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その11

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「おめでとうございます!立派な男の子が生まれましたよ!」

皇帝にとって最初の子供は男子だった。世間体を考えれば、当然、次期皇帝ということになるはず……私は赤児を抱きかかえながら、そんなことを考えていた。虚しい母だと思った。赤児のことを第一に考えるわけでは泣く、自分の将来ばかりを気にしていたのだから。

「立派な赤児を生んでくれてありがとう……」

皇帝はあまり笑っていなかった。

ああっ、私の華麗なる愛の物語はここで終わったのだと悟った。

しかしながら、希望はあった。側室の少女はまだ子供を孕むには若すぎた。私でギリギリだったのだから、彼女には無理……そう思っていた……。

「赤児の養育は全て君に任せる。私は一切関わらないことにする」

皇帝はそう言い残して部屋を後にした。私は少し悲しかった。


あの少女が、皇帝の子供を孕んだと聞いたのは、赤児がちょうど1歳の誕生日を迎えた日のことであった。





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