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二〇八話

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「どうだ? 何か反応はあったか?」

 現在。一路ユグル大森林の奥地を目指し、絶賛飛行中なのだが、移動中は特にすることもなく暇なせいか、出立早々、セリカからそんな質問が飛んで来た。

「今出たばっかで、そんなすぐに反応なんてあるわけないだろ?」

 そんなセリカに、呆れたように俺は言う。
 こんな所で反応が出たら、王都なんてもう目と鼻の先なんだぞ? 分かってんのか?

「それにしても、本当にそんな鳥の人形で魔獣の位置が分かるものなの? 昨日、一応、理論の説明は聞いたけれど、どうしても俄かには信じられないのよね」

 で、今度はセレスから訝しむような声色で、そんなことを言われた。

「まぁ、そればっかりは結果で判断してもらうしかないわな」

 昨日、ラルグスさんを交えたベルへモス捜索会議に置いて、一番の問題点はどうやってベルへモスを探索するか、という点であった。
 ここには二つの問題があり、一つは移動方法について。
 だが、こちらは俺の飛行型人形、今回はマキナバハムートを使うことによって簡単に解決をすることが出来た。
 
 で、もう一つはというと、ではどうやってベルへモスを特定するか、ということについてだった。
 いくら空を自由に移動出来るとはいえ、視界はほぼほぼ木々で遮られているうえ、こちらはベルへモスの正体すらよく分かっていないような状況だ。
 これでは探索にも限界がある、というのがラルグスさんからの指摘だった。

 まぁ、その通りだと思うよ?
 いってしまえば、俺達がやろうとしていたことは、ネス湖にボート一つで乗り出して、目視だけでネッシーを探そう、といっているのとあまり変わりないのだからな。
 魚群探知機などもなしに、どうやって水中の中の様子を探るというのか。

 しかも、相手が相手だけに、調査結果には確実性が求められた。
 調査はしたが見つからず、だが、後になって被害が出ました。では、目も当てられないからな。
 だから、いるならいる、いないならいないと、はっきりさせる必要があったのだ。

 そこで、だ。
 俺からパラボラバードを使っての捜索を提案した、というわけだ。
 アーマジロの探索にも役立った優れものである、と説明はしたが、やはり半信半疑といった感じはぬぐえず、さりとて何かいい別の方法があるわけでもなかった為、取り敢えずやらせてみるか、的な流れになった結果の現状である。
 
 で、そのくだんのパラボラバードはというと、今は俺が座っている椅子の左側のアームレストの上に固定され、クルクルと元気に回っていた。

 時間もあるということで、昨日は簡単な説明に終わっていたパラボラバードの機構について、改めてセレスに詳しく解説する。
 案の定、セレスからは矢継ぎ早な質問を投げかけられたが、セリカの方はだんまりであった。
 セリカはこの手の話に、余り興味はないらしい。

 で、そうこう話しているうちに、今度はセレスから「何故、こんな巨大な物が飛んでいるのか?」という質問が飛んで来たので、次はそれについて講義することになった。
 まぁ、銀狼族の住んでいた場所に着くまで、まだ多少時間が掛かるので、いい暇つぶしにはなるだろう。

「つまり、大地には物を引き付ける力があって、私達が大地に立っていられるのはその力のお陰で、この人形はその力を利用して飛んでいる、ということかしら?」
「まぁ、そういうことだ。ただ、前進する為には、また別の力を使っているから、飛んでいる……というのは正確じゃないかもな。正確を期すなら、浮いている、という方がより正確だろう」

 で、講義を始めて少し。
 最初は、重力を利用して……とはいえ、そのまま重力といっても通じないので、“大地が持つ、物を引き付ける力”を利用して機体を浮かしているのだと、そう説明していた。
 すると今度は、その“引き付ける力”とは何だ? ということを聞かれ、そこから万有引力の法則とか、大地は実は丸いとか、恒星、惑星、衛星などの天体について、またその自転や公転などなどの話しへと繋がって行ったのだった。

 適当に誤魔化すことも出来たのだが、セレスがあまりに真剣に聞いてくる物だから、俺も適当にはぐらかすようなことはせず、答えられる範囲で出来る限りの説明をすることにした。
 とはいえ、中学の理科程度の内容だがな。

 当然、そんな話をいきなりされても基本知識のないセレスには、なかかな理解出来る話しではなかった。
 とはいえ、それでも頭ごなしに否定するようなことはせず、真剣に俺の話しに耳を傾けて聞いていた。
 そして、気になるところ、納得出来そうなところには徹底的に質問をし、最終的には自分なりに消化して吸収しているようだった。

 で、それらを踏まえた上で、マキナバハムートの飛行原理について、掻い摘んで説明することに。

 このマキナバハムートは、グラビティジャイルというスキルを利用して機体を浮かせていた。
 グラビティジャイルは、重力系魔術スキルの一つで、指定地点の重力加速度を増加させることで相手の行動に負荷を掛けつつ、微弱ながらスリップダメージを与える、という行動阻害系スキルである。
 
 では何故、そんな行動阻害スキルでこの巨大なマキナバハムートが浮くのかというと、簡単に言えば力の方向を反転させているからだった。
 マキナバハムートの外装には、赤龍皇の鱗、というアイテムが大量に使われていた。
 この赤龍皇の鱗には、魔術攻撃を反射する“マジックリフレクト”といアビリティが備わっており、それにより、本来、上から下に押さえつけられる重力の力が反転し、下から上へと持ち上げる力へと変わっていた、というわけだ。

 とはいえ、単にグラビティジャイルをマジックリフレクトすれば物体が浮く、という単純な話しではなく、そこにはもう少し小細工が必要だったりする。
 例えばマジックリフレクトを単一で発動させるのではなく、複数で発動させる、とかだ。
 グラビティジャイル1に対して、マジックリフレクト1を発動させたところで無効化してお終いなのだが、グラビティジャイル1に対してマジックリフレクトを複数、それこそ千や万の単位で同時発動させると処理がバクって対象物が浮き上がるのだ。
 本当はもう二、三細工が必要なのだが、そこは割愛する。
 ちなみに、高度の上昇と下降に関しては、グラビティジャイルの出力を調整して行っている。

 余談だが、これは『アンリミ』では割と知られた小ネタである。
 これは力の方向を反転させるだけなので、自由に空が飛べるわけでもなく、ただ単に体を浮かせることしか出来ないため、利用価値があまりないとされていた。
 浮いたところで身動きが取れないのでは、大して意味もないしな。
 それに、グラビティジャイル自体が座標指定式スキルであるため、喩え空中で何かしらの推力を得たとしても、グラビティジャイルの範囲外に出てしまえば待っているのは落下である。
 よくて、脚立や梯子を使わずに楽に高所へ行ける、という程度が関の山だった。

 まぁ、そんな程度の物の為、運営もこの現象は認識しつつも、仕様です、と放置を決めていた。

 そんなネタ技を、実用レベルにまで昇華させたのが、このマキナバハムートを始めとした俺が持つ飛行系人形なのである。
 
 スキルの発動が座標式だといのなら、その座標事移動出来るようにしてしまえばいいじゃない、という頭の悪い発想のもと、グラビティジャイルをエンチャントしたパーツを作り、それをマジックリフレクトをエンチャントしたパーツで包み込むことで、一つのアイテムで浮遊を可能とする、フライトユニットを作り上げたのだ。
 要は、自分で掛けて自分で反射する、という自作自演のようなことをしているわけだ。

 こうすれば、効果の範囲外に出てしまう、ということはなくなるからな。
 なにせ、効果の発生源自体がユニットの内部にあるのだから、当然だ。

 マキナバハムートはこれをさらに発展させた機構で浮いているのだが、基本理論は同じである。

 運営も、バグとして修正せずにネタとして残していた現象を、まさかこんなふうに使われるとは思っていなかっただろうな。
 
 普通に考えれば、行動阻害のスキルを自分の武器や防具にエンチャントするなど無意味以外の何物でもないのだから。
 まぁ、そのお陰でマキナバハムートを始めとした飛行人形が作れたのだから、感謝するべなのだろうな。
 とはいえ、裏を返せば修正されたら終わり、ということなんだが……不覚は考えまい。

 こうして、機体を安定して浮かせることが出来れば、あとは進む為の推力を得るだけだ。
 推力には、主に爆破系と風系の魔術スキルを使い、機体背部に設置された計六基のブースターから衝撃波や風を吹き出すことで推力とし、機体を押して前進している。
 主な推力としては風を使い、爆発系魔術スキルの方は補助推力、所謂、アフターバーナー的な物として利用している。
 ちなみに今は、風の力だけを使っての巡航モードである。

 ただ、まぁ、セレスと話していて思ったことは……
 流石はこの歳で一学部の学部長を務める才女だけあって、知識の吸収力が半端ない。ということだった。
 まるで砂漠が水を吸うように、こちらが話したことを瞬間で吸収し、即応用して別の理論に組み込んで来るのだから驚きだ。

 特にセレスが食いついたのは、マキナバハムートのことより、大地は丸い、といこうを話した時だった。
 セレスから、それを証明する方法はあるのか? と聞かれたので、俺は一つの例え話をすることにした。
 
 まぁ、マキナバハムートでとんでもなく高い所にまで上昇すれば、地平線が丸いというのが見て取れるが……
 流石に、そこまで高度を上げてマキナバハムートが、というか中身の俺達が耐えられるかどうか分からんので、試すようなことはしなかったがな。

 で、その例え話というのが、船に乗って沖合に出た時、船から陸地がどう見えるか? というものだ。
 
 海面の高さは、波やり満潮、干潮で多少上下するものの、概ね一定である。海抜ゼロメートル地点、なんて基準になるくらいだからな。
 ここで、だ。
 もし仮に、大地が平であるなら、陸地は全体像を残したまま徐々に小さくなっていくはずだ。
 しかし、実際は違う。
 船でどんどん沖へと行くと、まず真っ先に見えなくなるのは船が出向した港である。
 後ろに山などがあれば、山頂は見えるのに麓は見えなくなる、なんてことが起こる。
 何故、そんなことが起こるのか? それは、海面が緩やかに傾斜しているからだ。
 これは、丘を登っている人を、丘の反対側から見た時、最初に頭が見える理屈と同じだ。
 なんてことを、話した……のだが。
 
 ノールデン王国自体、内陸にある国であるため、海なんて見たことがある人は少ないそうで、あまりピンと来ていない様子だった。
 実際、セレスもセリカも海を見たことがないと言っていたからな。
 ただ、セレスは機会があれば是非とも観察してみたいと、声を弾ませて話していた。
 生憎と、体を固定しているためその様子を目にすることは出来なかったが、きっと好奇心で瞳を輝かせていたことだろう。

「それにしても、貴方が持つその技術。このマキナバハムートにしろ、パラボラバードにしろ……およそ、普通の人が身に付けれられるわざではないと思うのだけれど?
 それに、その知識……正直、普通に学術庁で働けるレベルよ? てか、学部長になれるレベルだと思う。
 スグミ・・・……貴方いったい何者なのよ?」

 話が一段落すると、セリスがそんなことを言って来た。
 セリカが俺のことを呼び捨てにしている所為か、いつの間にやら“殿”が吹っ飛びすっかり呼び捨てである。
 まぁ、別にいいけどさ……

「それは私も心底気になるっていることだな」

 と、それにセリカまで続く。

「あー、スキルに関しては頑張った、としか言いようがないからな? 過酷な修練の賜物だと思ってくれ」

 実際、各種人形を作るのにも、傀儡操作マリオネット・コントロールのレベルをここまで上げるのにも、相応の苦労はしているからな。

「ただ、知識に関しては俺のじゃ、子どものうちから誰もが確りした教育が受けられるようになっているから……その所為かもな」
「誰もが? 貴族だけでなく、平民も教育が受けられるって言うの?」

 俺の言葉に、セレスがえらい勢いで食いついて来た。

「俺の国に、貴族とか平民みたいな身分さの差はないんだよ」

 表向きには……だけどな。
 実際、上級国民だのなんだと、黒い話しは尽きないもので……と、そこまで話す必要もないだろう。 

「農夫の子達はどうするのよ? 畑仕事だってあるでしょ?」

 と、更にセレスの質問が続く。

「俺の国じゃ、基本的に子どもの就労は禁止されてんだよ。まぁ、お手伝い程度のことはするかもだけどさ。
 とにかく。仕事をするよりまず勉強、ってな」
「子どもが働かずにすみ、学問に専念出来る国……か。
 話を聞くたびに、お前の国“聖ミドガルド帝国”の強大さを思い知らされるな」
「は? 聖ミド……?」

 何気なくそう話すセリカに、なんでここで『アンリミ』に出て来る聖ミドガルド帝国の名前なんかが出て来るんだ? なんて思っていたら……

「? 聖ミドガルド帝国はお前の生国ではなかったのか?」

 とセリカからそう言われ、そういえばそんな設定にしていたな、ということを今、思い出した。

「あー、いや、ほれ、あれだ、あれ。
 その話は確かブルックにしたはずなのに、なんでセリカが知ってんだ? って思ってな」
「ああ、そういうことか。伯父上から話を聞いていてな……何か問題でもあったか?」
「いや、全然」
「正直。スグミの生国の話は、少し……というか、かなり気になっていたのよね。
 前に少し聞いたけど、もっと詳しく知りたいわね」

 と、そんな俺とセリカの会話に、好奇心剥き出しで聞いて来るセレス。
 その後、二人からの更なる質問責めに合い、賑やかしい空の旅はもう少し続くことになった。
 女三人寄れば姦しい、なんていうが二人でも十分姦しいよ……

 てか、早う見つかってくれよっ! ベルへモスっ!

 うっかり、ボロが出そうで怖いわっ!
 
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