妹に婚約者を寝取られたので姉を辞めます～婚約破棄という運命に抗って～

その36

「さて、それではまず、名前をお聴きしましょうか？？？？？？？？」

急に男の態度が変わった。ひょっとして、自分が貴族であることを見抜かれたのか……そんなことを考えながら、レイナは自己紹介を始めた。

「レイナと申します…………」

その瞬間、男は少し考えた顔をして、

「レイナ？？？？？？？？どこかで聞いた名前だ…………」

と言った。すると、女の子が急に高揚して、

「おにいちゃん。ひょっとして、おにいちゃんが探していた方ではないのですか？？？？？？？すごい！！！！！！わたし、一発目で当てちゃったの？？？？？？？？？」

と言った。

「ひょっとして…………公爵令嬢の？？？？？？？？？」

公爵令嬢…………さっきまで冠だった。今ではもはや懐かしむべきものだろうか…………レイナは、なぜ男が知っているのか疑問だったが、

「その通りでございます…………」

と答えた。

「そうか！！！！！！！！！なるほど、あなた様が婚約破棄されたレイナ様なのですね！！！！！！！！！」

男は随分と詳しく情報を知っているようだった…………。

「おにいちゃん？？？？？？それじゃ、やっぱりそうなの？？？？？？？？？」

「ああ、どうもビンゴだ！！！！！！！！いや、すごいな、エランは……！！！！！！！！！」

男はエランと名付けられた女の子の頭をナデナデして、女の子はとても幸せそうだった…………。