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その11
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「あなたが企てた計画について……とっくに調べはついているのよ。これ以上、言い逃れることはできないでしょう……」
ソフィアがこう言うと、リリーは返す言葉がないようだった。
「まあ、別にこれであなたを脅迫しよってわけじゃないけどね。今更、カリエス様と婚約しようとは思わないから。まあ、口止め料として多少のお金は頂きたくは思うけどね……」
そう言い残して、ソフィアはリリーの元を離れようとした。
「そんなに都合よくはいかないんじゃないかな???」
すると、誰が呼んだのかは知らないが、カリエスが入って来た。
「あら、カリエス様。お久しぶりです」
「随分と見ないうちにみすぼらしくなったものだなあ……」
「それはどうも。ですが、私も新しい伴侶を見つけることができまして、大変幸せなのです」
「なるほど、それはめでたいなあ……」
カリエスはリリーを睨み付けた。リリーは脅えた。
「まあ、話は全て聞かせてもらったが……私たちを脅迫したところで、得られるものは多くないと思うが???」
「本当ですか???だって、婚約者が王子様を殺そうとしただなんて、そんなの大事じゃないですか。気にしない方が可笑しいですよ???」
「まあ、内容としてはそうかもしれないが……この場で私がその証拠とやらを全て処分してしまったら、証明なんてできないよな???」
「あら、証拠は私が持っておりますのよ???」
「だったら……力づくで奪うしかないさ。リリー!!!」
カリエスとリリーは連携して、ソフィアを押さえつけた。
「さて、その証拠とやらを大人しく渡してもらおうじゃないか。そうしないと……君の恋人も死ぬことになるぞ???」
「私の恋人って……まさか!!!」
「そのまさかだ。悪いが、君たちの行動は全て把握しているんだよ。当然だろう。反乱分子は芽の内に排除しなければ、大変なことになるからな……」
そう言って、カリエスは笑い始めた。
「さて、そろそろ君の恋人でしがない新聞記者がやって来る。ああ、もちろん囚人としてなあ!!!根拠のない噂を広めようとした罪で処罰できるんだ!!!最悪の場合……死刑だぞ???」
ソフィアは困惑した。なんとかして、カリエスの暴走を止めることはできないのか……。
その時、新しい神が現れることになった……。
ソフィアがこう言うと、リリーは返す言葉がないようだった。
「まあ、別にこれであなたを脅迫しよってわけじゃないけどね。今更、カリエス様と婚約しようとは思わないから。まあ、口止め料として多少のお金は頂きたくは思うけどね……」
そう言い残して、ソフィアはリリーの元を離れようとした。
「そんなに都合よくはいかないんじゃないかな???」
すると、誰が呼んだのかは知らないが、カリエスが入って来た。
「あら、カリエス様。お久しぶりです」
「随分と見ないうちにみすぼらしくなったものだなあ……」
「それはどうも。ですが、私も新しい伴侶を見つけることができまして、大変幸せなのです」
「なるほど、それはめでたいなあ……」
カリエスはリリーを睨み付けた。リリーは脅えた。
「まあ、話は全て聞かせてもらったが……私たちを脅迫したところで、得られるものは多くないと思うが???」
「本当ですか???だって、婚約者が王子様を殺そうとしただなんて、そんなの大事じゃないですか。気にしない方が可笑しいですよ???」
「まあ、内容としてはそうかもしれないが……この場で私がその証拠とやらを全て処分してしまったら、証明なんてできないよな???」
「あら、証拠は私が持っておりますのよ???」
「だったら……力づくで奪うしかないさ。リリー!!!」
カリエスとリリーは連携して、ソフィアを押さえつけた。
「さて、その証拠とやらを大人しく渡してもらおうじゃないか。そうしないと……君の恋人も死ぬことになるぞ???」
「私の恋人って……まさか!!!」
「そのまさかだ。悪いが、君たちの行動は全て把握しているんだよ。当然だろう。反乱分子は芽の内に排除しなければ、大変なことになるからな……」
そう言って、カリエスは笑い始めた。
「さて、そろそろ君の恋人でしがない新聞記者がやって来る。ああ、もちろん囚人としてなあ!!!根拠のない噂を広めようとした罪で処罰できるんだ!!!最悪の場合……死刑だぞ???」
ソフィアは困惑した。なんとかして、カリエスの暴走を止めることはできないのか……。
その時、新しい神が現れることになった……。
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