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おけいこのおけいこ
60 かわいいレナ
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この別荘地の利点はセキュリティーが万全でしかも日本人が入ってくるととても目立つことだ。つまりナメクジ母がいくら優秀な探偵を雇ってもここには絶対に入って来れない。まるで治外法権だ。
衛兵はなるべく入れないつもりだったが、こうした数少ない安全な環境をみすみす使わない手はなかった。
スミレは十分以上にヤンのしなやかな身体を堪能した。
直前にレナのエッチな画像を見て昂奮したせいもあり、いつもよりも情熱的に彼を求めてしまった。
「マタイレテヤルゾ。アリガト」
陽が昇ってから帰って行った彼は、いささか疲れ気味ではあった。ヤンを、スミレの有り余る性欲の捌け口にしてしまっていることを少し反省した。
でもジョークを理解するスミレだからいいようなものの、彼がまた本社か別のホテルに転属してゆく前に正しい日本語を教えなければとも思う。もしかすると彼のことだから解ってふざけているだけかも知れないけれど。
ヤンとの激しくて濃厚なメイクラブで汚れたシーツを替え、袋に入れて裏口の外へ出す。リネンサービスの衛兵が集めてくれて、後からアイロンの効いたそれを配達してくれることになっている。
それからシャワーを浴びて少し眠り、サキさんのスイートにレナを迎えに行った。
スロープの途中に赤い馬を駐め、顔見知りのドアマンに会釈してサングラスのままエントランスを抜け、フロントからスイートに電話を入れる。10回、15回。なかなかでない彼女に業を煮やすがしつこく呼び続ける。23回目に、やっと出た。
「・・・ふぁい・・・」
「いつまで寝てるの! 早く服着て降りて来なさい。グランドフロアのエレベーターの前で待ってるから。わかってると思うけど制服で来ないでね」
ガチャ。
さて。どんな顔をして降りて来るんだろう。スミレはいつにない高揚感でワクワクしながらサキさんという「ミカド」の寵を奪い合う新しい女官の登場を待った。スミレも監視カメラでレナを見たし、向こうもスミレを何度もビデオで見ているはずだ。
15分もしたころ、エレベーターのドアが開き、彼女は現れた。すぐに目が合った。
ブルーのノースリーブのワンピースに光沢のある白いショートジャケット。もっと派手なのも用意してあったはずだが、服を選ぶセンスは悪くない。
「あなたがレナ? ふーん。一番ジミなの選んだんだね」
初めて生のスミレを見て緊張しているのか動揺しているのか、顔が引きつっているように見える。あれだけ派手に大胆に後輩の男の子を連れ込んでやることやった娘にしては、生娘のように震えている。
これは・・・。可愛いかもしれない。
サキさんが気に入るわけだと納得する。イジメがいがある娘だということだ。
顎をしゃくって出口を指し、ついてこいという風に彼女の先に立った。もしかすると本名を知っていることに驚いているのかもしれない。まだ高校生だからひょっとするとタチバナの役員というスミレの本当の顔も知らないだろう。
赤い馬に乗り込みエンジンをかける。爆音に驚き、モジモジしているレナに、
「早く乗って」
と促す。彼女は助手席に回り込み、恐る恐るシートにかけた。
クラッチを繋ぐや、赤い馬はタイヤをキュルキュル軋ませてスロープを滑り降り、公道に踊り出た。
「ヒィーッ!」
遅い車を次々に躱していくたびに、レナは身を縮めて悲鳴を上げた。
スミレにしたら普通に走っているだけなのだが、レナはこういう車とこういう運転が初めてなのだろう。高速道路の追い越し車線を制限速度の二倍以上でぶっ飛ばし、アッパーライトをチカチカさせながら前の車のテールバンパーギリギリにまで接近し、瞬間、隣の走行車線にスライド。一瞬で抜き去る。
「・・・ひ、・・・」
「追い越し車線トロトロ走ってるからよ。煽るのもアホだけど煽られるのもバカだからよ」
そのうち気絶するか泡でも吹くかチビるかするんじゃないかと思い、面白かった。
そんなふうにして別荘地に着いた。
本館の前に赤い馬を着ける。レナは初めてだから本館のスタッフやマネージャーに顔を見せておく必要があるのだ。さっきまでセックスしていたヤンは夜勤明けで当然ながらおらず、代わりの衛兵が出てきてくれた。
(ガソリンはいいわ。事務所の前に着けておいて)
彼に赤い馬を託し、チップをはずんで車を降りる。
「着いたよ。降りて」
「・・・は、はひ・・・」
腰はヌケてはいないようだが、時々ガクガクと膝を震わせながら、レナはスミレについてくる。
「何してるの。もたもたしない!」
おっかなびっくりしながら絨毯を踏み、前後左右をキョロキョロ見回しながら歩いているレナにスミレのSがムクムクと首を擡げる。彼女は本館の外の、外国人ばかりの英国のカントリーのような風景を見てもっと驚いていた。
セキュリティーを解除するだけでまた驚かれた。思い切り挙動不審なレナを連れて事務所に入る。もしかしてサキさんはレナのこういう生娘のような反応に萌えているのかもしれないな、と思う。
事務所の中に入り、スマートフォンをキッチンのカウンターに放り出し、服を着替えようと全裸になったらまたビックリされた。レナの目がスミレの胸と股間に釘付けになっている。乳首や性器のピアスを生で見るのも初めてなのだろう。
「あんたも暑かったら脱いでいいよ。レナって、汗っかきなんだね」
全裸のまま冷蔵庫からペリエを取り出しレナに手渡しながら、言った。
無遠慮にレナの顎を摘まみ、瞳をじっと覗き込み、口の端を歪ませた。。
「大丈夫。襲ったりなんかしないよ」
レナが冷たい炭酸水を喉に流し込んでいる間、無地の白いTシャツを被り、キッチンの椅子に引っ掛けてあったオーバーオールに脚を通した。
「スミレさんは、ここに住んでるんですか」
ふいにレナが口を開いた。
「こんな、不便なとこに? ご近所が外人のおじいちゃんおばあちゃんだらけのとこにぃ?
まさか。
ここはサキさんが管理してる、事務所の一つだよ。のんびりしたとこで雰囲気もいいから気分転換になる。それと・・・」
キッチンの引き出しの横に、調味料などを入れておく縦に長い小引き出しの奥にテンキーボードが嵌めこまれている。暗証番号を打ち込むとカチ、と音がしてロックが外れる。本来は鍋釜が入れられているはずの引き出しから、数台のノートパソコンを取り出し、それらをテーブルの上に並べ片端から立ち上げてパスワードを打ち込んでゆくのをレナは黙って見ていた。
「それと、セキュリティーが万全な事。見たでしょ。警備員があちこちにいる。日本人が入ってくるととても目立つ。
ここ。クリックしてごらん」
レナは言われた通りアイコンを左クリックした。
動画のソフトが起動しローディングがしばらくあり、レナの良く知る部屋の赤外線映像が映し出された。
「秘書の仕事は、大きく分けて、2つ。一つは、サキさんのアシスト。もう一つは、あなた方スレイヴの、お世話」
昨日、レナがユーヤとプレイしたままの、汚れた部屋がそこに映っていた。それにまじまじと見いるレナ。その顔が次第に赤く染まってゆく。この映像の意味が分かってきたようだ。つまり、サキさんとのプレイも彼女の後輩とのオイタもみんなスミレに見られていたのだ、と。
「気が付かなかった? 誰が掃除してくれると思った? あなたの『気持ちよかったあ・・・』の後始末。
考えてなんかいなかったでしょ。
あのね、あなたを責めてるんじゃないの。あなたは、わたしの後任に、サキさんの秘書になるんでしょ? それなら、現実を知らなきゃ。でなきゃサキさんのお手伝いなんか出来ないよ。 ハイ、これ」
スミレさんはレナの手に黒いスマートフォンを載せた。
「秘書用だよ。お掃除屋さん、ってTEL番があるから、そこに電話して『8番お願いします』それだけ言いなさい。それ以外言わなくていい。それだけで、わかるから。ほら、電話して」
言われた通りに「お掃除屋さん」を探し電話するレナ。素直な子だと思う。この「素直な」ところもポイントなのだろう。
短い呼び出し音のあと、低い男の声が「はい」とでた。
「あ、あの、8番、お願いします・・・」
ブツッ・・・。
通話は切れた。
「彼ら、何でも掃除してくれるし、片付けてくれる。人間の死体でもね」
「・・・」
一応、脅かしておいた。サキさんの秘書というポジションは、普通の世界のものではないからだ。
同時に「本当に大丈夫なんだろうか」とも思う。こんなサキさんの核心に迫る情報を話しても。サキさんの指示だからスミレがとやかく心配することではないのかもしれないけれど。
「あなたにはまだサキさんのアシストは無理だから、スレイヴさんたちのお世話から始めなさい。そのスマホのネットのブックマークに『ログイン』ていうのがある」
また、言われた通りに操作する、レナ。
パスワード入力画面が出た。
「あなたの生年月日の下6けた入れて。そのあとに、『SLAvE』 Ⅴだけ小文字にして。これ、どこにもメモらないでね。記憶しなさい。これだけじゃなく、パソコンでも電話でも番号やパスワードは極力メモらずに記憶するようにする。それが大事だよ」
スレイヴの個人データを入れたフォームを開いているレナを見つめる。額や二の腕に大粒の汗をかいていた。せっかくの青いサマードレスもワキ汗が染みていた。彼女なりに大ごとだと思っているのかもしれない。
1から8の番号だけが並んだ画面が現れた。
レナは8の数字をクリックした。自分の情報が気になるのだろう。
佐々木麗奈。生年月日。住所。家電、スマートフォンのナンバー。高校の名前。家族構成。同居か別居か・・・。レナの個人情報が羅列されていた。
よし。少しリラックスさせてやるか・・・。
レナの顎を摘まみキスしてやる。
「・・・あ・・・、ああ」
レナの唇を舐め唇で擂る。ドキドキして感じてるっぽい。
オーバーオールの膝でレナの両脚を割り、手をワンピースの裾から太腿を這い上ってショーツにかける。もう一方の手で彼女の首の後ろをキープし、舌で口の中を犯すとレナはフニャッと力が抜ける。彼女の舌がスミレに応えてチロチロそよぐ。
ショーツの上からレナの股間を弄っていた指をクロッチに引っ掛けて開き、クリトリスの包皮を剥く。
「ああっ!」
吐息が漏れる。濡れる。
「感じやすくって、濡れやすいのね、レナって・・・。もしかして、もうそろそろ、生理なんじゃないの?」
レナはアッという風に目を見開く。
サキさんとのプレイの後に後輩を呼んでエッチするくらいだからムラムラしているんじゃないかとカマをかけただけなのに・・・。どうして知っているんだと言わんばかりに驚いている。それがどうにもカワイイ。まるで8年前の自分みたいだ。いや、それ以上かも。
再びレナの顎を摘まんだ。
「ふふ。・・・なんて眼をしてるの? 虐めたくなっちゃうじゃないの」
衛兵はなるべく入れないつもりだったが、こうした数少ない安全な環境をみすみす使わない手はなかった。
スミレは十分以上にヤンのしなやかな身体を堪能した。
直前にレナのエッチな画像を見て昂奮したせいもあり、いつもよりも情熱的に彼を求めてしまった。
「マタイレテヤルゾ。アリガト」
陽が昇ってから帰って行った彼は、いささか疲れ気味ではあった。ヤンを、スミレの有り余る性欲の捌け口にしてしまっていることを少し反省した。
でもジョークを理解するスミレだからいいようなものの、彼がまた本社か別のホテルに転属してゆく前に正しい日本語を教えなければとも思う。もしかすると彼のことだから解ってふざけているだけかも知れないけれど。
ヤンとの激しくて濃厚なメイクラブで汚れたシーツを替え、袋に入れて裏口の外へ出す。リネンサービスの衛兵が集めてくれて、後からアイロンの効いたそれを配達してくれることになっている。
それからシャワーを浴びて少し眠り、サキさんのスイートにレナを迎えに行った。
スロープの途中に赤い馬を駐め、顔見知りのドアマンに会釈してサングラスのままエントランスを抜け、フロントからスイートに電話を入れる。10回、15回。なかなかでない彼女に業を煮やすがしつこく呼び続ける。23回目に、やっと出た。
「・・・ふぁい・・・」
「いつまで寝てるの! 早く服着て降りて来なさい。グランドフロアのエレベーターの前で待ってるから。わかってると思うけど制服で来ないでね」
ガチャ。
さて。どんな顔をして降りて来るんだろう。スミレはいつにない高揚感でワクワクしながらサキさんという「ミカド」の寵を奪い合う新しい女官の登場を待った。スミレも監視カメラでレナを見たし、向こうもスミレを何度もビデオで見ているはずだ。
15分もしたころ、エレベーターのドアが開き、彼女は現れた。すぐに目が合った。
ブルーのノースリーブのワンピースに光沢のある白いショートジャケット。もっと派手なのも用意してあったはずだが、服を選ぶセンスは悪くない。
「あなたがレナ? ふーん。一番ジミなの選んだんだね」
初めて生のスミレを見て緊張しているのか動揺しているのか、顔が引きつっているように見える。あれだけ派手に大胆に後輩の男の子を連れ込んでやることやった娘にしては、生娘のように震えている。
これは・・・。可愛いかもしれない。
サキさんが気に入るわけだと納得する。イジメがいがある娘だということだ。
顎をしゃくって出口を指し、ついてこいという風に彼女の先に立った。もしかすると本名を知っていることに驚いているのかもしれない。まだ高校生だからひょっとするとタチバナの役員というスミレの本当の顔も知らないだろう。
赤い馬に乗り込みエンジンをかける。爆音に驚き、モジモジしているレナに、
「早く乗って」
と促す。彼女は助手席に回り込み、恐る恐るシートにかけた。
クラッチを繋ぐや、赤い馬はタイヤをキュルキュル軋ませてスロープを滑り降り、公道に踊り出た。
「ヒィーッ!」
遅い車を次々に躱していくたびに、レナは身を縮めて悲鳴を上げた。
スミレにしたら普通に走っているだけなのだが、レナはこういう車とこういう運転が初めてなのだろう。高速道路の追い越し車線を制限速度の二倍以上でぶっ飛ばし、アッパーライトをチカチカさせながら前の車のテールバンパーギリギリにまで接近し、瞬間、隣の走行車線にスライド。一瞬で抜き去る。
「・・・ひ、・・・」
「追い越し車線トロトロ走ってるからよ。煽るのもアホだけど煽られるのもバカだからよ」
そのうち気絶するか泡でも吹くかチビるかするんじゃないかと思い、面白かった。
そんなふうにして別荘地に着いた。
本館の前に赤い馬を着ける。レナは初めてだから本館のスタッフやマネージャーに顔を見せておく必要があるのだ。さっきまでセックスしていたヤンは夜勤明けで当然ながらおらず、代わりの衛兵が出てきてくれた。
(ガソリンはいいわ。事務所の前に着けておいて)
彼に赤い馬を託し、チップをはずんで車を降りる。
「着いたよ。降りて」
「・・・は、はひ・・・」
腰はヌケてはいないようだが、時々ガクガクと膝を震わせながら、レナはスミレについてくる。
「何してるの。もたもたしない!」
おっかなびっくりしながら絨毯を踏み、前後左右をキョロキョロ見回しながら歩いているレナにスミレのSがムクムクと首を擡げる。彼女は本館の外の、外国人ばかりの英国のカントリーのような風景を見てもっと驚いていた。
セキュリティーを解除するだけでまた驚かれた。思い切り挙動不審なレナを連れて事務所に入る。もしかしてサキさんはレナのこういう生娘のような反応に萌えているのかもしれないな、と思う。
事務所の中に入り、スマートフォンをキッチンのカウンターに放り出し、服を着替えようと全裸になったらまたビックリされた。レナの目がスミレの胸と股間に釘付けになっている。乳首や性器のピアスを生で見るのも初めてなのだろう。
「あんたも暑かったら脱いでいいよ。レナって、汗っかきなんだね」
全裸のまま冷蔵庫からペリエを取り出しレナに手渡しながら、言った。
無遠慮にレナの顎を摘まみ、瞳をじっと覗き込み、口の端を歪ませた。。
「大丈夫。襲ったりなんかしないよ」
レナが冷たい炭酸水を喉に流し込んでいる間、無地の白いTシャツを被り、キッチンの椅子に引っ掛けてあったオーバーオールに脚を通した。
「スミレさんは、ここに住んでるんですか」
ふいにレナが口を開いた。
「こんな、不便なとこに? ご近所が外人のおじいちゃんおばあちゃんだらけのとこにぃ?
まさか。
ここはサキさんが管理してる、事務所の一つだよ。のんびりしたとこで雰囲気もいいから気分転換になる。それと・・・」
キッチンの引き出しの横に、調味料などを入れておく縦に長い小引き出しの奥にテンキーボードが嵌めこまれている。暗証番号を打ち込むとカチ、と音がしてロックが外れる。本来は鍋釜が入れられているはずの引き出しから、数台のノートパソコンを取り出し、それらをテーブルの上に並べ片端から立ち上げてパスワードを打ち込んでゆくのをレナは黙って見ていた。
「それと、セキュリティーが万全な事。見たでしょ。警備員があちこちにいる。日本人が入ってくるととても目立つ。
ここ。クリックしてごらん」
レナは言われた通りアイコンを左クリックした。
動画のソフトが起動しローディングがしばらくあり、レナの良く知る部屋の赤外線映像が映し出された。
「秘書の仕事は、大きく分けて、2つ。一つは、サキさんのアシスト。もう一つは、あなた方スレイヴの、お世話」
昨日、レナがユーヤとプレイしたままの、汚れた部屋がそこに映っていた。それにまじまじと見いるレナ。その顔が次第に赤く染まってゆく。この映像の意味が分かってきたようだ。つまり、サキさんとのプレイも彼女の後輩とのオイタもみんなスミレに見られていたのだ、と。
「気が付かなかった? 誰が掃除してくれると思った? あなたの『気持ちよかったあ・・・』の後始末。
考えてなんかいなかったでしょ。
あのね、あなたを責めてるんじゃないの。あなたは、わたしの後任に、サキさんの秘書になるんでしょ? それなら、現実を知らなきゃ。でなきゃサキさんのお手伝いなんか出来ないよ。 ハイ、これ」
スミレさんはレナの手に黒いスマートフォンを載せた。
「秘書用だよ。お掃除屋さん、ってTEL番があるから、そこに電話して『8番お願いします』それだけ言いなさい。それ以外言わなくていい。それだけで、わかるから。ほら、電話して」
言われた通りに「お掃除屋さん」を探し電話するレナ。素直な子だと思う。この「素直な」ところもポイントなのだろう。
短い呼び出し音のあと、低い男の声が「はい」とでた。
「あ、あの、8番、お願いします・・・」
ブツッ・・・。
通話は切れた。
「彼ら、何でも掃除してくれるし、片付けてくれる。人間の死体でもね」
「・・・」
一応、脅かしておいた。サキさんの秘書というポジションは、普通の世界のものではないからだ。
同時に「本当に大丈夫なんだろうか」とも思う。こんなサキさんの核心に迫る情報を話しても。サキさんの指示だからスミレがとやかく心配することではないのかもしれないけれど。
「あなたにはまだサキさんのアシストは無理だから、スレイヴさんたちのお世話から始めなさい。そのスマホのネットのブックマークに『ログイン』ていうのがある」
また、言われた通りに操作する、レナ。
パスワード入力画面が出た。
「あなたの生年月日の下6けた入れて。そのあとに、『SLAvE』 Ⅴだけ小文字にして。これ、どこにもメモらないでね。記憶しなさい。これだけじゃなく、パソコンでも電話でも番号やパスワードは極力メモらずに記憶するようにする。それが大事だよ」
スレイヴの個人データを入れたフォームを開いているレナを見つめる。額や二の腕に大粒の汗をかいていた。せっかくの青いサマードレスもワキ汗が染みていた。彼女なりに大ごとだと思っているのかもしれない。
1から8の番号だけが並んだ画面が現れた。
レナは8の数字をクリックした。自分の情報が気になるのだろう。
佐々木麗奈。生年月日。住所。家電、スマートフォンのナンバー。高校の名前。家族構成。同居か別居か・・・。レナの個人情報が羅列されていた。
よし。少しリラックスさせてやるか・・・。
レナの顎を摘まみキスしてやる。
「・・・あ・・・、ああ」
レナの唇を舐め唇で擂る。ドキドキして感じてるっぽい。
オーバーオールの膝でレナの両脚を割り、手をワンピースの裾から太腿を這い上ってショーツにかける。もう一方の手で彼女の首の後ろをキープし、舌で口の中を犯すとレナはフニャッと力が抜ける。彼女の舌がスミレに応えてチロチロそよぐ。
ショーツの上からレナの股間を弄っていた指をクロッチに引っ掛けて開き、クリトリスの包皮を剥く。
「ああっ!」
吐息が漏れる。濡れる。
「感じやすくって、濡れやすいのね、レナって・・・。もしかして、もうそろそろ、生理なんじゃないの?」
レナはアッという風に目を見開く。
サキさんとのプレイの後に後輩を呼んでエッチするくらいだからムラムラしているんじゃないかとカマをかけただけなのに・・・。どうして知っているんだと言わんばかりに驚いている。それがどうにもカワイイ。まるで8年前の自分みたいだ。いや、それ以上かも。
再びレナの顎を摘まんだ。
「ふふ。・・・なんて眼をしてるの? 虐めたくなっちゃうじゃないの」
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