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その6

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ミーシャはあからさまに喧嘩を売っていた。私はもともと喧嘩っぱやい性格だ。売られた喧嘩は買うしかない。こんな女、すぐにお庭の池に沈めてやると思った。

「ミーシャさん。少しお話があります……」

私もニコニコ笑いながら、彼女の元に近づいた。

「お姉様?どうかいたしましたか?私に何か御用ですか? 」

ミーシャはとぼけるのが上手だった。というより、男を騙すのがうまいと思った。ライド様はひょっとすると騙されているのか、そう思った。

「ライド様。いきなりで恐縮ですが、まず最初にミーシャさんとお庭でお話ししてもよろしいですか? 」

ライド様は、

「どうぞどうぞ、ごゆっくり」

と快諾した。婚約相手がいきなり他の女と話すことを許すだなんて、面白い人だと思った。それ以上に、私の方が変わっていたのだろうか?でも、これは非常に重大な問題だから、早いうちに手を打っておかなければならないと思った。
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