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その12

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ライド様が所有する邸宅のお庭は広い。そのため、庭を管理する庭師の数も多い。彼らは常に、庭を少しでもきれいに保とうと努力している。しかしながら、数人の庭師は少し違うようだ。

「ああ、すみません! 」

私の部屋の窓が開いていると、下にいる庭師が伐採した木の枝を投げ入れてくる。もちろん、悪気があるそぶりを見せない。当たり前だ。しかしながら、こう何度も何度も繰り返されると、わざとやっているのではないかと感じてしまう。これはひょっとすると嫌がらせ?彼らは、ミーシャの仲間なのだろうか?

ライド様にこのことを伝えると、

「へー、それはよかったじゃないか? 」

と返事をもらう。はっきり言って訳がわからない。

「それはどういうことですか? 」

少し乱暴に質問してみる。すると、

「君はずっと部屋にヒキコモっているから。みんな外で遊びたいんだよ! 」

と答える。

何と言うご都合主義だ。私はこれほど能天気なライド様が羨ましかった。

しかしながら、こんなことを繰り返していると、さすがの私でも怒ることがあった。だって、部屋が汚くなるから。

1237回目だった。この日も、下にいた庭師が、伐採した木の枝を投げ入れてきた。

「ああっ、すみません!」

一応謝ろうとしていた。しかしながら私はもう許せなかった。

「少しお話しがあります。ここに来てくれるかしら? 」

私は庭師を招き入れることにした。
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