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その1
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「マリア!!!君との婚約をこの場において破棄する!!!」
「あら、奇遇ですわね?私もいま、あなた様との婚約を破棄すると、この場で宣誓するつもりでおりましたのに……」
「何だって?」
「ですから、ここで、私の方から婚約を破棄するつもりでしたの……」
公爵令嬢のマリアは、婚約者である第一王子のグラハムに向かって言い放った。
「どういうつもりだ……君が私に対して婚約破棄だと?そんなことが出来るわけないだろう!!!」
「あら、そんなことはありませんわよ。私はあなた様の婚約者なのでございますから、正当な理由がございましたら、いつでも自由に婚約を破棄することができるのでございますわ!!!」
「違う!君は所詮は公爵令嬢だ。そして、私は王位継承権を持つ王子なのだぞ?どうして、君から婚約破棄を言い出すことができると言うんだい?」
「そんなものは関係ないじゃありませんか?身分の差なんて、どこにも書いてございませんから。良いですか、私の方から婚約を破棄させてもらいます!!!」
マリアが仕切りに言うので、呆れたグラハムは、
「勝手にしろ!!!」
と言い放った。これを聞いて、マリアはとても喜んだ。
マリアはグラハムが婚約破棄を通告する理由の決定的な証拠をつかんでいた。つまり、マリアの方から婚約を破棄すれば、それらを全て民衆の目に曝すことができ、自らの地位を得ることができると考えた。これが逆になってしまうと、マリアはただ単に修道院送りになってしまう。弁明のチャンスを与えられない。
だから、婚約破棄は先手必勝なのだ。
マリアは、それから、グラハムが不倫していた証拠、そして、グラハムが不倫していた女を連れ出して、グラハムの前で不倫を認めさせることに成功した。
これをきっかけに、マリアを支持するムーブメントが起こり、結果として、グラハムは敗北を喫した。
マリアは勝ち誇った。
「あら、奇遇ですわね?私もいま、あなた様との婚約を破棄すると、この場で宣誓するつもりでおりましたのに……」
「何だって?」
「ですから、ここで、私の方から婚約を破棄するつもりでしたの……」
公爵令嬢のマリアは、婚約者である第一王子のグラハムに向かって言い放った。
「どういうつもりだ……君が私に対して婚約破棄だと?そんなことが出来るわけないだろう!!!」
「あら、そんなことはありませんわよ。私はあなた様の婚約者なのでございますから、正当な理由がございましたら、いつでも自由に婚約を破棄することができるのでございますわ!!!」
「違う!君は所詮は公爵令嬢だ。そして、私は王位継承権を持つ王子なのだぞ?どうして、君から婚約破棄を言い出すことができると言うんだい?」
「そんなものは関係ないじゃありませんか?身分の差なんて、どこにも書いてございませんから。良いですか、私の方から婚約を破棄させてもらいます!!!」
マリアが仕切りに言うので、呆れたグラハムは、
「勝手にしろ!!!」
と言い放った。これを聞いて、マリアはとても喜んだ。
マリアはグラハムが婚約破棄を通告する理由の決定的な証拠をつかんでいた。つまり、マリアの方から婚約を破棄すれば、それらを全て民衆の目に曝すことができ、自らの地位を得ることができると考えた。これが逆になってしまうと、マリアはただ単に修道院送りになってしまう。弁明のチャンスを与えられない。
だから、婚約破棄は先手必勝なのだ。
マリアは、それから、グラハムが不倫していた証拠、そして、グラハムが不倫していた女を連れ出して、グラハムの前で不倫を認めさせることに成功した。
これをきっかけに、マリアを支持するムーブメントが起こり、結果として、グラハムは敗北を喫した。
マリアは勝ち誇った。
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