浮気をでっち上げて婚約破棄ですか？お前だろ！

リピート その3

「おおっ、我が美しきスカー嬢よ！」

ヒース様は私と話す機会を積極的に増やしました。授業中、休み時間、ヒース様は何をしても許されます。

私がヒース様と話しているのを、ヒース様は明らかに見せつけようとしました。

「あの、ヒース様？」

「どうしたんだい？何か相談かな？」

「いえ、私の日常があまりにも急激に変化してしまったので、困惑しているのです」

「そうか、これが君の望んだ世界ではないということかな？」

「いいえ、そんなことはないんですけれど……。ヒース様は私だけじゃなくてみんなに愛される人だと思います。だから、こんなふうに見せつけるのはよくないのかな、と」

「えっ？僕はそんな役者を演じていないんだけど？」

ヒース様はあまりにも無意識でした。このままだとイジメじゃ済まないような気がしました。ただ、生徒の誰もが私たちを邪魔しようとはしませんでした。



「スカーを私の妻にする計画は順調に進んでいる………」