39 / 51
覚悟と葛藤
07_憎悪
しおりを挟む
「バエナ......」
ライオン男ライアンは、僕が彼女の名前を答えた直後、視線を逸らし俯いた。
「やはり、そうか......。バエナという名前に聞き覚えがある」
「彼女のことを知っているんですか!?」
やはり、ライアンは、バエナについて何か知っている。彼女の存在が、どうしようもなく僕の不安を掻き立てる。彼女のことが分かれば、少しは不安から解放されるはずだ。
「半獣たちに昔から伝わる伝承に、バエナという獣が出てくる。実際に、彼女が存在するとはにわかには信じがたいが......」
「伝承ってなんだ!俺も知らないぞ」
半獣に伝わる伝承と聞いて、急に、狼男アウルフが興味を持ち始めた。彼がこういうことに興味を持つのは意外だった。
「そうね、私も伝承のようなものがあるなんて知らないわ」
蛇女ムグリも、伝承の存在を認識していないようだ。ライアンだけが知る伝承。僕も、どのような伝承なのか、興味がわいてきた。
「私の祖父が以前、バエナについての伝承を話していた。祖父によれば、私たち半獣の歴史はバエナから始まったようだ」
ライオン男ライアンは、そう言って、昔のことを思い出しながら、僕たちに伝承について話してくれた。
太古の昔、バエナという獣が存在し、貧しく、飢えに苦しむ人々に血を分け与えることで、救ったらしい。彼らを救ったバエナは、人々に神として崇められた。
血を与えられた人たちは、超人的な力を得る代わりに、人間の血肉を食らわなければならなかった。彼らは、人と区別して、半獣と呼ばれたとのこと。
「ぼうや、バエナは、特殊な力を使わなかったかね?」
ライオン男ライアンに聞かれて、彼女とのやり取りを思い返してみた。彼女自身は、特殊な力を使わなかったが、彼女に導かれ、僕が河川敷で奇妙な力を使ったことを思い出した。
「バエナ自身は、特殊な力を使っていませんでしたが、とても奇妙なことが起きました。僕の手が、大砲のような形に変わったんです。彼女は、それを心象擬態と言っていました」
「なんと、確かにそれはかなり奇妙だな。私たちに、そんな力はない」
象男ファントムは、驚きの表情を見せる。続いて、ライオン男ライアンが話をした。
「なるほど。ぼうやは、バエナの力を使えるのかもしれない。バエナもまた、あらゆるものに擬態する能力を持っていた」
「へえー、見てみたいな。その能力とやらを。ガキ、俺たちに見せてみろよ。お前の話が本当だという証拠にもなる」
狼男アウルフが、僕を指差し、あの時の力を見せるように言ってきた。
「分かりました。出来るかどうか分かりませんが、力を使ってみます」
僕は、右手が大砲になるイメージをした。あの時のことを思い出しながら、右手に意識を集中し再現する。
(変われ、変われ、変われ)
何度も念じ、右手を大砲の形にするように試みるが、前のようにはすんなり行かない。
「変わらない......」
前回は、右手がぐちゃぐちゃと変形し、大砲の形に変わった。でも、今回はなぜか変わらなかった。
「どうした?使えないのか」
狼男アウルフが、僕に向かって言った。
「なぜか今は使えません。前回は、一時的に、使えただけかもしれません」
僕は、なんの変哲もない手を見ながら言った。すると、アウルフの残念そうな声がした。
「ちっ、面白いものが見れると思ったのによ。これじゃあ、お前の話が本当かどうか分からないぞ」
「そんなことを言わないで、信じましょう。私は、この子が嘘をついているとは思えないわ」
蛇女ムグリが優しい口調で話した。
「何はともあれ、ぼうやには、半獣の力の制御が必要だ。ぼうやの話が、本当かどうかに関わらずな。ファントム、ぼうやに半獣の力を教えてやってくれ」
ライオン男ライアンは、僕のことを完全に信じた訳ではなさそうだが、力になろうとしてくれている。突き放すのではなく、親身に対応してくれるのは、嬉しかった。
「ふむ、分かった。半獣の力の扱いを教える時間を作ろう」
象男ファントムは、快く受け入れてくれた。今まで、掃除の仕方しか教わらなかった僕だけど、やっと、半獣の力について教えてもらえることになった。
半獣の力を扱えるようになったら、彼女の束縛から抜け出すことができるかもしれない。いや、きっと、彼女を克服できるはずだ。
以降、象男ファントムから人間の姿から、半獣の姿に、逆に半獣から人間の姿になる方法を教わることになった。ファントムは、彼らの中では、一番、半獣の力の扱いがうまいとのことだ。確かに、人間の姿の時は、細身なのに、象男に姿を変えると、かなりの巨体になる。最も、繊細なコントロールが必要そうなので力の扱いがうまいというのも納得できた。
まずは、人間の姿から半獣の姿になる方法からだ。以前、半獣の姿になってしまったことがあったが、偶発的に起こっただけだった。自発的に、半獣の姿に変わった訳ではない。
いつ半獣化してもおかしくない状況が不安ではあった。
「自分の中にある憎悪を燃やせ。半獣の力は、憎悪が強まれば、強まる。半獣の力になれば、人間の姿だった時より数段、身体能力が上がる。何でもいい、小僧、心の憎悪を燃やすような出来事を思い出してみろ」
突然、象男ファントムから、そんなことを言われた。僕は、頷くと目を閉じた。
(僕の憎悪を燃やすような出来事......いくらでもある。頭がおかしくなるほどに)
タイムベルの一室に置かれた、ろうそくの火が揺れる。
次々と、自分の頭の中に、今まで体験した悲惨な記憶が甦る。その血塗られた記憶に、意識を集中し、その世界に心も身体も委ね沈ませていく。
半獣となり、ごく平凡の日常を失った喪失感。
罪のない人を傷つけてしまった罪悪感。
今まで育ててくれた親や大切な友と別れてしまった悲しみ。
全部、全部。僕を半獣にした奴のせいだ......。
許せない。殺してしまいたい。
溢れでる憎悪に呼応して、僕の顔には、獣の毛が生え始めた。歯も鋭くなり、自ずと涎が零れる。
「よし、今日はそこまででいい。小僧、気を落ち着かせるといい」
ある程度、半獣化が進んだところで、象男ファントムは、気を落ち着かせるように言ってきた。
だけど、止まらない。
この憎悪を止める手段を僕は知らない。
「う、うぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐ」
僕は、いつのまにか、奇声を発していた。溢れでる憎悪に飲まれ、理性が薄れていく。憎悪は鎮まるどころか、さらに異常なほどに膨れ上がっていった。薄れていく意識の中、今まで以上に、半獣化が進んでいく。
「まずい!小僧、小僧、落ち着け!」
必死に、象男ファントムは、止めようとするも、見る見るうちに、異形の形へと僕は姿を変えて行く。顔だけでなく、全身に、獣の毛が生える。体のサイズも、次第に大きくなり、爪も鋭く伸びていく。腕と脇腹を繋ぐように、羽も生えてきた。ちらっと、鏡に映る僕は、巨大なコウモリのようだ。
ーー周りの声が遠のいて行った。
ライオン男ライアンは、僕が彼女の名前を答えた直後、視線を逸らし俯いた。
「やはり、そうか......。バエナという名前に聞き覚えがある」
「彼女のことを知っているんですか!?」
やはり、ライアンは、バエナについて何か知っている。彼女の存在が、どうしようもなく僕の不安を掻き立てる。彼女のことが分かれば、少しは不安から解放されるはずだ。
「半獣たちに昔から伝わる伝承に、バエナという獣が出てくる。実際に、彼女が存在するとはにわかには信じがたいが......」
「伝承ってなんだ!俺も知らないぞ」
半獣に伝わる伝承と聞いて、急に、狼男アウルフが興味を持ち始めた。彼がこういうことに興味を持つのは意外だった。
「そうね、私も伝承のようなものがあるなんて知らないわ」
蛇女ムグリも、伝承の存在を認識していないようだ。ライアンだけが知る伝承。僕も、どのような伝承なのか、興味がわいてきた。
「私の祖父が以前、バエナについての伝承を話していた。祖父によれば、私たち半獣の歴史はバエナから始まったようだ」
ライオン男ライアンは、そう言って、昔のことを思い出しながら、僕たちに伝承について話してくれた。
太古の昔、バエナという獣が存在し、貧しく、飢えに苦しむ人々に血を分け与えることで、救ったらしい。彼らを救ったバエナは、人々に神として崇められた。
血を与えられた人たちは、超人的な力を得る代わりに、人間の血肉を食らわなければならなかった。彼らは、人と区別して、半獣と呼ばれたとのこと。
「ぼうや、バエナは、特殊な力を使わなかったかね?」
ライオン男ライアンに聞かれて、彼女とのやり取りを思い返してみた。彼女自身は、特殊な力を使わなかったが、彼女に導かれ、僕が河川敷で奇妙な力を使ったことを思い出した。
「バエナ自身は、特殊な力を使っていませんでしたが、とても奇妙なことが起きました。僕の手が、大砲のような形に変わったんです。彼女は、それを心象擬態と言っていました」
「なんと、確かにそれはかなり奇妙だな。私たちに、そんな力はない」
象男ファントムは、驚きの表情を見せる。続いて、ライオン男ライアンが話をした。
「なるほど。ぼうやは、バエナの力を使えるのかもしれない。バエナもまた、あらゆるものに擬態する能力を持っていた」
「へえー、見てみたいな。その能力とやらを。ガキ、俺たちに見せてみろよ。お前の話が本当だという証拠にもなる」
狼男アウルフが、僕を指差し、あの時の力を見せるように言ってきた。
「分かりました。出来るかどうか分かりませんが、力を使ってみます」
僕は、右手が大砲になるイメージをした。あの時のことを思い出しながら、右手に意識を集中し再現する。
(変われ、変われ、変われ)
何度も念じ、右手を大砲の形にするように試みるが、前のようにはすんなり行かない。
「変わらない......」
前回は、右手がぐちゃぐちゃと変形し、大砲の形に変わった。でも、今回はなぜか変わらなかった。
「どうした?使えないのか」
狼男アウルフが、僕に向かって言った。
「なぜか今は使えません。前回は、一時的に、使えただけかもしれません」
僕は、なんの変哲もない手を見ながら言った。すると、アウルフの残念そうな声がした。
「ちっ、面白いものが見れると思ったのによ。これじゃあ、お前の話が本当かどうか分からないぞ」
「そんなことを言わないで、信じましょう。私は、この子が嘘をついているとは思えないわ」
蛇女ムグリが優しい口調で話した。
「何はともあれ、ぼうやには、半獣の力の制御が必要だ。ぼうやの話が、本当かどうかに関わらずな。ファントム、ぼうやに半獣の力を教えてやってくれ」
ライオン男ライアンは、僕のことを完全に信じた訳ではなさそうだが、力になろうとしてくれている。突き放すのではなく、親身に対応してくれるのは、嬉しかった。
「ふむ、分かった。半獣の力の扱いを教える時間を作ろう」
象男ファントムは、快く受け入れてくれた。今まで、掃除の仕方しか教わらなかった僕だけど、やっと、半獣の力について教えてもらえることになった。
半獣の力を扱えるようになったら、彼女の束縛から抜け出すことができるかもしれない。いや、きっと、彼女を克服できるはずだ。
以降、象男ファントムから人間の姿から、半獣の姿に、逆に半獣から人間の姿になる方法を教わることになった。ファントムは、彼らの中では、一番、半獣の力の扱いがうまいとのことだ。確かに、人間の姿の時は、細身なのに、象男に姿を変えると、かなりの巨体になる。最も、繊細なコントロールが必要そうなので力の扱いがうまいというのも納得できた。
まずは、人間の姿から半獣の姿になる方法からだ。以前、半獣の姿になってしまったことがあったが、偶発的に起こっただけだった。自発的に、半獣の姿に変わった訳ではない。
いつ半獣化してもおかしくない状況が不安ではあった。
「自分の中にある憎悪を燃やせ。半獣の力は、憎悪が強まれば、強まる。半獣の力になれば、人間の姿だった時より数段、身体能力が上がる。何でもいい、小僧、心の憎悪を燃やすような出来事を思い出してみろ」
突然、象男ファントムから、そんなことを言われた。僕は、頷くと目を閉じた。
(僕の憎悪を燃やすような出来事......いくらでもある。頭がおかしくなるほどに)
タイムベルの一室に置かれた、ろうそくの火が揺れる。
次々と、自分の頭の中に、今まで体験した悲惨な記憶が甦る。その血塗られた記憶に、意識を集中し、その世界に心も身体も委ね沈ませていく。
半獣となり、ごく平凡の日常を失った喪失感。
罪のない人を傷つけてしまった罪悪感。
今まで育ててくれた親や大切な友と別れてしまった悲しみ。
全部、全部。僕を半獣にした奴のせいだ......。
許せない。殺してしまいたい。
溢れでる憎悪に呼応して、僕の顔には、獣の毛が生え始めた。歯も鋭くなり、自ずと涎が零れる。
「よし、今日はそこまででいい。小僧、気を落ち着かせるといい」
ある程度、半獣化が進んだところで、象男ファントムは、気を落ち着かせるように言ってきた。
だけど、止まらない。
この憎悪を止める手段を僕は知らない。
「う、うぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐ」
僕は、いつのまにか、奇声を発していた。溢れでる憎悪に飲まれ、理性が薄れていく。憎悪は鎮まるどころか、さらに異常なほどに膨れ上がっていった。薄れていく意識の中、今まで以上に、半獣化が進んでいく。
「まずい!小僧、小僧、落ち着け!」
必死に、象男ファントムは、止めようとするも、見る見るうちに、異形の形へと僕は姿を変えて行く。顔だけでなく、全身に、獣の毛が生える。体のサイズも、次第に大きくなり、爪も鋭く伸びていく。腕と脇腹を繋ぐように、羽も生えてきた。ちらっと、鏡に映る僕は、巨大なコウモリのようだ。
ーー周りの声が遠のいて行った。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
魔人狩りのヴァルキリー
RYU
ホラー
白田サトコ18歳ー。幼少の頃から不運続きで、何をやってもよくない方向に転がってしまうー。唯一の特技が、霊や異形の怪人の気配を感じたり見えると言う能力ー。サトコは、昔からずっとこの能力に悩まされてきた。
そんなある日の事ー。交通事故をきっかけに、謎の異能力を持つハンターの少女と遭遇し、護ってもらう代わりに取引をする事になる。彼女と行動を共にし悪霊や魔物と戦う羽目になるのだった。
冀望島
クランキー
ホラー
この世の楽園とされるものの、良い噂と悪い噂が混在する正体不明の島「冀望島(きぼうじま)」。
そんな奇異な存在に興味を持った新人記者が、冀望島の正体を探るために潜入取材を試みるが・・・。
日本隔離(ジャパン・オブ・デッド)
のんよる
ホラー
日本で原因不明のウィルス感染が起こり、日本が隔離された世界での生活を書き綴った物語りである。
感染してしまった人を気を違えた人と呼び、気を違えた人達から身を守って行く様を色んな人の視点から展開されるSFホラーでありヒューマンストーリーである。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
キャラ情報
親父…松野 将大 38歳(隔離当初)
優しいパパであり明子さんを愛している。
明子さん…明子さん 35歳(隔離当初)
女性の魅力をフルに活用。親父を愛している?
長男…歴 16歳(隔離当初)
ちょっとパパっ子過ぎる。大人しい系男子。
次男…塁 15歳(隔離当初)
落ち着きのない遊び盛り。元気いい系。
ゆり子さん31歳(隔離当初)
親父の元彼女。今でも?
加藤さん 32歳(隔離当初)
井川の彼女。頭の回転の早い出来る女性。
井川 38歳(隔離当初)
加藤さんの彼氏。力の強い大きな男性。
ママ 40歳(隔離当初)
鬼ママ。すぐ怒る。親父の元妻。
田中君 38歳(隔離当初)
親父の親友。臆病者。人に嫌われやすい。
優香さん 29歳(隔離当初)
田中君の妻?まだ彼女は謎に包まれている。
重屋 39歳(出会った当初)
何処からか逃げて来たグループの一員、ちゃんと戦える
朱里ちゃん 17歳(出会った当初)
重屋と共に逃げて来たグループの一員、塁と同じ歳
木林 30歳(再会時)
かつて松野に助けらた若い男、松野に忠誠を誓っている
田山君 35歳(再会時)
松野、加藤さんと元同僚、気を違えた人を治す研究をしている。
田村さん 31歳(再会時)
田山君同様、松野を頼っている。
村田さん 30歳(再会時)
田山、田村同様、松野を大好きな元気いっぱいな女性。
カウンセラー
曇戸晴維
ホラー
あなたは、あなたの生きたい人生を歩んでいますか?
あなたは、あなたでいる意味を見出せていますか?
あなたは、誰かを苦しめてはいませんか?
ひとりの記者がSMバーで出会った、カウンセラー。
彼は、夜の街を練り歩く、不思議な男だった。
※この物語はフィクションです。
あなたの精神を蝕む可能性があります。
もし異常を感じた場合は、医療機関、または然るべき機関への受診をお勧めします。
ホラフキさんの罰
堅他不願(かたほかふがん)
ホラー
主人公・岩瀬は日本の地方私大に通う二年生男子。彼は、『回転体眩惑症(かいてんたいげんわくしょう)』なる病気に高校時代からつきまとわれていた。回転する物体を見つめ続けると、無意識に自分の身体を回転させてしまう奇病だ。
精神科で処方される薬を内服することで日常生活に支障はないものの、岩瀬は誰に対しても一歩引いた形で接していた。
そんなある日。彼が所属する学内サークル『たもと鑑賞会』……通称『たもかん』で、とある都市伝説がはやり始める。
『たもと鑑賞会』とは、橋のたもとで記念撮影をするというだけのサークルである。最近は感染症の蔓延がたたって開店休業だった。そこへ、一年生男子の神出(かみで)が『ホラフキさん』なる化け物をやたらに吹聴し始めた。
一度『ホラフキさん』にとりつかれると、『ホラフキさん』の命じたホラを他人に分かるよう発表してから実行しなければならない。『ホラフキさん』が誰についているかは『ホラフキさん、だーれだ』と聞けば良い。つかれてない人間は『だーれだ』と繰り返す。
神出は異常な熱意で『ホラフキさん』を広めようとしていた。そして、岩瀬はたまたま買い物にでかけたコンビニで『ホラフキさん』の声をじかに聞いた。隣には、同じ大学の後輩になる女子の恩田がいた。
ほどなくして、岩瀬は恩田から神出の死を聞かされた。
※カクヨム、小説家になろうにも掲載。
ジャクタ様と四十九人の生贄
はじめアキラ
ホラー
「知らなくても無理ないね。大人の間じゃ結構大騒ぎになってるの。……なんかね、禁域に入った馬鹿がいて、何かとんでもないことをやらかしてくれたんじゃないかって」
T県T群尺汰村。
人口数百人程度のこののどかな村で、事件が発生した。禁域とされている移転前の尺汰村、通称・旧尺汰村に東京から来た動画配信者たちが踏込んで、不自然な死に方をしたというのだ。
怯える大人達、不安がる子供達。
やがて恐れていたことが現実になる。村の守り神である“ジャクタ様”を祀る御堂家が、目覚めてしまったジャクタ様を封印するための儀式を始めたのだ。
結界に閉ざされた村で、必要な生贄は四十九人。怪物が放たれた箱庭の中、四十九人が死ぬまで惨劇は終わらない。
尺汰村分校に通う女子高校生の平塚花林と、男子小学生の弟・平塚亜林もまた、その儀式に巻き込まれることになり……。
【完結】呪いの館と名無しの霊たち(仮)
秋空花林
ホラー
夏休みに廃屋に肝試しに来た仲良し4人組は、怪しい洋館の中に閉じ込められた。
ここから出る方法は2つ。
ここで殺された住人に代わって、
ー復讐を果たすか。
ー殺された理由を突き止めるか。
はたして4人のとった行動はー。
ホラーという丼に、恋愛とコメディと鬱展開をよそおって、ちょっとの友情をふりかけました。
悩みましたが、いいタイトルが浮かばず無理矢理つけたので(仮)がついてます…(泣)
※惨虐なシーンにつけています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる