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第3章 配信でイチャついていいんですか?
第18話 入学
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『えー、皆さん。期待と不安を胸に今日の日を迎えたことと思います。今日から皆さんは中学生です。勉強に、部活動に――……』
この日がやって来てしまった。
中学校の入学式。
蓮の通う学校では、平日の午後に催行された。
蓮も詰め襟の学生服に身を包み、体育館で新入生の列に並んでいる。男女の比率は半々。女子はセーラー服だ。ほとんどの生徒が、着慣れない制服に居心地が悪そうにしていた。
集団行動は苦手だ。
なぜ一列に並ぶのか? 式典なんて、動画配信してくれればいつでも視聴できるのに。そんなことを悶々と考えながら、校長の長い話を聞き流す。
(保護者席もな……)
今日は正式な保護者の代わりに、アイビスの社長とマネージャーが、身分を隠して列席している。
長い式が終わり、体育館から並んで退場するタイミングで、チラリとその姿を目にしてしまう。
すると2人はこちらに手を振り、ごく小声で、
(蓮さーーん! かっこいいですよ~!)
(うーん。大きくなったねぇ)
(社ちょ……お父さんも、出会ってそんなに経ってないじゃないですか)
(いやぁ、このくらいの年代は1日会わないだけでも成長した気がするよね)
(昨日も配信チェックしてましたよね?)
などと呑気に言い合っている。
マネージャーの衛藤と、社長の二ノ宮。
衛藤が姉役で、二ノ宮が父親役だ。2人の年齢差は実際そこまでないので、関係性を問い詰められたらおかしなことになりそうだが。
2人ともキャップをかぶり、サングラスを掛けている。二ノ宮は社長業としてメディアへの露出もあり、顔が知られているので変装するのは理解できるが、衛藤のほうはただのノリなのではないか? と蓮は疑っている。
(社長……ヒマなのか?)
他の適当な社員をよこせばいいものを、わざわざ社長本人が来るなんて。というかそもそも、保護者役などいなくていいのに。
ただでさえ初対面の同世代に囲まれてコミュ障を発動しているのに、さらに知り合いに見物されていると思うと余計に緊張してしまう。
そうでなくとも蓮は注目されているのだ。
人気配信事務所アイビスのルーキー。たった2回の配信で、世界レベルでバズった超実力派の配信者・遠野蓮。
そんな『人気者』が同級生にいるのだ。
他の生徒や保護者たちから羨望や好奇の目で見られるのは必然といえる。
――ちなみに。
家族を失い、引き取り手になるような親戚がいなかった蓮にも、いちおう正式な保護者は――里親はいるのだが、滅多に会うことはない。
その人物は女性なので『母親』と呼ぶべきだろうが、互いに、そういう関係でないことは承知している。なにしろその母親は、財団の研究者であり、組織の主要人物のひとりだ。
養子縁組はあくまで、蓮が配信者として――そして財団のサンプルとして生きていくために必要な手続きだったに過ぎない。家族らしい触れ合いなんてあるはずもなく、また、望んでもいなかった。
さりとて嫌いな相手かというと、そうでもない。
ダンジョンを独りで生き残った蓮の特殊性は、財団にとっては貴重な事例だ。彼女にとって蓮は優遇すべき相手だったし、蓮もその点に不服はない。
財団に関わりながらの生活はとっくに受け入れている。むしろ『ひとりで自由に生きろ』と言われる方が、よっぽど大変だ。やりたいことなんて別になかったのだから。
だから、任務を授けてくれる母の存在は、蓮にとってもメリットがあった。
でも、
(あの人が入学式になんて来たら……笑えるだろうな)
白衣をまとったその人物が保護者席に並ぶ姿を想像すると、蓮は少しだけ可笑《おか》しくなった。
■ ■ ■
教室に入ると居心地の悪さは倍増した。
運が悪いことに、蓮は教室のほぼ中央の席。チラチラと見てくるクラスメイトたち。今日は入学初日。蓮だけでなく彼らにも緊張の色がうかがえる。
そして教室の背後には保護者がずらりと。大人たちも蓮のことをひそひそと噂しているようだ。
こういうとき、自分の五感が鋭いのを恨めしく思う。もっと鈍感ならここまで気遣うことはなかったろうに。
(あぁあ~~~! 蓮さんが……じゃなかった、私の弟が学生服で着席してます! はぁあ尊いぃ! この尊さを配信に乗せられたら世界一バズりますよねぇ!?)
(あとで時間があったら、この子たちに開発中アプリのアンケートとれないかな? 先生に交渉してみようか。親御さんの意見を聞くのもいいねぇ)
聴覚が!
鋭くなければ!!
所属企業のこんなアホなつぶやきも耳に入らないのに!!!!
「はーい皆さん、前を向いてください」
担任の女性教師が教壇から声をかけるとクラスのざわめきが収まって、ほんの少しの安らぎを得る。
「担任の金田《かねだ》羽美《うみ》です。これから1年、皆さんと一緒にがんばっていきます! 教科は保健体育。趣味は早朝のジョギングと、仕事終わりのジム通いです。ソフトテニス部の顧問もやっているので、入部希望の子はよろしくね!」
まだ年若いのか、それとも童顔なのか、あるいは両方か。
黒髪で短めのポニーテール。式典用のスーツ姿なので、就職活動中の大学生のようにも見える。背も低く、メイクもほとんどしていないことも要因だろう。
「あ、3年部にも『金田先生』っているので、私のことは良かったら『羽美《うみ》先生』って呼んで欲しいです」
ハキハキとした体育会系で、蓮とは縁遠いタイプだ。クリッとした大きな目と、人懐っこそうな表情。
そんな羽美は、快活な笑顔で教室を見渡すと、
「では順番に、自己紹介をしていきましょう!」
(ぐっ…………!)
もともと苦手なイベントだが、ここ2日間でもはやトラウマになりつつある『自己紹介』。
五十音順につつがなく進んでいき、あっという間に蓮の順番が来てしまった。
「では次!」
「……はい」
全身に重力魔法でも掛かっているかと思うほどズシリとしたプレッシャーを背負いつつ、蓮は起立する。
視線という視線が、強い興味を持って注がれるのを蓮は感覚した。
配信と比べれば、たいしたことのない人数だ。そうだ、こんな他人たちの前でいくら恥をかいたところで――
(ふぁああ! 頑張ってくださ~い!)
(うーん、ボクまで緊張してきたねぇ)
(――僕の! 聴覚っっ!!)
知り合いのささやき声をなるべく脳内からシャットアウトしつつ、深呼吸。
「えと、遠野蓮です……。小学校は山梨県でした。今はこっちに来てて……趣味は、特にありません……以上で」
当たり障りのなさすぎる発言内容に、周囲が軽く落胆しているのを感じ取る。約2名の保護者は喜んでいるようだったが。
まあ、目立つつもりはないし、こんな場で配信をアピールするのも変だ。ここで『チャンネル登録よろしくお願いします!』なんて言えたら、配信者としては満点なのだろうけれど――。
「『趣味、ダンジョン配信で~す!』 じゃねーのぉ!? ギャハハっ!」
と、教室の端から遠慮のない大声があがった。
1年生にしてはガタイがいい男子生徒だ。ニヤニヤと品のない笑いを顔一杯に広げている。
「えー、私もダンジョン配信の話聞きた~い」
今度はショートカットの、緊張とは無縁そうな様子の女子生徒も。
「鰐野《わにの》くん、腹山《はらやま》さん。発言は自分の番まで待ちましょうね?」
「うぃーっす」
「はーい先生、わかりました~」
2人ともまったく悪びれる様子はない。特に鰐野と呼ばれた男子のほうは、蓮が着席したあとも、ヘラヘラしたままこちらに無遠慮な視線を投げ続けていた。
(…………あいつ)
敵視するとかそんなレベルには達しない。
あんな手合いを相手にする気はない。
――が。
彼の席は教室の一番うしろ。その背後には保護者たち。
そう。
鰐野のすぐ背後には、衛藤が立っていた。サングラスをずらしてその少年の背中を睨みつけている。大人げなく、殺意に満ちた目で、般若のような形相で――
(背中、気をつけたほうがいいよ……)
と、蓮は心中で彼に忠告してやるのだった。
この日がやって来てしまった。
中学校の入学式。
蓮の通う学校では、平日の午後に催行された。
蓮も詰め襟の学生服に身を包み、体育館で新入生の列に並んでいる。男女の比率は半々。女子はセーラー服だ。ほとんどの生徒が、着慣れない制服に居心地が悪そうにしていた。
集団行動は苦手だ。
なぜ一列に並ぶのか? 式典なんて、動画配信してくれればいつでも視聴できるのに。そんなことを悶々と考えながら、校長の長い話を聞き流す。
(保護者席もな……)
今日は正式な保護者の代わりに、アイビスの社長とマネージャーが、身分を隠して列席している。
長い式が終わり、体育館から並んで退場するタイミングで、チラリとその姿を目にしてしまう。
すると2人はこちらに手を振り、ごく小声で、
(蓮さーーん! かっこいいですよ~!)
(うーん。大きくなったねぇ)
(社ちょ……お父さんも、出会ってそんなに経ってないじゃないですか)
(いやぁ、このくらいの年代は1日会わないだけでも成長した気がするよね)
(昨日も配信チェックしてましたよね?)
などと呑気に言い合っている。
マネージャーの衛藤と、社長の二ノ宮。
衛藤が姉役で、二ノ宮が父親役だ。2人の年齢差は実際そこまでないので、関係性を問い詰められたらおかしなことになりそうだが。
2人ともキャップをかぶり、サングラスを掛けている。二ノ宮は社長業としてメディアへの露出もあり、顔が知られているので変装するのは理解できるが、衛藤のほうはただのノリなのではないか? と蓮は疑っている。
(社長……ヒマなのか?)
他の適当な社員をよこせばいいものを、わざわざ社長本人が来るなんて。というかそもそも、保護者役などいなくていいのに。
ただでさえ初対面の同世代に囲まれてコミュ障を発動しているのに、さらに知り合いに見物されていると思うと余計に緊張してしまう。
そうでなくとも蓮は注目されているのだ。
人気配信事務所アイビスのルーキー。たった2回の配信で、世界レベルでバズった超実力派の配信者・遠野蓮。
そんな『人気者』が同級生にいるのだ。
他の生徒や保護者たちから羨望や好奇の目で見られるのは必然といえる。
――ちなみに。
家族を失い、引き取り手になるような親戚がいなかった蓮にも、いちおう正式な保護者は――里親はいるのだが、滅多に会うことはない。
その人物は女性なので『母親』と呼ぶべきだろうが、互いに、そういう関係でないことは承知している。なにしろその母親は、財団の研究者であり、組織の主要人物のひとりだ。
養子縁組はあくまで、蓮が配信者として――そして財団のサンプルとして生きていくために必要な手続きだったに過ぎない。家族らしい触れ合いなんてあるはずもなく、また、望んでもいなかった。
さりとて嫌いな相手かというと、そうでもない。
ダンジョンを独りで生き残った蓮の特殊性は、財団にとっては貴重な事例だ。彼女にとって蓮は優遇すべき相手だったし、蓮もその点に不服はない。
財団に関わりながらの生活はとっくに受け入れている。むしろ『ひとりで自由に生きろ』と言われる方が、よっぽど大変だ。やりたいことなんて別になかったのだから。
だから、任務を授けてくれる母の存在は、蓮にとってもメリットがあった。
でも、
(あの人が入学式になんて来たら……笑えるだろうな)
白衣をまとったその人物が保護者席に並ぶ姿を想像すると、蓮は少しだけ可笑《おか》しくなった。
■ ■ ■
教室に入ると居心地の悪さは倍増した。
運が悪いことに、蓮は教室のほぼ中央の席。チラチラと見てくるクラスメイトたち。今日は入学初日。蓮だけでなく彼らにも緊張の色がうかがえる。
そして教室の背後には保護者がずらりと。大人たちも蓮のことをひそひそと噂しているようだ。
こういうとき、自分の五感が鋭いのを恨めしく思う。もっと鈍感ならここまで気遣うことはなかったろうに。
(あぁあ~~~! 蓮さんが……じゃなかった、私の弟が学生服で着席してます! はぁあ尊いぃ! この尊さを配信に乗せられたら世界一バズりますよねぇ!?)
(あとで時間があったら、この子たちに開発中アプリのアンケートとれないかな? 先生に交渉してみようか。親御さんの意見を聞くのもいいねぇ)
聴覚が!
鋭くなければ!!
所属企業のこんなアホなつぶやきも耳に入らないのに!!!!
「はーい皆さん、前を向いてください」
担任の女性教師が教壇から声をかけるとクラスのざわめきが収まって、ほんの少しの安らぎを得る。
「担任の金田《かねだ》羽美《うみ》です。これから1年、皆さんと一緒にがんばっていきます! 教科は保健体育。趣味は早朝のジョギングと、仕事終わりのジム通いです。ソフトテニス部の顧問もやっているので、入部希望の子はよろしくね!」
まだ年若いのか、それとも童顔なのか、あるいは両方か。
黒髪で短めのポニーテール。式典用のスーツ姿なので、就職活動中の大学生のようにも見える。背も低く、メイクもほとんどしていないことも要因だろう。
「あ、3年部にも『金田先生』っているので、私のことは良かったら『羽美《うみ》先生』って呼んで欲しいです」
ハキハキとした体育会系で、蓮とは縁遠いタイプだ。クリッとした大きな目と、人懐っこそうな表情。
そんな羽美は、快活な笑顔で教室を見渡すと、
「では順番に、自己紹介をしていきましょう!」
(ぐっ…………!)
もともと苦手なイベントだが、ここ2日間でもはやトラウマになりつつある『自己紹介』。
五十音順につつがなく進んでいき、あっという間に蓮の順番が来てしまった。
「では次!」
「……はい」
全身に重力魔法でも掛かっているかと思うほどズシリとしたプレッシャーを背負いつつ、蓮は起立する。
視線という視線が、強い興味を持って注がれるのを蓮は感覚した。
配信と比べれば、たいしたことのない人数だ。そうだ、こんな他人たちの前でいくら恥をかいたところで――
(ふぁああ! 頑張ってくださ~い!)
(うーん、ボクまで緊張してきたねぇ)
(――僕の! 聴覚っっ!!)
知り合いのささやき声をなるべく脳内からシャットアウトしつつ、深呼吸。
「えと、遠野蓮です……。小学校は山梨県でした。今はこっちに来てて……趣味は、特にありません……以上で」
当たり障りのなさすぎる発言内容に、周囲が軽く落胆しているのを感じ取る。約2名の保護者は喜んでいるようだったが。
まあ、目立つつもりはないし、こんな場で配信をアピールするのも変だ。ここで『チャンネル登録よろしくお願いします!』なんて言えたら、配信者としては満点なのだろうけれど――。
「『趣味、ダンジョン配信で~す!』 じゃねーのぉ!? ギャハハっ!」
と、教室の端から遠慮のない大声があがった。
1年生にしてはガタイがいい男子生徒だ。ニヤニヤと品のない笑いを顔一杯に広げている。
「えー、私もダンジョン配信の話聞きた~い」
今度はショートカットの、緊張とは無縁そうな様子の女子生徒も。
「鰐野《わにの》くん、腹山《はらやま》さん。発言は自分の番まで待ちましょうね?」
「うぃーっす」
「はーい先生、わかりました~」
2人ともまったく悪びれる様子はない。特に鰐野と呼ばれた男子のほうは、蓮が着席したあとも、ヘラヘラしたままこちらに無遠慮な視線を投げ続けていた。
(…………あいつ)
敵視するとかそんなレベルには達しない。
あんな手合いを相手にする気はない。
――が。
彼の席は教室の一番うしろ。その背後には保護者たち。
そう。
鰐野のすぐ背後には、衛藤が立っていた。サングラスをずらしてその少年の背中を睨みつけている。大人げなく、殺意に満ちた目で、般若のような形相で――
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