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寝取り寝取られ
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「君との婚約を解消する……」
ああっ、そう……。
そりゃ、そうだ……。隣に妹がいるのも納得。
「やだっ……お姉さまの前で……」
妹の方が私の100倍魅力的だから。
それにしても……。
私の前で見せびらかすなんて……。
そんなに仲が悪かったかしら?
王子と結婚すれば、私のことを蔑むんだろうな……。
妹が超絶美人であることを否定する者はいない。
しかしながら、ご想像の通り、相当の守銭奴である。
王子も可哀想だ。
妹の甘い囁きに上手く騙されてしまった……。
ああっ、バカらしい……。
結局、恋なんてものはどこを探してもありはしない。
疲れたから寝よう……。
「お姉さま……ごきげんよう……」
はいっ……ごきげんよう…………。
「待ちなさい!」
うんっ?お父様かしら?
「お父様……」
妹は脅えていた。
「これはこれは……。ストレプト公爵。ご機嫌麗しゅうっ……」
「ふざけるな!」
お父様は王子を力いっぱい殴った。
えっ……流石に不味くないかしら……。
王子に対する傷害は第一級犯罪……。
私以上に妹が焦っていた。
「なっ……お父様……なにをするんですかっ?」
「やり足りないくらいだ。お前もお前だ!よくも……私の娘の前にのこのこと醜態を曝すことができるな!」
醜態……。
そうか、お父様の耳にも届いたのか。
「スッ……ストレプト公爵…………」
王子は何とか立ち上がって、お父様と対峙した。
「私に対する狼藉はっ……第一級犯罪……いや、それだけではないっ……今回の婚約自体を……取り消すぞっ……!」
「勝手にしろっ!だがその前に貴様を殺すっ!」
「なっ……血迷ったのか?」
「貴様……いや、貴様らの家系は抹殺しなければならないっ!」
お父様……どうしたの?
そんなことしたら……我が家が滅んじゃう!
「お父様っ!」
「口出し無用だ!」
それからの惨劇については……あまり語りたくない。
王子は妹の手に抱かれて息絶えた……。
「お父様っ……なんてことをっ……!」
妹は自分の将来が水の泡になったことを悟って泣き散らかした。
「さあっ、エリー……」
お父様は私に手を差しのべた。
「遠くへ行こう。全てが私の責任だ。お前の傷を癒すために……お前の好きだった海辺の教会へ行こう……」
「お父様……」
「心配するな。私たちは安全だ」
「どうしてそう言い切れるの?」
「それはだな……」
「お父様っ!」
妹?
なにっ…………その殺気は?
「許さない……絶対に許さないっ……殺すっ!」
人間じゃない……。化け物だ……。
本当に私の妹なの?
これは夢?
「エリー……妹を……討伐してもいいか?」
「ええっ……お父様に任せるわ……」
私は力なくそう言った……。
王子が死んだ……。
妹が死んだ……。
「これは全て悪い夢なんだ。さあっ、神様に祈ろう」
「はいっ……」
後に分かったことなんだけど、お父様はこの世界に現れた魔物を討伐する能力を持っているのだそうだ。
魔物……。
欲望に塗れた人民の魂に食らいついて、世界を脅かす。
妹は……きっと魔物になっていたんだ……。
「あいつはお前の妹じゃない。偽物だったんだ……」
お父様がまた何か呟いた。でも……まあ、いいや。
悍ましい記憶が過ぎ去って、教会の草原は春を呼び込む。
「どうだ……そろそろ、婿が欲しくなったかい?」
恋……本当に人を好きになるってこと?
「毎週、ここへやってくる少年がいる。私の目に狂いが無かったら……お似合いだと思うぞ?」
神の前に跪く少年……。
自己犠牲に裏打ちされた心優しき天使……。
胸が高鳴る。
ああっ、顔も知らない少年に恋をしているのかしら?
恋の夢がさめないうちに………………食べちゃおうかしら?
ああっ、そう……。
そりゃ、そうだ……。隣に妹がいるのも納得。
「やだっ……お姉さまの前で……」
妹の方が私の100倍魅力的だから。
それにしても……。
私の前で見せびらかすなんて……。
そんなに仲が悪かったかしら?
王子と結婚すれば、私のことを蔑むんだろうな……。
妹が超絶美人であることを否定する者はいない。
しかしながら、ご想像の通り、相当の守銭奴である。
王子も可哀想だ。
妹の甘い囁きに上手く騙されてしまった……。
ああっ、バカらしい……。
結局、恋なんてものはどこを探してもありはしない。
疲れたから寝よう……。
「お姉さま……ごきげんよう……」
はいっ……ごきげんよう…………。
「待ちなさい!」
うんっ?お父様かしら?
「お父様……」
妹は脅えていた。
「これはこれは……。ストレプト公爵。ご機嫌麗しゅうっ……」
「ふざけるな!」
お父様は王子を力いっぱい殴った。
えっ……流石に不味くないかしら……。
王子に対する傷害は第一級犯罪……。
私以上に妹が焦っていた。
「なっ……お父様……なにをするんですかっ?」
「やり足りないくらいだ。お前もお前だ!よくも……私の娘の前にのこのこと醜態を曝すことができるな!」
醜態……。
そうか、お父様の耳にも届いたのか。
「スッ……ストレプト公爵…………」
王子は何とか立ち上がって、お父様と対峙した。
「私に対する狼藉はっ……第一級犯罪……いや、それだけではないっ……今回の婚約自体を……取り消すぞっ……!」
「勝手にしろっ!だがその前に貴様を殺すっ!」
「なっ……血迷ったのか?」
「貴様……いや、貴様らの家系は抹殺しなければならないっ!」
お父様……どうしたの?
そんなことしたら……我が家が滅んじゃう!
「お父様っ!」
「口出し無用だ!」
それからの惨劇については……あまり語りたくない。
王子は妹の手に抱かれて息絶えた……。
「お父様っ……なんてことをっ……!」
妹は自分の将来が水の泡になったことを悟って泣き散らかした。
「さあっ、エリー……」
お父様は私に手を差しのべた。
「遠くへ行こう。全てが私の責任だ。お前の傷を癒すために……お前の好きだった海辺の教会へ行こう……」
「お父様……」
「心配するな。私たちは安全だ」
「どうしてそう言い切れるの?」
「それはだな……」
「お父様っ!」
妹?
なにっ…………その殺気は?
「許さない……絶対に許さないっ……殺すっ!」
人間じゃない……。化け物だ……。
本当に私の妹なの?
これは夢?
「エリー……妹を……討伐してもいいか?」
「ええっ……お父様に任せるわ……」
私は力なくそう言った……。
王子が死んだ……。
妹が死んだ……。
「これは全て悪い夢なんだ。さあっ、神様に祈ろう」
「はいっ……」
後に分かったことなんだけど、お父様はこの世界に現れた魔物を討伐する能力を持っているのだそうだ。
魔物……。
欲望に塗れた人民の魂に食らいついて、世界を脅かす。
妹は……きっと魔物になっていたんだ……。
「あいつはお前の妹じゃない。偽物だったんだ……」
お父様がまた何か呟いた。でも……まあ、いいや。
悍ましい記憶が過ぎ去って、教会の草原は春を呼び込む。
「どうだ……そろそろ、婿が欲しくなったかい?」
恋……本当に人を好きになるってこと?
「毎週、ここへやってくる少年がいる。私の目に狂いが無かったら……お似合いだと思うぞ?」
神の前に跪く少年……。
自己犠牲に裏打ちされた心優しき天使……。
胸が高鳴る。
ああっ、顔も知らない少年に恋をしているのかしら?
恋の夢がさめないうちに………………食べちゃおうかしら?
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