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アンシェルは幼い頃から父の言う通り、望む通り、与えられるままに生きてきた。
唯一の自由はジェンダという友人と過ごす時間だけ。それもジェンダの母と友人だからと、父が母のために許しただけなのだが。
アンシェルは月に一、二回、ジェンダの家で過ごす時間が何よりも好きだった。
「私ね、おばあ様のように王宮で医官長になるのが夢なの」
なんの話の流れからか、そんな将来の夢をジェンダは語った。
「母様も本当は医官を目指してたのよ、でも、防衛術の適正が高かったから諦めたっていってたの」
夢、将来、なりたいもの、私の夢……。
その言葉はアンシェルの心に小さな棘となって残った。
十歳で父の望む通り第一王子の婚約者となり、良き王妃にと妃教育が始まったが心の棘は抜けず、引っかかったままだった。
夢、私のなりたいもの。
“王妃”は父の夢であり自分の夢ではなかった。
婚約者である第一王子には、会えば顔をしかめられるほど嫌われている。なのに、
「わたし……王妃にならないと、いけないのかな……」
漏れた弱気に、ジェンダが今にも泣き出しそうな顔をした。
彼女にそんな顔させてしまったことに驚き、アンシェルは妃教育に今まで以上に励んだ。良き王妃にならなくてはいけない。それだけを思い、しかし、
「アンシェルとの婚約を破棄する!」
王子が妃にと望んだのはマリンだった。
わたし、もう王妃にならなくてもいいの?
父と王妃様の反対する声が飛ぶ中、そんなことを考えていたアンシェルの前に跪いたのはカルラドだった。
妃教育への、王宮から迎えのくる少しの間、ジェンダと過ごす僅かな時間に、なぜか第一王子の側近であり、“盾”候補のカルラドとも過ごすようになっていた。
カルラドと話すようになり、ジェンダとは違う会話の楽しさを知った。好きな本が同じで、好きな菓子が同じで、カルラドと過ごす時間がアンシェルの楽しみにとなっていた。
そんなカルラドがアンシェルの前に跪き、婚姻を申し込んできたのだ。
「わたくし、カルラド様と一緒になりたいです」
それがアンシェルが初めて、自分で選んだ言葉だった。
*
春の祭典で第二王子クリフト殿下が立太子され、マティアス殿下は臣下へと下り、マリンは王宮から辞した。
ジェンダは詳しいことを省きそう伝えた。
「そう……、カルラド様はわたしと婚姻を継続する意味がなくなったのね、カルラド様から離縁を望まれるかもしれないわね……でも、わたし、この子とはなれたくないな……」
赤子にそっと頬寄せる姿にジェンダは薄く笑った。
まーたぐるぐるぐるぐる色んなこと考えてるんだろうなぁ、と。
あの男がアンシェルを手放すはずがない。カルラドがアンシェルを見初めたのが少等部入学の、七歳のときだと知ったら、違う意味であの男から逃げ出したくなるかもしれないけれど……。
*
芽吹きの祝日にジェンダと、護衛として元魔術副団長のジェンダの母親が付き添った。
祝福を贈る王族は王太子に立たれたばかりのクリフト殿下が祭壇に立たれ、そしてその後ろに控えるのは、
「どうして……」
クリフト殿下の“盾”として左後方に控えるのは、第一王子の“盾”だったはずのカルラド。
祝福の言葉を贈る横でカルラドは真っすぐにアンシェルだけを見つめ、アンシェルもカルラドから目が離せないでいた。
「どうして? ねぇ、ジェンダ、どうしてカルラド様がクリフト殿下といるの? マティアス殿下の盾ではなかったの?」
控室に下がり、アンシェルはジェンダに詰め寄る。
「あー、それ、本人から聞いた方がいいわ」
「本人?」
「アンシェル!」
「カル、ラドさま?」
カルラドはアンシェルの前に立ち、しばらくかける声もなくただ見つめ、そっと、ジェンダの母が抱く赤子へと目を向けた。そしてゆっくりアンシェルに向き合った。
「アンシェル……、会いたかった、ごめん、不安にさせて、ひどい言葉を聞かせて」
あの言葉を思い出しピクリと肩が震えた。
「でも、先に言わせてほしい、私たちの子を産んでくれてありがとう、ありがとう……」
ボロボロと、カルラドが泣く姿に、アンシェルの心に詰まった不安が重さを失くした。
「全部、教えてください……」
「うん……」
カルラドは我が子を初めて見て、
「うわ、小さい、かわ……」
正直に言葉をとめた。
「アンシェルに似てないんだね……」
「カルラド様にそっくりです」
「あー次は娘がいいな、君によく似た、絶対かわいい、あ、あぁ、だめだ、そんな君に似た娘が大人になって、嫁に行くとか、相手の男を息の根止めたくなる」
「あ、あの、カルラド様?」
「落ち着きなさいな、カルラド様、まずアンシェルに説明が先でしょう」
「あぁ、ジェンダ嬢か、ありがとう、君には本当に感謝してる、後で菓子折りを持ってお礼に行くから、今は夫婦水入らず、いや、親子水入らずの邪魔をしないでくれないかな」
「いい加減にしなさいよ、カルラド! まだ何も終わってないのよ! いきなりポンコツにならないで、アンシェルに説明しなさい! あっ」
ジェンダの声に泣きだしてしまった赤子を、アンシェルは笑って抱きあやした。
そして、その姿を眩しいものを見るようにカルラドは見つめていた。
「隣で寝かしつけてくるからね」
ジェンダの母に、赤子をあずけ三人が残った。
「アンシェル」
差し出された手に戸惑いながら手を乗せた。ソファーへ腰を下ろしたアンシェルの前にカルラドが跪く。
「聞いてほしい。全部。私は、いや、オレは小等部に入学した七歳のとき、君に一目で心を奪われた」
「え?」
いきなりの言葉にアンシェルが固まった。
「オレは中級貴族で学部も違う。接点なんてなかったし、その頃はただ遠くから君を見てるだけで良かったんだ」
動かないアンシェルにカルラドは無意識で、指先に口づけ、手のひらを揉みまくる。
「第一王子の婚約者を選ぶ話が出て、上級貴族から君も候補の一人に選ばれたと聞き、オレは王子の側近なら近くにいられるとそう思ったんだ。十歳の時やはり君は王子の婚約者に決まった。オレは学力も技術も、周囲が認め、王子が納得できる力をつけ、中等部に上がり王子の側近として、盾候補として側につくことが許された」
アンシェルの手を頬にすり寄せ、カルラドは続ける。
「あの頃は王子の後ろから、近くで君を見ているだけで満足だった。でも、マティアス様の君への態度は冷たいものだった。揺らぐことのない地位に胡坐をかき、君の努力を認めないマティアス様を側で見ていて欲が出たんだ。君を手に入れることができるのではと」
真っすぐアンシェルを見つめた。
「その後は君も知っているよね、マリンのこと」
マリンはカルラドの遠縁にあたる庶子だった。劇団の歌姫を母に持つマリンは容姿もよく、見た目だけでも十分使えると思ったから、カルラド自ら勉強を教え、十六歳になった年にマリンを王都の高等部へ編入させた。
「マティアス様にマリンを紹介し、二人は仲を深めていった。おもしろいほど、うまくいったよ。これで、君を王族に渡さなくていいとそう思ったんだ。マティアス様がマリンに執着した頃……」
カルラドはジェンダに視線を送り、ジェンダは頷き応えた。
「ジェンダ嬢に頼んだんだ、アンシェルと親密になりたいから、協力してほしいと」
「アンシェル、ごめん、あなたの妃教育を無駄にさせるの分かってて、私、カルラド様に協力したの」
そう告げるジェンダの顔はあの日の、
『わたし……王妃にならないと、いけないのかな……』
弱音をこぼしたあの日の、泣き出しそうな表情と同じだった。
ジェンダはあの言葉を忘れていなかったんだと、気づいてしまった。
「魔術師団長の地位は公爵令嬢の君を娶るため、周りを納得させるために欲しかったんだ」
アンシェルの手を額につける姿はまるで許しを請うようで、
「マリンを王妃にしたかったのも、君を王族に奪われないためだった」
あれほどアンシェルの心に重く詰まっていたモノが消えていた。
「オレはずっと君がほしかった」
アンシェルはカルラドが、マリンをマティアス殿下に引き合わせていたことを父から聞かされていた。
マティアス殿下同様、カルラドからマリンを王妃にと推す言葉を聞いていた。
知っててなお、選び取ったカルラドとの生活は、思っていたよりもずっと楽しいものだった。いつ終わるのだろうと、そんな不安も忘れてしまうほど、本当に幸せだった。
「ジェンダありがとう」
アンシェルの笑顔はジェンダが取り戻したかったものだった。
「わたし、カルラド様を選んでよかった」
「っ!! アンシェル! すっげー愛してる!!」
「きゃ!」
「こぉら、こんなとこで押し倒すんじゃない!」
この後、嫌われたくない一心でアンシェルの前で被っていた、分厚いネコをはぎ取ったカルラドの、重たーい愛情という執着から音を上げ、赤子を抱えてジェンダの元へ逃亡をするのは、たった一週間後のことだったりする。
ー終ー
お付き合いありがとうございました。
唯一の自由はジェンダという友人と過ごす時間だけ。それもジェンダの母と友人だからと、父が母のために許しただけなのだが。
アンシェルは月に一、二回、ジェンダの家で過ごす時間が何よりも好きだった。
「私ね、おばあ様のように王宮で医官長になるのが夢なの」
なんの話の流れからか、そんな将来の夢をジェンダは語った。
「母様も本当は医官を目指してたのよ、でも、防衛術の適正が高かったから諦めたっていってたの」
夢、将来、なりたいもの、私の夢……。
その言葉はアンシェルの心に小さな棘となって残った。
十歳で父の望む通り第一王子の婚約者となり、良き王妃にと妃教育が始まったが心の棘は抜けず、引っかかったままだった。
夢、私のなりたいもの。
“王妃”は父の夢であり自分の夢ではなかった。
婚約者である第一王子には、会えば顔をしかめられるほど嫌われている。なのに、
「わたし……王妃にならないと、いけないのかな……」
漏れた弱気に、ジェンダが今にも泣き出しそうな顔をした。
彼女にそんな顔させてしまったことに驚き、アンシェルは妃教育に今まで以上に励んだ。良き王妃にならなくてはいけない。それだけを思い、しかし、
「アンシェルとの婚約を破棄する!」
王子が妃にと望んだのはマリンだった。
わたし、もう王妃にならなくてもいいの?
父と王妃様の反対する声が飛ぶ中、そんなことを考えていたアンシェルの前に跪いたのはカルラドだった。
妃教育への、王宮から迎えのくる少しの間、ジェンダと過ごす僅かな時間に、なぜか第一王子の側近であり、“盾”候補のカルラドとも過ごすようになっていた。
カルラドと話すようになり、ジェンダとは違う会話の楽しさを知った。好きな本が同じで、好きな菓子が同じで、カルラドと過ごす時間がアンシェルの楽しみにとなっていた。
そんなカルラドがアンシェルの前に跪き、婚姻を申し込んできたのだ。
「わたくし、カルラド様と一緒になりたいです」
それがアンシェルが初めて、自分で選んだ言葉だった。
*
春の祭典で第二王子クリフト殿下が立太子され、マティアス殿下は臣下へと下り、マリンは王宮から辞した。
ジェンダは詳しいことを省きそう伝えた。
「そう……、カルラド様はわたしと婚姻を継続する意味がなくなったのね、カルラド様から離縁を望まれるかもしれないわね……でも、わたし、この子とはなれたくないな……」
赤子にそっと頬寄せる姿にジェンダは薄く笑った。
まーたぐるぐるぐるぐる色んなこと考えてるんだろうなぁ、と。
あの男がアンシェルを手放すはずがない。カルラドがアンシェルを見初めたのが少等部入学の、七歳のときだと知ったら、違う意味であの男から逃げ出したくなるかもしれないけれど……。
*
芽吹きの祝日にジェンダと、護衛として元魔術副団長のジェンダの母親が付き添った。
祝福を贈る王族は王太子に立たれたばかりのクリフト殿下が祭壇に立たれ、そしてその後ろに控えるのは、
「どうして……」
クリフト殿下の“盾”として左後方に控えるのは、第一王子の“盾”だったはずのカルラド。
祝福の言葉を贈る横でカルラドは真っすぐにアンシェルだけを見つめ、アンシェルもカルラドから目が離せないでいた。
「どうして? ねぇ、ジェンダ、どうしてカルラド様がクリフト殿下といるの? マティアス殿下の盾ではなかったの?」
控室に下がり、アンシェルはジェンダに詰め寄る。
「あー、それ、本人から聞いた方がいいわ」
「本人?」
「アンシェル!」
「カル、ラドさま?」
カルラドはアンシェルの前に立ち、しばらくかける声もなくただ見つめ、そっと、ジェンダの母が抱く赤子へと目を向けた。そしてゆっくりアンシェルに向き合った。
「アンシェル……、会いたかった、ごめん、不安にさせて、ひどい言葉を聞かせて」
あの言葉を思い出しピクリと肩が震えた。
「でも、先に言わせてほしい、私たちの子を産んでくれてありがとう、ありがとう……」
ボロボロと、カルラドが泣く姿に、アンシェルの心に詰まった不安が重さを失くした。
「全部、教えてください……」
「うん……」
カルラドは我が子を初めて見て、
「うわ、小さい、かわ……」
正直に言葉をとめた。
「アンシェルに似てないんだね……」
「カルラド様にそっくりです」
「あー次は娘がいいな、君によく似た、絶対かわいい、あ、あぁ、だめだ、そんな君に似た娘が大人になって、嫁に行くとか、相手の男を息の根止めたくなる」
「あ、あの、カルラド様?」
「落ち着きなさいな、カルラド様、まずアンシェルに説明が先でしょう」
「あぁ、ジェンダ嬢か、ありがとう、君には本当に感謝してる、後で菓子折りを持ってお礼に行くから、今は夫婦水入らず、いや、親子水入らずの邪魔をしないでくれないかな」
「いい加減にしなさいよ、カルラド! まだ何も終わってないのよ! いきなりポンコツにならないで、アンシェルに説明しなさい! あっ」
ジェンダの声に泣きだしてしまった赤子を、アンシェルは笑って抱きあやした。
そして、その姿を眩しいものを見るようにカルラドは見つめていた。
「隣で寝かしつけてくるからね」
ジェンダの母に、赤子をあずけ三人が残った。
「アンシェル」
差し出された手に戸惑いながら手を乗せた。ソファーへ腰を下ろしたアンシェルの前にカルラドが跪く。
「聞いてほしい。全部。私は、いや、オレは小等部に入学した七歳のとき、君に一目で心を奪われた」
「え?」
いきなりの言葉にアンシェルが固まった。
「オレは中級貴族で学部も違う。接点なんてなかったし、その頃はただ遠くから君を見てるだけで良かったんだ」
動かないアンシェルにカルラドは無意識で、指先に口づけ、手のひらを揉みまくる。
「第一王子の婚約者を選ぶ話が出て、上級貴族から君も候補の一人に選ばれたと聞き、オレは王子の側近なら近くにいられるとそう思ったんだ。十歳の時やはり君は王子の婚約者に決まった。オレは学力も技術も、周囲が認め、王子が納得できる力をつけ、中等部に上がり王子の側近として、盾候補として側につくことが許された」
アンシェルの手を頬にすり寄せ、カルラドは続ける。
「あの頃は王子の後ろから、近くで君を見ているだけで満足だった。でも、マティアス様の君への態度は冷たいものだった。揺らぐことのない地位に胡坐をかき、君の努力を認めないマティアス様を側で見ていて欲が出たんだ。君を手に入れることができるのではと」
真っすぐアンシェルを見つめた。
「その後は君も知っているよね、マリンのこと」
マリンはカルラドの遠縁にあたる庶子だった。劇団の歌姫を母に持つマリンは容姿もよく、見た目だけでも十分使えると思ったから、カルラド自ら勉強を教え、十六歳になった年にマリンを王都の高等部へ編入させた。
「マティアス様にマリンを紹介し、二人は仲を深めていった。おもしろいほど、うまくいったよ。これで、君を王族に渡さなくていいとそう思ったんだ。マティアス様がマリンに執着した頃……」
カルラドはジェンダに視線を送り、ジェンダは頷き応えた。
「ジェンダ嬢に頼んだんだ、アンシェルと親密になりたいから、協力してほしいと」
「アンシェル、ごめん、あなたの妃教育を無駄にさせるの分かってて、私、カルラド様に協力したの」
そう告げるジェンダの顔はあの日の、
『わたし……王妃にならないと、いけないのかな……』
弱音をこぼしたあの日の、泣き出しそうな表情と同じだった。
ジェンダはあの言葉を忘れていなかったんだと、気づいてしまった。
「魔術師団長の地位は公爵令嬢の君を娶るため、周りを納得させるために欲しかったんだ」
アンシェルの手を額につける姿はまるで許しを請うようで、
「マリンを王妃にしたかったのも、君を王族に奪われないためだった」
あれほどアンシェルの心に重く詰まっていたモノが消えていた。
「オレはずっと君がほしかった」
アンシェルはカルラドが、マリンをマティアス殿下に引き合わせていたことを父から聞かされていた。
マティアス殿下同様、カルラドからマリンを王妃にと推す言葉を聞いていた。
知っててなお、選び取ったカルラドとの生活は、思っていたよりもずっと楽しいものだった。いつ終わるのだろうと、そんな不安も忘れてしまうほど、本当に幸せだった。
「ジェンダありがとう」
アンシェルの笑顔はジェンダが取り戻したかったものだった。
「わたし、カルラド様を選んでよかった」
「っ!! アンシェル! すっげー愛してる!!」
「きゃ!」
「こぉら、こんなとこで押し倒すんじゃない!」
この後、嫌われたくない一心でアンシェルの前で被っていた、分厚いネコをはぎ取ったカルラドの、重たーい愛情という執着から音を上げ、赤子を抱えてジェンダの元へ逃亡をするのは、たった一週間後のことだったりする。
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