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その37

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「そんな必要はないでしょう!!!マリア様が死ぬ必要はないでしょう!!!」

ロンメル伯爵は言いました。

「でもね、やっぱり、ローズがこうなった責任は、私にあるみたいだし……。どのみち、ローズが死ぬことになるんだったら、私が生きていて大丈夫ってわけにはいかないでしょう???」

「そーだそーだ!!!」

ここまで黙っていた王子様が、急に口を挟み出しました。

「元はと言えば、お前が全て悪いんだ!!!お前のような出来損ないが、ローズよりも早く生まれてしまったことが悪いんだ!!!」

王子様に言われると、私は何だか無性に腹が立ちました。でもそれは、ローズも同じようでした。

「王子様???」

ローズは王子様を睨み付けました。すると、王子様は、蛇に睨まれた蛙のように脅えてしまいました。

「お姉様のことを侮辱するのは、私だけに認められているのです……赤の他人が勝手に口を挟まないでくださいますか???」

ローズは王子様をもコントロールしているようでした。

「申し訳ない!!!」

王子様は反論することもなく、そのままローズに従いました。


「アホらしい……あんな王子が次期皇帝になるくらいだったら、私が皇帝になった方がまだましでしょうに……」

後ろから何かが聞こえましたよ。そうです、それは、ロンメル伯爵の心の声でした。
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