめた。
「よく御覧なさい。あなたに心の目があれば、見えますよ」
そう言って池の上の群れを手で指し示した。
「本当のご夫婦であり、親子でいらしたのなら・・・」
「なにを・・・」
和也は白鳥の群れに目を凝らした。
王子の飛翔に続き、次々と鳥たちが飛び立ってゆく。そして池の上空で旋回して仲間たちが上がってくるのを待っていた。
水面の群れが半数になったころ、和也は群れの中に赤い強毛をピンと生やした少し体の小さな一羽に目を留めた。するとその一羽がスルスルと彼の立つウッドデッキに寄って来て、ひと声クワーっと鳴いた。
「・・・お前」
赤い強毛はプイと横を向き、片目でジッと和也を見ていたかと思うともう一度正面を向いて威嚇するようにバサバサ翼を羽ばたかせた。その強毛を同じような体格のまだ若い鳥たちが取り囲み、誘うようにスーッと遠ざかって行き、一羽、また一羽、離水を始めた。若鳥たちは皆、しぶきを飛ばしてらせんを描きながら上昇していったが、赤い強毛の飛翔が群を抜いて力強かった。
和也はなぜかそれに見とれた。その強毛が上空の鳥たちの輪の中に加わるまで見つめ続けた。だから、一番最初に飛び立った金の輪の鳥と同じ、天使の輪を持つ少し優し気な一羽がすぐそばまで来ているのに気付くのが遅れた。
「あれは、メスですな」
と先生は言った。
「一番最初に飛び立ったオスのつがいです。この群れの要の鳥です」
彼女は赤い強毛と同じようにプイと横を向き、じっと和也を見つめた。
「この池で新しいカップルが3組産まれましたが、その一つがこの要の鳥とリーダーなのです。先ほどあなたに寄って来た赤い強毛の母親です。最初はおりませんでしたが、途中からこの母子が加わりました。近くの越冬隊から離れて加わったものなのでしょうが、常識ではありえません。学術的に、非常に興味深い現象です」
そのメスは横を向いたままクイクイと頭を擡げ何度か羽ばたきを見せた。
「・・・お前、・・・もしかして・・・。イヤ、そんなバカなことがあるわけがない」
「あなたの見たものが全てですよ」
ベレー帽の先生は言った。
「思ったままを話しかけてごらんなさい」
和也はカラカラになった喉を絞るように、その名を叫ぼうとしたが、どうしても信じられなかった。
「もう、残りが少ない。今話さないと、飛んで行ってしまいますよ」
そのメスの背後では次々に仲間たちが離水してゆく。
いつの間にか池の周辺はこの半年の間心を和ませてくれた白鳥たちと別れを惜しもうと住民たちが見送りに出て来ていた。マンションのベランダにも多くの人が鈴なりになっていた。
クワーッ!
その金の輪のメスがひと際甲高い声を上げた。すると上空で旋回している一羽から同じ鳴き声が応えた。
「あれは彼女の旦那さんですな。今行くわ、早く来いと。夫婦の掛け合いをしているのでしょうな。
ご存じですか?
白鳥の夫婦愛は非常に強いものなのです。ほとんどのカップルが生涯伴侶と共に過ごし、一生を添い遂げます」
仲間たちは全て飛び立った。金の輪のメスが最後に残った。彼女は意を決したように最後にひと声鳴くとスーッと池の真ん中に去ってゆき水を蹴って羽ばたきを始めた。身体が浮き、脚が水から離れた。水しぶきがキラキラと舞い、彼女はらせんを描いてぐんぐん上昇していった。
と、突然和也が手すりを乗り越え、ウッドデッキの下の池に身を投げた。周囲からキャーという悲鳴が上がった。水深は腰までだったが、構わず和也はどんどん池の中に入って行った。
「さくらーっ! アイーっ 戻って来てくれっ。オレが悪かった。だから。もう一度やり直させてくれっ。さくらーっ! アイーっ! さくらーっ!・・・」
池に集った住民たちからは、和也の正気を疑う声も上がったが、中には、
「奥さんと娘さんに逃げられて、白鳥に化身したと思い込んでるんだな。可哀そうに。無理もないな・・・」
と憐れむ者もあった。
さくらとアイを呼ぶ声はマンションの壁にこだました。それは、マンションと住宅地の人々の耳朶を弄った。
近所の人々の予想に反して、和也は506号室を引き払わなかった。
マンションの管理組合に掛け合って、雑木林の草むらの一角、池のほとりに一本の桜の苗木を植えさせてもらった。
その年の秋、再びオオハクチョウの群れがその池にやってきたが、もうあの金冠をつけたカップルの姿はなかった。そのかわり、赤い強毛のメスが若いオスとつがいになって現れたのを見て、和也は顔をほころばせた。
その翌年の春。まだ細い桜の木に美しい花が咲いて池の水面に映えるころ、赤い強毛は桜の枝の下で夫と戯れ、506号室のベランダの和也を見上げ、クアー、とひと鳴きして北の国に戻っていった。
もう人々は「タタリ池」とは呼ばなくなった。
誰からともなく、いつしかその池は「さくらが池」と呼ばれるようになった。
了
0
お気に入りに追加
6
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
「不細工なお前とは婚約破棄したい」と言ってみたら、秒で破棄されました。
桜乃
ファンタジー
ロイ王子の婚約者は、不細工と言われているテレーゼ・ハイウォール公爵令嬢。彼女からの愛を確かめたくて、思ってもいない事を言ってしまう。
「不細工なお前とは婚約破棄したい」
この一言が重要な言葉だなんて思いもよらずに。
※約4000文字のショートショートです。11/21に完結いたします。
※1回の投稿文字数は少な目です。
※前半と後半はストーリーの雰囲気が変わります。
表紙は「かんたん表紙メーカー2」にて作成いたしました。
❇❇❇❇❇❇❇❇❇
2024年10月追記
お読みいただき、ありがとうございます。
こちらの作品は完結しておりますが、10月20日より「番外編 バストリー・アルマンの事情」を追加投稿致しますので、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。
1ページの文字数は少な目です。
約4500文字程度の番外編です。
バストリー・アルマンって誰やねん……という読者様のお声が聞こえてきそう……(;´∀`)
ロイ王子の側近です。(←言っちゃう作者 笑)
※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。
どうも、死んだはずの悪役令嬢です。
西藤島 みや
ファンタジー
ある夏の夜。公爵令嬢のアシュレイは王宮殿の舞踏会で、婚約者のルディ皇子にいつも通り罵声を浴びせられていた。
皇子の罵声のせいで、男にだらしなく浪費家と思われて王宮殿の使用人どころか通っている学園でも遠巻きにされているアシュレイ。
アシュレイの誕生日だというのに、エスコートすら放棄して、皇子づきのメイドのミュシャに気を遣うよう求めてくる皇子と取り巻き達に、呆れるばかり。
「幼馴染みだかなんだかしらないけれど、もう限界だわ。あの人達に罰があたればいいのに」
こっそり呟いた瞬間、
《願いを聞き届けてあげるよ!》
何故か全くの別人になってしまっていたアシュレイ。目の前で、アシュレイが倒れて意識不明になるのを見ることになる。
「よくも、義妹にこんなことを!皇子、婚約はなかったことにしてもらいます!」
義父と義兄はアシュレイが状況を理解する前に、アシュレイの体を持ち去ってしまう。
今までミュシャを崇めてアシュレイを冷遇してきた取り巻き達は、次々と不幸に巻き込まれてゆき…ついには、ミュシャや皇子まで…
ひたすら一人づつざまあされていくのを、呆然と見守ることになってしまった公爵令嬢と、怒り心頭の義父と義兄の物語。
はたしてアシュレイは元に戻れるのか?
剣と魔法と妖精の住む世界の、まあまあよくあるざまあメインの物語です。
ざまあが書きたかった。それだけです。

【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり
悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます
綾月百花
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。

【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?

【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる