妹に婚約者を寝取られたので姉を辞めます~婚約破棄という運命に抗って~

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その34

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「ようやく準備ができましたか。それでは登場してもらうことにしましょうか……」

ステロンはしばらくの間、席をはずしていた。それはもちろん、あの2人をここへ呼び出すためだった。

「ひょっとして……」

母親はすでに気がついているようだった。しかしながら、肝心のレイナは、まだ気が付いていなかった。

「はなしなさい!!!!!!あなたたちはどうして、私たちをこんな乱暴に扱うのかしら???」

この声は……やはり、間違いなかったのだろうか、とレイナは思った。

「あぁ、私の愛しいお姉さま、それにお母様。よくぞここにいらっしゃるではありませんか!!!!!!!!!!」

別に、あなたのためにいるわけではない。私がここに呼ばれたのは、新たな婚約を結ぶため……と、レイナは思っていた。

「ああ、レイナじゃないか!!!!どうしてこんなところに??????????????」

相変わらず、チャーリーも健在……どちらにしても、レイナにとってはどうでも良い話だった。

「ステロン様。これは一体どういうことでございましょうか??????????????」

「おやおや、皆さんはお知り合いでしたか!!!!!」

ステロンは、あえてとぼけた。

「知り合いでしたかって……あなた、わざとでしょうが!!!!!」

イコンはステロンを非難しようとした。だがしかし、ステロンはイコンに対して、特に何も答えなかった。いや、正確にいうと、答える言葉を持ち合わせていなかった。

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