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第一部
第四話 五番目の依頼人 豊満で控え目なキジマ・サチコ(後編の下)
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そして、それはやってきた。
「だめだめだめだめっ! も、ダメッ! やあっ、あ、ダメッ! ・・・」
わたしは真っ白になり、身体からたましいが抜け出ていってしまったみたいになった。
それまで26年間生きて来て初めて、わたしは絶頂をケイケンした。
もちろん、それで終わりではなかった。それは、その日のホテルでの出来事の、ほんの序章程度のことに過ぎなかった。
10年前のAやAの仲間たちはわたしを裸にしてわたしの準備もなにもお構いなく、ただやって、出して、終わりだった。彼らにとってのセックスとはそんなものだった。
ヒロキくんのは、彼らのとは全く異質のものだった。
裸のままベッドに誘われた。もちろん、胸と股間は手で隠しながら。
「カーテン、閉めて」
わたしはすぐに上掛けを引っ張り胸を隠した。
「それは、ダメ」
ヒロキくんも、わたしに添い寝してきた。そして、キス。
「今日はサチコを思いっきり恥ずかしがらせようと思ってるんだから。だから、ダメ。サチコのこのカラダ、思いっきり愉しませてもらうからね。いいよね?」
彼は再び熱いキスをしながら、わたしの手を取り、彼のに導いた。あの、凶器のような巨きなものに。
わたしはそれに触れ、握った。それは熱すぎたし、硬すぎたし、巨きすぎた。
ヒロキくんは、言った。
「サチコのカンジるところはだいたいわかった。今度は、サチコの番だよ。
コレがこれからサチコの中に入るんだ。怖い? 怖くなくなるまで、好きなように、どうにでもしていいよ。じっくり見てもいいし、擦るだけでもいいし、舐めたいなら舐めてくれていいし、待ちきれないなら、今すぐ、挿入れてあげる。
とにかく、コレが、これからサチコを死ぬほどイカセちゃうから。いいよね?」
死ぬほど・・・。イカされる・・・。
「あ・・・」
その言葉だけで、またゾクっ、とした。
あの真っ白が、また来るのか。それも、連続で・・・。
ゾクッ、ズキン、ドキン、ときて、また、じゅんっ、と身体の奥が疼き、花芽が疼き、濡れてきた。
好きなように、と言われても、どうしていいかわからなかった。だから、わたしは、彼のを、扱き続けた。
10歳も下の高校生の性器(ペニス)を弄り、彼の乳首を舌で舐める26歳の女。
客観視した自分はイヤらしすぎた。罪悪感が昂奮に拍車をかけた。わたしは、自分で自分の行為に欲情し、性感と性欲を高めていた。もう男性恐怖症だったことなんて、忘れていた。わたしは、けだものに、なっていた。あまりにも恥ずかし過ぎて、その行為に没頭することで恥ずかしさをごまかそうとしていた。
「もう、挿入れたい? 下がいい? それとも、上になりたい? サチコが好きな方でいいよ」
上になる・・・。
全裸で、年下の裸の男子高校生に跨って腰を振る、淫らな女の姿を想像した。あまりにもエロ過ぎて、気が遠くなりそうだった。
「・・・下がいい」
わたしは、言ってしまった。
「挿入れて欲しいんだ。そうだろ?
サチコは、ぼくのちんこをサチコのまんこに入れて欲しいんだね? 」
ヒロキくんはそう言ってまたもわたしをイジメた。恥ずかしさで顔が火照りすぎ、気が遠くなりそうだった。
「サチコって、スケベだね」
また、ぞわっ! じゅんっ! ・・・あふれた。
そして、わたしの股間に触れてきた。指先がラヴィアを広げ、そこから溢れている蜜を掬い、花芽を起し、そこに蜜を塗りつけるようにして、こね回した。
「あ・・・、ああんっ!」
「ぐっちょぐちょじゃん・・・。こんなに欲しがっちゃったりして・・・。やらしいね、サチコ」
また、ゾクゾクッ・・・。
「あ、いやんっ!・・・」
そこは、わたし以上に彼のを欲しがり、彼の来るのを、待っていた。
彼は起き上がった。シーツを引っ張って身体を隠そうとしたわたしから無慈悲にそれを奪い、形だけ胸を隠した丸裸のわたしを高みから見下ろしていた。
「きれいだよ、サチコ。とっても・・・」
そして両手でわたしの足首を掴み、思いっきり、広げた。わたしの潤いきって彼のを待っているそこは、彼の無遠慮な眼差しに、曝された。
「やあっ! そん・・・、やだあっ!」
「もう遅いよ」
ヒロキくんは、言った。
「どうせなら、自分で挿入れてみる? ぼく、今両手塞がってるから」
そんな! はしたなすぎるっ!
わたしが躊躇(ちゅうちょ)していると、彼は覆いかぶせるようにこう続けた。
「さっきまで握って、シコシコしてくれてたじゃん! あんだけイジってたのに、いまさらだよ、サチコ」
またも、彼はわたしをイジめた。
もう、どうしようもなくなっていた。彼のそれを迎え入れないと、どうにも収まりが、つかなかった。つまり、わたしは、彼のが、欲しくて、欲しくて、堪らなくなっていたのだ。
わたしは、反り返って彼のお腹にひっついているそれを、熱い棒を、掴んだ。
「大丈夫。大好きだよ、サチコ」
彼の言葉に導かれるまま、わたしは、それを、わたしのそこに、あてがった。
彼がズイッと膝を進めた。
それは、這入って来た。
「あ、ああ、あんっ!」
「怖がらないで。大丈夫だよ、力抜いて。ぼくに、任せて・・・」
いつの間にか、彼はわたしに覆い被さり、熱いキスをくれていた。
わたしは、彼に抱きついた。
そして、熱すぎて、硬すぎて、巨きすぎる彼のを、受け入れた。
それから・・・。
ヒロキくんとは何度か肌を合わせた。
あの忌まわしい思い出も、男が怖かったのも、全部彼が拭い去ってくれた。
それだけじゃない。
「サチコ先生、最近、変わったね」
保育園の同僚からそう言われるようになった。
「え、なあに?」
「なんか、めっちゃ、キレイになった。カレシでもできたの?」
「ちょっと、仕事中になに? やだあ・・・」
「あー、赤くなってるし。図星かあ・・・」
預かっている子供たちの親御さん、特に、お父さんたちから声をかけられることも増えた。自分でも気が付かないうちに、自然に笑顔が出てくるようになったらしい。
奥手で引っ込み思案で推しに弱かったわたしは、もう、どこにもいなくなっていた。
「ああ・・・。癒されるなあ・・・」
何の変哲もない、ただのワンルームでしかない、わたしの部屋。
それが、彼の、ヒロキくんの癒しになるらしい。
わたしは、下半身だけ全部脱がされ、ベッドの端に座らされ、彼に初めてしてもらった時のように、脚を大きく広げ、わたしの恥ずかしいそこを、ベッドの下に座った彼の、ヒロキくんの目に、思いっきり曝け出していた。
「ちょっ、いやああんっ!」
わたしの、形だけの拒否の言葉なんか、もう完全に無視されちゃっていた。
「とか言って。サチコ、コレ、大好きなくせに」
彼のくちびると舌が、わたしの大きく広げた内股を這いまわる。彼とのメイクラブで訓練されつくしたわたしの官能が、頭をもたげる。後ろに手をついたわたしは、すぐにその快感に没頭し、頭を振り、快楽を、貪り始める。
「あ、んんっ! あ、ダメ、そこ、やあんっ!」
彼の舌はわたしの内股を這い進み、徐々にわたしのそこに、一番恥ずかしい女の部分に近づいてゆく。わたしはもう、濡れ切っている。彼の舌がわたしの勃起しきった花芽を掘り起こし、そこを舐め回し、吸われるのを、待っている。
それがわかっていて、彼はわたしをジラす。小憎らしいほど、イジワルに、焦らす。
「ああんっ、もうっ! もうっ!・・・」
「なに、それ。ウシさんのマネ?」
小ばかにされ、なおさらカアッ、となる、わたし。
でも、ガマンする。
そのガマンが、わたしの快楽を増幅するのが、わかっているからだ。
そうして、彼の舌がわたしの花芽に辿り着く。
わたしは、一番ビンカンなそこを弄られ、一気に高みに昇った。
でも、今日のわたしは、いつもと違う。
彼に、ヒロキくんに、どうしても、言わねばならないことがあるからだ。
こんな風に彼と肌を合わせるのも、今日で最後になることを。
この後、彼のを迎え入れて、いろんな形で犯されまくるだろうけれど、それだけは、言わねば。そのために、彼を迎えに行ったのだから・・・。
部屋の灯りを消した。
ぼくは、後戯に入った。
ベッドに横になったサチコさんを後ろから抱き、身体中を撫でまわした。
すると、彼女の手がマイサンに伸び、それを、再び彼女の中に誘導しようとしていた。
「まだ、する?」
「挿入れて♡・・・。お願い・・・」
ぼくは、後ろから、彼女の中に、這入った。
「あ、ああんっ!・・・。気持ちいい・・・」
出会った頃に比べると、サチコさんは驚くほど積極的に、素直になったと思う。
そんな彼女が愛おしくなり、彼女の胸をゆっくりと愛撫し、一番ビンカンなそこをゆっくりとこね回した。
「ああんっ、素敵♡・・・。素敵すぎるぅ・・・」
もちろん、マイサンもすごくゆっくり、出し入れ。
やがて、堪らなくなったのか、サチコさんは片脚を上げて後ろから彼女を責めるぼくの脚に絡めてきた。
「ねえ、キスして。ヒロキくん、キスが欲しい・・・」
もちろん、ぼくは応じた。
振り向いた彼女のくちびるを食み、舌を絡めた。サチコさんは片手をあげ、ぼくの髪を搔き毟り、さらにくちびるを寄せ、貪るようにキスを返して来た。
「あんっ・・・。あのね、ヒロキくん。ありがとうね。ぜんぶ、ぜんぶ・・・。ヒロキくんのおかげだよ・・・」
「どうしたの? 改まっちゃって・・・」
「あのね、んんっ! ・・・。わたしね・・・。男の人と、お付き合いしようと思うの」
思わず、ぼくは、彼女の中に、マイサンを、深く突き入れていた。
「ああっ! ・・・、それ、そこ、いいっ! ・・・んんっ!」
彼女の身体がピクピクと反応した。サチコさんは、打てば響く。とても素敵な、魅力的な女性だった。
「預かってる子供さんのお父さんでね、奥さんを早くに亡くしてしまって独身の方がいるの。・・・何度か、お会いしたんだけど、昨日ね、けっ、結婚を前提に、お付き合いしてくださいって、言われたの・・・。あ、んんっ!」
ぼくは、ゆっくりと腰を引き、再び彼女の奥深く、突き入れた。
「はあんっ!」
「よかったじゃん。・・・おめでとう、サチコさん! 」
ぼくは、後ろからギューッと彼女を抱きしめた。
「ありがとう・・・」
「それじゃあ・・・」
ぼくは、彼女からゆっくりと腰を引いた。
とてもいいことで、彼女にとっては素晴らしいことで、祝福しなければいけないのに、何故か、その後の言葉が、出なかった。
すると、彼女はくるっと身体を向け、ぼくを押し倒し、ぼくの上に、乗ってきた。
彼女は、サチコさんは、ぼくを吞み込むと、ゆっくりと腰を、動かしはじめた。
「ああ・・・。素敵・・・♡。だから、最後にしようと思うの。今日で。
今まで、ありがとうね。もう一度言うけど、ぜんぶ、ヒロキくんのおかげだよ。
ありがとう、ヒロキくん!」
そうして、サチコさんは、最後に登り詰め、ぼくの上に、ぐったりと、落ちてきた。
彼女の部屋を去り際。
サチコさんは、ぼくの耳元で、こんな風に囁いた。
「じゃあね。ありがとう。・・・あのね、ヒロキくん・・・」
「うん? なに?」
「やっぱり、結婚したら、ヒロキくんとはもう、会わない方が、いいよね?」
「そりゃそうだよ。せっかく掴んだサチコさんの幸せだもの。大事にしなきゃ。ね?」
「そうだよね・・・。ごめんね、ヘンなこと言って・・・」
彼女のマンションを出て家に帰る道を歩きながら、ぼくは思った。
女って、コワいな・・・。と。
家に帰ったぼくは、もちろん、シコった。
で、その後の賢者タイムが、ハンパなく、落ち込んだ。
サチコさんのことを思えば、喜ぶべきことなのに、何故か素直に祝福できなかったのだ。
それで、無性に誰かと話したくなった。
まず、ハナエさんにLINEした。サチコさんを紹介されたのが彼女を通じてだったからだ。だから、顛末を報告しなければ。そう思ったのだ。
そうしておいて、通話をタップした。相手はハナエさんではない。
「はい。・・・どした?」
カオリはすぐに出た。
「もう寝てた?」
「ううん。なんかあったの?」
「なんかさ、声、ききたくなっちゃったんだ・・・」
「へえ、珍しい。あんたからかけてくるなんてね」
「何してた?」
「別に。フツーに、マンガ読んでた」
「そお・・・」
話が、続かなかった。
「じゃ、もう切るな。悪かったな」
「あ、そうだ! あんたに言うの、忘れてた」
「え、何?」
「またさ、頼まれて欲しい子、いるんだけど。明日学校の帰りに会える?」
「ごめん。しばらく、そういうの、休みたい」
「どしたの? チョーシ悪い?」
「そんなんじゃ、ないけどさ・・・」
通話を切ったぼくは、ベッドに倒れ込んだ。
で、次の日学校で、やっぱりカオリに、捕まった。
第四話 五番目の依頼人 豊満で控え目なキジマ・サチコ 終り
「だめだめだめだめっ! も、ダメッ! やあっ、あ、ダメッ! ・・・」
わたしは真っ白になり、身体からたましいが抜け出ていってしまったみたいになった。
それまで26年間生きて来て初めて、わたしは絶頂をケイケンした。
もちろん、それで終わりではなかった。それは、その日のホテルでの出来事の、ほんの序章程度のことに過ぎなかった。
10年前のAやAの仲間たちはわたしを裸にしてわたしの準備もなにもお構いなく、ただやって、出して、終わりだった。彼らにとってのセックスとはそんなものだった。
ヒロキくんのは、彼らのとは全く異質のものだった。
裸のままベッドに誘われた。もちろん、胸と股間は手で隠しながら。
「カーテン、閉めて」
わたしはすぐに上掛けを引っ張り胸を隠した。
「それは、ダメ」
ヒロキくんも、わたしに添い寝してきた。そして、キス。
「今日はサチコを思いっきり恥ずかしがらせようと思ってるんだから。だから、ダメ。サチコのこのカラダ、思いっきり愉しませてもらうからね。いいよね?」
彼は再び熱いキスをしながら、わたしの手を取り、彼のに導いた。あの、凶器のような巨きなものに。
わたしはそれに触れ、握った。それは熱すぎたし、硬すぎたし、巨きすぎた。
ヒロキくんは、言った。
「サチコのカンジるところはだいたいわかった。今度は、サチコの番だよ。
コレがこれからサチコの中に入るんだ。怖い? 怖くなくなるまで、好きなように、どうにでもしていいよ。じっくり見てもいいし、擦るだけでもいいし、舐めたいなら舐めてくれていいし、待ちきれないなら、今すぐ、挿入れてあげる。
とにかく、コレが、これからサチコを死ぬほどイカセちゃうから。いいよね?」
死ぬほど・・・。イカされる・・・。
「あ・・・」
その言葉だけで、またゾクっ、とした。
あの真っ白が、また来るのか。それも、連続で・・・。
ゾクッ、ズキン、ドキン、ときて、また、じゅんっ、と身体の奥が疼き、花芽が疼き、濡れてきた。
好きなように、と言われても、どうしていいかわからなかった。だから、わたしは、彼のを、扱き続けた。
10歳も下の高校生の性器(ペニス)を弄り、彼の乳首を舌で舐める26歳の女。
客観視した自分はイヤらしすぎた。罪悪感が昂奮に拍車をかけた。わたしは、自分で自分の行為に欲情し、性感と性欲を高めていた。もう男性恐怖症だったことなんて、忘れていた。わたしは、けだものに、なっていた。あまりにも恥ずかし過ぎて、その行為に没頭することで恥ずかしさをごまかそうとしていた。
「もう、挿入れたい? 下がいい? それとも、上になりたい? サチコが好きな方でいいよ」
上になる・・・。
全裸で、年下の裸の男子高校生に跨って腰を振る、淫らな女の姿を想像した。あまりにもエロ過ぎて、気が遠くなりそうだった。
「・・・下がいい」
わたしは、言ってしまった。
「挿入れて欲しいんだ。そうだろ?
サチコは、ぼくのちんこをサチコのまんこに入れて欲しいんだね? 」
ヒロキくんはそう言ってまたもわたしをイジメた。恥ずかしさで顔が火照りすぎ、気が遠くなりそうだった。
「サチコって、スケベだね」
また、ぞわっ! じゅんっ! ・・・あふれた。
そして、わたしの股間に触れてきた。指先がラヴィアを広げ、そこから溢れている蜜を掬い、花芽を起し、そこに蜜を塗りつけるようにして、こね回した。
「あ・・・、ああんっ!」
「ぐっちょぐちょじゃん・・・。こんなに欲しがっちゃったりして・・・。やらしいね、サチコ」
また、ゾクゾクッ・・・。
「あ、いやんっ!・・・」
そこは、わたし以上に彼のを欲しがり、彼の来るのを、待っていた。
彼は起き上がった。シーツを引っ張って身体を隠そうとしたわたしから無慈悲にそれを奪い、形だけ胸を隠した丸裸のわたしを高みから見下ろしていた。
「きれいだよ、サチコ。とっても・・・」
そして両手でわたしの足首を掴み、思いっきり、広げた。わたしの潤いきって彼のを待っているそこは、彼の無遠慮な眼差しに、曝された。
「やあっ! そん・・・、やだあっ!」
「もう遅いよ」
ヒロキくんは、言った。
「どうせなら、自分で挿入れてみる? ぼく、今両手塞がってるから」
そんな! はしたなすぎるっ!
わたしが躊躇(ちゅうちょ)していると、彼は覆いかぶせるようにこう続けた。
「さっきまで握って、シコシコしてくれてたじゃん! あんだけイジってたのに、いまさらだよ、サチコ」
またも、彼はわたしをイジめた。
もう、どうしようもなくなっていた。彼のそれを迎え入れないと、どうにも収まりが、つかなかった。つまり、わたしは、彼のが、欲しくて、欲しくて、堪らなくなっていたのだ。
わたしは、反り返って彼のお腹にひっついているそれを、熱い棒を、掴んだ。
「大丈夫。大好きだよ、サチコ」
彼の言葉に導かれるまま、わたしは、それを、わたしのそこに、あてがった。
彼がズイッと膝を進めた。
それは、這入って来た。
「あ、ああ、あんっ!」
「怖がらないで。大丈夫だよ、力抜いて。ぼくに、任せて・・・」
いつの間にか、彼はわたしに覆い被さり、熱いキスをくれていた。
わたしは、彼に抱きついた。
そして、熱すぎて、硬すぎて、巨きすぎる彼のを、受け入れた。
それから・・・。
ヒロキくんとは何度か肌を合わせた。
あの忌まわしい思い出も、男が怖かったのも、全部彼が拭い去ってくれた。
それだけじゃない。
「サチコ先生、最近、変わったね」
保育園の同僚からそう言われるようになった。
「え、なあに?」
「なんか、めっちゃ、キレイになった。カレシでもできたの?」
「ちょっと、仕事中になに? やだあ・・・」
「あー、赤くなってるし。図星かあ・・・」
預かっている子供たちの親御さん、特に、お父さんたちから声をかけられることも増えた。自分でも気が付かないうちに、自然に笑顔が出てくるようになったらしい。
奥手で引っ込み思案で推しに弱かったわたしは、もう、どこにもいなくなっていた。
「ああ・・・。癒されるなあ・・・」
何の変哲もない、ただのワンルームでしかない、わたしの部屋。
それが、彼の、ヒロキくんの癒しになるらしい。
わたしは、下半身だけ全部脱がされ、ベッドの端に座らされ、彼に初めてしてもらった時のように、脚を大きく広げ、わたしの恥ずかしいそこを、ベッドの下に座った彼の、ヒロキくんの目に、思いっきり曝け出していた。
「ちょっ、いやああんっ!」
わたしの、形だけの拒否の言葉なんか、もう完全に無視されちゃっていた。
「とか言って。サチコ、コレ、大好きなくせに」
彼のくちびると舌が、わたしの大きく広げた内股を這いまわる。彼とのメイクラブで訓練されつくしたわたしの官能が、頭をもたげる。後ろに手をついたわたしは、すぐにその快感に没頭し、頭を振り、快楽を、貪り始める。
「あ、んんっ! あ、ダメ、そこ、やあんっ!」
彼の舌はわたしの内股を這い進み、徐々にわたしのそこに、一番恥ずかしい女の部分に近づいてゆく。わたしはもう、濡れ切っている。彼の舌がわたしの勃起しきった花芽を掘り起こし、そこを舐め回し、吸われるのを、待っている。
それがわかっていて、彼はわたしをジラす。小憎らしいほど、イジワルに、焦らす。
「ああんっ、もうっ! もうっ!・・・」
「なに、それ。ウシさんのマネ?」
小ばかにされ、なおさらカアッ、となる、わたし。
でも、ガマンする。
そのガマンが、わたしの快楽を増幅するのが、わかっているからだ。
そうして、彼の舌がわたしの花芽に辿り着く。
わたしは、一番ビンカンなそこを弄られ、一気に高みに昇った。
でも、今日のわたしは、いつもと違う。
彼に、ヒロキくんに、どうしても、言わねばならないことがあるからだ。
こんな風に彼と肌を合わせるのも、今日で最後になることを。
この後、彼のを迎え入れて、いろんな形で犯されまくるだろうけれど、それだけは、言わねば。そのために、彼を迎えに行ったのだから・・・。
部屋の灯りを消した。
ぼくは、後戯に入った。
ベッドに横になったサチコさんを後ろから抱き、身体中を撫でまわした。
すると、彼女の手がマイサンに伸び、それを、再び彼女の中に誘導しようとしていた。
「まだ、する?」
「挿入れて♡・・・。お願い・・・」
ぼくは、後ろから、彼女の中に、這入った。
「あ、ああんっ!・・・。気持ちいい・・・」
出会った頃に比べると、サチコさんは驚くほど積極的に、素直になったと思う。
そんな彼女が愛おしくなり、彼女の胸をゆっくりと愛撫し、一番ビンカンなそこをゆっくりとこね回した。
「ああんっ、素敵♡・・・。素敵すぎるぅ・・・」
もちろん、マイサンもすごくゆっくり、出し入れ。
やがて、堪らなくなったのか、サチコさんは片脚を上げて後ろから彼女を責めるぼくの脚に絡めてきた。
「ねえ、キスして。ヒロキくん、キスが欲しい・・・」
もちろん、ぼくは応じた。
振り向いた彼女のくちびるを食み、舌を絡めた。サチコさんは片手をあげ、ぼくの髪を搔き毟り、さらにくちびるを寄せ、貪るようにキスを返して来た。
「あんっ・・・。あのね、ヒロキくん。ありがとうね。ぜんぶ、ぜんぶ・・・。ヒロキくんのおかげだよ・・・」
「どうしたの? 改まっちゃって・・・」
「あのね、んんっ! ・・・。わたしね・・・。男の人と、お付き合いしようと思うの」
思わず、ぼくは、彼女の中に、マイサンを、深く突き入れていた。
「ああっ! ・・・、それ、そこ、いいっ! ・・・んんっ!」
彼女の身体がピクピクと反応した。サチコさんは、打てば響く。とても素敵な、魅力的な女性だった。
「預かってる子供さんのお父さんでね、奥さんを早くに亡くしてしまって独身の方がいるの。・・・何度か、お会いしたんだけど、昨日ね、けっ、結婚を前提に、お付き合いしてくださいって、言われたの・・・。あ、んんっ!」
ぼくは、ゆっくりと腰を引き、再び彼女の奥深く、突き入れた。
「はあんっ!」
「よかったじゃん。・・・おめでとう、サチコさん! 」
ぼくは、後ろからギューッと彼女を抱きしめた。
「ありがとう・・・」
「それじゃあ・・・」
ぼくは、彼女からゆっくりと腰を引いた。
とてもいいことで、彼女にとっては素晴らしいことで、祝福しなければいけないのに、何故か、その後の言葉が、出なかった。
すると、彼女はくるっと身体を向け、ぼくを押し倒し、ぼくの上に、乗ってきた。
彼女は、サチコさんは、ぼくを吞み込むと、ゆっくりと腰を、動かしはじめた。
「ああ・・・。素敵・・・♡。だから、最後にしようと思うの。今日で。
今まで、ありがとうね。もう一度言うけど、ぜんぶ、ヒロキくんのおかげだよ。
ありがとう、ヒロキくん!」
そうして、サチコさんは、最後に登り詰め、ぼくの上に、ぐったりと、落ちてきた。
彼女の部屋を去り際。
サチコさんは、ぼくの耳元で、こんな風に囁いた。
「じゃあね。ありがとう。・・・あのね、ヒロキくん・・・」
「うん? なに?」
「やっぱり、結婚したら、ヒロキくんとはもう、会わない方が、いいよね?」
「そりゃそうだよ。せっかく掴んだサチコさんの幸せだもの。大事にしなきゃ。ね?」
「そうだよね・・・。ごめんね、ヘンなこと言って・・・」
彼女のマンションを出て家に帰る道を歩きながら、ぼくは思った。
女って、コワいな・・・。と。
家に帰ったぼくは、もちろん、シコった。
で、その後の賢者タイムが、ハンパなく、落ち込んだ。
サチコさんのことを思えば、喜ぶべきことなのに、何故か素直に祝福できなかったのだ。
それで、無性に誰かと話したくなった。
まず、ハナエさんにLINEした。サチコさんを紹介されたのが彼女を通じてだったからだ。だから、顛末を報告しなければ。そう思ったのだ。
そうしておいて、通話をタップした。相手はハナエさんではない。
「はい。・・・どした?」
カオリはすぐに出た。
「もう寝てた?」
「ううん。なんかあったの?」
「なんかさ、声、ききたくなっちゃったんだ・・・」
「へえ、珍しい。あんたからかけてくるなんてね」
「何してた?」
「別に。フツーに、マンガ読んでた」
「そお・・・」
話が、続かなかった。
「じゃ、もう切るな。悪かったな」
「あ、そうだ! あんたに言うの、忘れてた」
「え、何?」
「またさ、頼まれて欲しい子、いるんだけど。明日学校の帰りに会える?」
「ごめん。しばらく、そういうの、休みたい」
「どしたの? チョーシ悪い?」
「そんなんじゃ、ないけどさ・・・」
通話を切ったぼくは、ベッドに倒れ込んだ。
で、次の日学校で、やっぱりカオリに、捕まった。
第四話 五番目の依頼人 豊満で控え目なキジマ・サチコ 終り
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