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その3
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私はこの事態について、お父様、お母様に問いただしました。
「それは初耳だが……」
お父様はこう言いました。
「私も初めて聞いたわ……」
お母様もこう言いました。両親は、本当に知らなかったのでしょうか???
そんなはずはありませんよね。やっぱり、両親も、ローズが王子様と婚約することを期待していたようです。表向きは、私と王子様が婚約するように見せて、実際は、ローズが王子様と婚約できるように、取り計らったのでしょう。これにつきましては、相手方も同じだと思いました。
だって、そうじゃなければ、どうして、ローズと王子様の婚約がこれほど簡単に決まり、そして、2人の幸せな未来が滞りなく進むのでしょうか???
もはや、取り残されたのは私だけでした。公爵令嬢の長女と言う立場に甘んじることはなくて、王子様の婚約者として恥じないように、様々な教育を受けてきたつもりでした。辛い日々もありましたが、それも試練だと思っていました。ですが……振り返ってみますと、最初から全て決まっていたのです。
ローズよりも光のない私が、正式に王子様と婚約することなんてできない。私はローズの隠れ蓑になっていたようでした……。
そして……最後に王子様の顔を見た時、王子様は随分と愉快そうな顔をしていました……。
「それは初耳だが……」
お父様はこう言いました。
「私も初めて聞いたわ……」
お母様もこう言いました。両親は、本当に知らなかったのでしょうか???
そんなはずはありませんよね。やっぱり、両親も、ローズが王子様と婚約することを期待していたようです。表向きは、私と王子様が婚約するように見せて、実際は、ローズが王子様と婚約できるように、取り計らったのでしょう。これにつきましては、相手方も同じだと思いました。
だって、そうじゃなければ、どうして、ローズと王子様の婚約がこれほど簡単に決まり、そして、2人の幸せな未来が滞りなく進むのでしょうか???
もはや、取り残されたのは私だけでした。公爵令嬢の長女と言う立場に甘んじることはなくて、王子様の婚約者として恥じないように、様々な教育を受けてきたつもりでした。辛い日々もありましたが、それも試練だと思っていました。ですが……振り返ってみますと、最初から全て決まっていたのです。
ローズよりも光のない私が、正式に王子様と婚約することなんてできない。私はローズの隠れ蓑になっていたようでした……。
そして……最後に王子様の顔を見た時、王子様は随分と愉快そうな顔をしていました……。
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