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1章.入学
前世の記憶と私の決意
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調理実習を終えた日から既に2週間が過ぎようとしていた。
屋敷で夕食を終えて自分の部屋の机の上でずっと記憶を漁る日々を繰り返していた。
思い出せない…。どうしても私の料理を食べていた人が。
とても大切だった人。家族か恋人か友達か。ただ浮かぶのは私の料理を食べて笑っていたことだけ。
なんで…なんで思い出せないの…?もしかしてこのまま私の記憶はなくなっていくの…?そしたら私は…。
「お嬢様?」
「え…なに?」
隣で控えていたオシロちゃんの呼びかけに返事をしたが、心ここにあらずといった感じだった。
記憶がなくなる恐怖。今の自分を作っているこの記憶がなくなったら私は事実上死ぬのではないかという恐怖。たくさんの恐怖で押し潰されそうだった。
「顔色が優れません…。それに調理実習の日から何やらぼーとする日が多くなりました…。なにかございましたら私でよければお話を聞きますが…」
そう言ってくれるオシロちゃんに私は話してしまいたかった。しかし、話してしまってそれを知ったオシロちゃんはどういう反応をするかが怖かった。今の関係がなくなってしまう気がした。
急に寂しさに襲われた。1人で孤独にいるような、そわそわと隠し事をしている落ち着かない感覚。
すると、ふとこの世界の両親の顔が浮かんだ。
会いたい…おかーさまとおとーさまに…。
そうだ…。
「オシロちゃん…」
「はい、お嬢様」
「今からおかーさまのところにいきたいの。メイドを通して今いってもいいか確認してきてくれる…?」
「…かしこまりました」
私はぼーとした気持ちでオシロちゃんに頼むと、心配そうな顔をしつつオシロちゃんは部屋を出ていった。
しばらくしてオシロちゃんが戻ってきて、すぐにきても大丈夫とのことだったので、私はふらふらと立ち上がっておかーさまの部屋に向かった。
「失礼します…」
「アイリスちゃん、急にどうしたのかしら?私に何か…」
おかーさまが私に話しかけていたのはわかってた。だけど私はほとんど内容が入ってこずに、ただおかーさまに抱きついた。
その姿にオシロちゃんもおかーさまもおかーさま付きのメイドも驚きを隠せなかったようだった。
「……オシロちゃん、クルーマ、しばらく2人にさせてもらえるかしら?」
「かしこまりました」
「かしこまりました」
クルーマと呼ばれたメイドと一緒にオシロちゃんが部屋から出ていった。
それを確認するとおかーさまは優しい顔で私を見ながら頭を撫でてくれた。
「アイリスちゃん、どうしたの…?今日はずいぶん甘えん坊さんね」
「おかーさまは…アイリスのこと…好き?」
「当たり前じゃない。アイリスちゃんは私の娘だもの」
「おかーさま…アイリスのお話、聞いてくれる?」
「えぇ、もちろんよ」
「あのね…このことはおとーさまやおじーさま。オシロちゃんやオキナくんにも内緒にしてほしいの…」
「わかったわ…内緒にするからそんな悲しい顔をしないで。私に話してごらんなさい」
「……うん」
おかーさまは穏やかに、そして優しく私の話を聞いてくれた。
おかーさまにはすべて話そう。そう決めた。だから私は前世の記憶があること、その記憶で今の自我が作られていること、記憶がなくなっていくこと。
そして…私が記憶をなくしていくことで自分がわからなくなりそうで恐怖していること…。
おかーさまはしっかりと、そして優しく話を聞いてくれた。
そしてひとしきり話し終えた。
「おかーさま…怖いの…いつか記憶がなくなって、自分が自分じゃないみたいになるのが怖くてたまらないの…」
自然と涙があふれてきた。
他人に自分の悩みをうちあけたことによる安心か、それとも緊張の糸が切れたのか。涙が奥から溢れてくる。
「アイリスちゃん…」
おかーさまはただ私の名前を呼ぶと私をギュッと抱きしめてくれた。
あったかい…。前世でもこんなにあったかい気持ちになったことなかったかもしれない…。
「大変だったのね」
「うん」
「辛かったのね」
「うん…」
「ごめんなさい…アイリスちゃんのおかーさまなのに気づいてあげられなくて…」
「違うの…おかーさまは悪くないの…アイリスがこんな記憶持ってるから…」
「大丈夫…」
おかーさまはそっと私の頬に手を当てた。
「あなたは賢く優しい子。私の自慢の娘。前世の記憶があってもなくても関係ないわ。」
おかーさまの優しい声がすっと心に入ってくる。
「例えあなたが記憶をなくしていっても、私は絶対アイリスちゃんを見捨てないわ。あなたが今その記憶を持って生まれたのはきっと神様が記憶を消し忘れちゃったのね」
おかーさまはニコっと笑って私に言った。
「アイリスちゃんが前世の記憶をなくしていくなら、その分楽しい記憶をたくさん作りましょう。あなたが生きているのは今、この世界なのだから。無くしたくない記憶があるならどこかに残しておきなさい。記憶は永遠ではないの。それは当たり前のことなのだから。もし、思い出せなくなったら、神様を思いっきり恨んで開き直りましょう。よくも私の記憶を消したわね、その分もっと楽しい記憶を作ってあげるわとね」
「おかーさま…」
おかーさまにつられて私も自然と笑顔になっていた。
「アイリスちゃんが変わっていっても変わらなくても、私はあなたのおかーさまだから。何があっても私は変わらないわ。だから、あなたも安心して。また弱気になったらこうしてお話をしましょう」
「……はい、おかーさま」
そう言ってもう一度おかーさまに抱きついた。
「アイリスちゃん、あなたは笑顔が一番似合うからずっと笑っていられるような人生を歩みなさい。そして、周りの人たちも笑わせてあげられるような人になりなさい。その記憶が役に立つなら思いっきり使いなさい。それは前世のあなたが頑張ってきた証なのだから」
「はい、おかーさま」
おかーさまの言葉は私のさっきまでの気持ちを解くように、恐怖を溶かしてくれたように感じた。
「それじゃあ今日はもう遅いわ。そろそろ寝ましょうか。」
「おかーさま…」
「何かしらアイリスちゃん」
「今日は…おかーさまと寝てもいいですか…?」
そう言われて急に先ほどまでのキリッとした美しい顔がデレ顔になった。
「もちろんよぉ、アイリスちゃん!」
そう言っておかーさまは私を抱っこしてベッドへダイブするのだった。
おかーさまの横で目を閉じて私は決意した。
私の周りの人達が、そして何より私自信が幸せになるよう生きよう。前世の記憶を使って幸せを作ろう。
私は決意とともにおかーさまの暖かい胸の中で気がつけば眠りに落ちていた。
屋敷で夕食を終えて自分の部屋の机の上でずっと記憶を漁る日々を繰り返していた。
思い出せない…。どうしても私の料理を食べていた人が。
とても大切だった人。家族か恋人か友達か。ただ浮かぶのは私の料理を食べて笑っていたことだけ。
なんで…なんで思い出せないの…?もしかしてこのまま私の記憶はなくなっていくの…?そしたら私は…。
「お嬢様?」
「え…なに?」
隣で控えていたオシロちゃんの呼びかけに返事をしたが、心ここにあらずといった感じだった。
記憶がなくなる恐怖。今の自分を作っているこの記憶がなくなったら私は事実上死ぬのではないかという恐怖。たくさんの恐怖で押し潰されそうだった。
「顔色が優れません…。それに調理実習の日から何やらぼーとする日が多くなりました…。なにかございましたら私でよければお話を聞きますが…」
そう言ってくれるオシロちゃんに私は話してしまいたかった。しかし、話してしまってそれを知ったオシロちゃんはどういう反応をするかが怖かった。今の関係がなくなってしまう気がした。
急に寂しさに襲われた。1人で孤独にいるような、そわそわと隠し事をしている落ち着かない感覚。
すると、ふとこの世界の両親の顔が浮かんだ。
会いたい…おかーさまとおとーさまに…。
そうだ…。
「オシロちゃん…」
「はい、お嬢様」
「今からおかーさまのところにいきたいの。メイドを通して今いってもいいか確認してきてくれる…?」
「…かしこまりました」
私はぼーとした気持ちでオシロちゃんに頼むと、心配そうな顔をしつつオシロちゃんは部屋を出ていった。
しばらくしてオシロちゃんが戻ってきて、すぐにきても大丈夫とのことだったので、私はふらふらと立ち上がっておかーさまの部屋に向かった。
「失礼します…」
「アイリスちゃん、急にどうしたのかしら?私に何か…」
おかーさまが私に話しかけていたのはわかってた。だけど私はほとんど内容が入ってこずに、ただおかーさまに抱きついた。
その姿にオシロちゃんもおかーさまもおかーさま付きのメイドも驚きを隠せなかったようだった。
「……オシロちゃん、クルーマ、しばらく2人にさせてもらえるかしら?」
「かしこまりました」
「かしこまりました」
クルーマと呼ばれたメイドと一緒にオシロちゃんが部屋から出ていった。
それを確認するとおかーさまは優しい顔で私を見ながら頭を撫でてくれた。
「アイリスちゃん、どうしたの…?今日はずいぶん甘えん坊さんね」
「おかーさまは…アイリスのこと…好き?」
「当たり前じゃない。アイリスちゃんは私の娘だもの」
「おかーさま…アイリスのお話、聞いてくれる?」
「えぇ、もちろんよ」
「あのね…このことはおとーさまやおじーさま。オシロちゃんやオキナくんにも内緒にしてほしいの…」
「わかったわ…内緒にするからそんな悲しい顔をしないで。私に話してごらんなさい」
「……うん」
おかーさまは穏やかに、そして優しく私の話を聞いてくれた。
おかーさまにはすべて話そう。そう決めた。だから私は前世の記憶があること、その記憶で今の自我が作られていること、記憶がなくなっていくこと。
そして…私が記憶をなくしていくことで自分がわからなくなりそうで恐怖していること…。
おかーさまはしっかりと、そして優しく話を聞いてくれた。
そしてひとしきり話し終えた。
「おかーさま…怖いの…いつか記憶がなくなって、自分が自分じゃないみたいになるのが怖くてたまらないの…」
自然と涙があふれてきた。
他人に自分の悩みをうちあけたことによる安心か、それとも緊張の糸が切れたのか。涙が奥から溢れてくる。
「アイリスちゃん…」
おかーさまはただ私の名前を呼ぶと私をギュッと抱きしめてくれた。
あったかい…。前世でもこんなにあったかい気持ちになったことなかったかもしれない…。
「大変だったのね」
「うん」
「辛かったのね」
「うん…」
「ごめんなさい…アイリスちゃんのおかーさまなのに気づいてあげられなくて…」
「違うの…おかーさまは悪くないの…アイリスがこんな記憶持ってるから…」
「大丈夫…」
おかーさまはそっと私の頬に手を当てた。
「あなたは賢く優しい子。私の自慢の娘。前世の記憶があってもなくても関係ないわ。」
おかーさまの優しい声がすっと心に入ってくる。
「例えあなたが記憶をなくしていっても、私は絶対アイリスちゃんを見捨てないわ。あなたが今その記憶を持って生まれたのはきっと神様が記憶を消し忘れちゃったのね」
おかーさまはニコっと笑って私に言った。
「アイリスちゃんが前世の記憶をなくしていくなら、その分楽しい記憶をたくさん作りましょう。あなたが生きているのは今、この世界なのだから。無くしたくない記憶があるならどこかに残しておきなさい。記憶は永遠ではないの。それは当たり前のことなのだから。もし、思い出せなくなったら、神様を思いっきり恨んで開き直りましょう。よくも私の記憶を消したわね、その分もっと楽しい記憶を作ってあげるわとね」
「おかーさま…」
おかーさまにつられて私も自然と笑顔になっていた。
「アイリスちゃんが変わっていっても変わらなくても、私はあなたのおかーさまだから。何があっても私は変わらないわ。だから、あなたも安心して。また弱気になったらこうしてお話をしましょう」
「……はい、おかーさま」
そう言ってもう一度おかーさまに抱きついた。
「アイリスちゃん、あなたは笑顔が一番似合うからずっと笑っていられるような人生を歩みなさい。そして、周りの人たちも笑わせてあげられるような人になりなさい。その記憶が役に立つなら思いっきり使いなさい。それは前世のあなたが頑張ってきた証なのだから」
「はい、おかーさま」
おかーさまの言葉は私のさっきまでの気持ちを解くように、恐怖を溶かしてくれたように感じた。
「それじゃあ今日はもう遅いわ。そろそろ寝ましょうか。」
「おかーさま…」
「何かしらアイリスちゃん」
「今日は…おかーさまと寝てもいいですか…?」
そう言われて急に先ほどまでのキリッとした美しい顔がデレ顔になった。
「もちろんよぉ、アイリスちゃん!」
そう言っておかーさまは私を抱っこしてベッドへダイブするのだった。
おかーさまの横で目を閉じて私は決意した。
私の周りの人達が、そして何より私自信が幸せになるよう生きよう。前世の記憶を使って幸せを作ろう。
私は決意とともにおかーさまの暖かい胸の中で気がつけば眠りに落ちていた。
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