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その28

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フィロソフィアは、バビンスキーの件を、皇帝陛下に全て伝えた。これを知った皇帝陛下は、ひたすら謝るばかりだった。

「誠に申し訳ございません!!!」

「申し訳ないと思っているのだったら、早く、被害にあった令嬢のところに行って、謝るのだ。それが、正しき道というものだ。そうだろう?」

「はああ、おっしゃる通りでございます!!!」

「分かったら、すぐに行くんだ!!!」

フィロソフィアに促されて、皇帝陛下は、マリアの監禁されている小屋に向かった。皇帝陛下は、このことについて、何も知らなかった。そして、なぜ、フィロソフィアがこの事態を知ったのか、これについても、分からなかった。

とにもかくにも、まずは、フィロソフィアの怒りを鎮めるのが先決だと思った。そうすれば、後はどうにでもなる……皇帝の非常に楽観的な考えだった。

マリアは、パルチザンたちと協議していた。そして、そこに皇帝がやって来ることなど、全く知らなかった。フィロソフィアがこれほど早く、行動に出るとは思っていなかったのだ。恐るべし、フィロソフィアの力。しかしながら、マリアは、そのことについて、忘れかけていた。今では、すっかり、パルチザンたちに洗脳された形になっていた。

皇帝陛下がやって来ても……マリアは全く気落ちしなかった。
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