VR斗夢/SEASON.2 〜Stop fucking around〜 人がいない時にも定期的に水が流れます。

MIKAN🍊

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48.男湯の誘惑

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と、近くの倉庫側ドアから女子達がワラワラ出てきた。
「おっとっと!」
僕は壁に背中をくっつけるようにして女の子達に道を譲る。
「ありまとござぃまーす」
「お疲れ様でーす!」
本当は生尻を見られないためにだ。
去り行く女子達のプリケツを眺めていると、自分のプリ尻にも熱い視線を感じた。
まさきがじーっと見ているのだ。
「お金取るよ?」
僕はおケツを手で隠す。
「す、すいません」

僕とまさきは何となく同じ方向に歩き出す。
「あ、先行っていいよ」
僕のお尻はポッカリ穴が開いてるからね。
後ろから来られると丸見えでしょ。

「はい。先輩は今あがりですか?」
「んー。どうかな。待機中かな」
「トラック遅れてるみたいですね」
「まさきクンは?」
「あがりです。サウナ室に行こうと思って」
「サウナ室なんてあったっけ?」
「すぐそこです。僕、汗っかきなんです。ごめんなさい」
「いや、謝らなくてもいいけど…」

「あ、ここです」
事務所側の壁に突然『湯』と書かれた暖簾が。
"インターセプター"は勝手に増改築をやってるらしい。
「初めて来た。お風呂もあるのかな?」
「一通り揃ってますから。時間帯によっては垢擦りもやってますよ」
「へえー!」
二人は男湯暖簾をくぐった。

小さな階段を降りると硫黄泉の花火の火薬のような匂いが一段と立ち込めた。
イイ匂い…

「入らないの?」
下駄箱の前でフリーズするまさき。
「あの、実は…」
「恥ずかしいとか?じゃ別々に…」
「あ、違うんです。最近ちょっと気になる事があって」
「どういう事?」

「僕の事をじろじろ見てくる人がいるんです。最初は気のせいかと思ったんですけど、違うんです」
「どう違うの?」
「なんてゆーか。どこに居ても知らない間についてきていろんな角度から見られてるってゆーか」

「ストーカー?どんな人?目が合うの?」
「何人かいます。目が合う時もあります」
「目が合って君はどうするの?」
「怖くなってその場から逃げます。そしたらまた違う人が…」

「他には?」
「わざとぶつかってきたり… 触られた事もあります…」

「そっかあ。そうゆー時は目を合わせない方が良いよ」
「日光の猿と同じですね!」

「それはちょっと言い過ぎかもね」
「ごめんなさい」

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