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その2
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ああ、これでようやく愛しのカルディオ公爵様に会えた……と思ったのは大間違いでした。
どこかで見たことがあるような……そんなことを考えていると、貴族は自分から名乗ってきました。
「ベントン伯爵だ。よろしくな」
ベントン伯爵……そう聞いて、ようやく思い出しました。騙して強引に婚約する相手として、一番簡単、そして、一番下らない男なのでした!
まあ確かに、実物を見ていると、カルディオ公爵様に及ぶはずはありませんが、画面から見るよりは、なかなかハンサムでした……って、そういうことじゃなくて!
「捨て子か?可哀想に。どれ、私が引き取ることにしよう!ちょうど、妹が欲しかったところなんだ!ああ、子供のときからお父様とお母様に何度頼んだことだろうか?私は珍しく一人っ子だったから、色々と寂しかったのだ」
なるほどなるほど……って、別にあなたのよもやま話を聞きたいのではございません。私はとりあえず、赤ん坊みたいなので保護者が必要です。そりゃ、カルディオ公爵様に保護していただくのが一番いいシナリオではございますが、世の中そう上手くはいきませんので、妥協することにいたします。ああ、でも、こんなことで妥協すると、後も全部なし崩し的になって、結局、ゲームの世界に入れたとはいえ、カルディオ公爵様に会うことはできないのでしょうか?
「おお、可愛いな。今日から私のことを兄と思っていいのだぞ!遠慮せずに甘えなさい!」
「ああああっあああああああああああああああっ!!!(ありがとうございます、と一応言っておくか、仕方ない)」
「こんなに可愛い赤ん坊を捨てていくとは、この子の両親は何を考えているんだろうな……」
可愛い……確かにいま、ベントン伯爵は言いました。私って……赤ん坊になったら可愛いのでしょうか?
それとも……単なるお世辞でしょうか?まあ、それでも嬉しいんですけどね。赤ん坊なんて、不細工も可愛いも紙一重ですか?あんまり気にすることなんてないですかね。とりあえず、そこそこの貴族に引き取ってもらえるみたいで一安心です。後は……時が流れるのを待ちましょう。ゲームの中だから、きっと、現実よりも早く過ぎますよね。そして、大人になったらめでたくカルディオ公爵様とゴールイン……なんちゃって。
まあ、一応は義理の兄妹になったわけですから、少なくとも妥協してベントン伯爵と婚約するってことはないですね。よかったよかった。これで一安心です。
どこかで見たことがあるような……そんなことを考えていると、貴族は自分から名乗ってきました。
「ベントン伯爵だ。よろしくな」
ベントン伯爵……そう聞いて、ようやく思い出しました。騙して強引に婚約する相手として、一番簡単、そして、一番下らない男なのでした!
まあ確かに、実物を見ていると、カルディオ公爵様に及ぶはずはありませんが、画面から見るよりは、なかなかハンサムでした……って、そういうことじゃなくて!
「捨て子か?可哀想に。どれ、私が引き取ることにしよう!ちょうど、妹が欲しかったところなんだ!ああ、子供のときからお父様とお母様に何度頼んだことだろうか?私は珍しく一人っ子だったから、色々と寂しかったのだ」
なるほどなるほど……って、別にあなたのよもやま話を聞きたいのではございません。私はとりあえず、赤ん坊みたいなので保護者が必要です。そりゃ、カルディオ公爵様に保護していただくのが一番いいシナリオではございますが、世の中そう上手くはいきませんので、妥協することにいたします。ああ、でも、こんなことで妥協すると、後も全部なし崩し的になって、結局、ゲームの世界に入れたとはいえ、カルディオ公爵様に会うことはできないのでしょうか?
「おお、可愛いな。今日から私のことを兄と思っていいのだぞ!遠慮せずに甘えなさい!」
「ああああっあああああああああああああああっ!!!(ありがとうございます、と一応言っておくか、仕方ない)」
「こんなに可愛い赤ん坊を捨てていくとは、この子の両親は何を考えているんだろうな……」
可愛い……確かにいま、ベントン伯爵は言いました。私って……赤ん坊になったら可愛いのでしょうか?
それとも……単なるお世辞でしょうか?まあ、それでも嬉しいんですけどね。赤ん坊なんて、不細工も可愛いも紙一重ですか?あんまり気にすることなんてないですかね。とりあえず、そこそこの貴族に引き取ってもらえるみたいで一安心です。後は……時が流れるのを待ちましょう。ゲームの中だから、きっと、現実よりも早く過ぎますよね。そして、大人になったらめでたくカルディオ公爵様とゴールイン……なんちゃって。
まあ、一応は義理の兄妹になったわけですから、少なくとも妥協してベントン伯爵と婚約するってことはないですね。よかったよかった。これで一安心です。
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