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番外編
episode R & L 4
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「第三ウィンド!」
俺は風を自分の後ろへ起こし、機動力を上げる。
これで俺が足を浮かせている間は、リリアに近い速度が出せるはずだ。
加速してリリアに追いつくと、リリアも負けじと移動する。
「第三ウィンド!」
「…っ!第二エレクト!」
激しい移動を繰り返す中で風魔法を放つが、リリアもそれを見てからかわし、雷魔法をこちらに放つ。
やっぱりこういう高速での戦いになると、まだ俺は風魔法は土魔法ほど命中精度がよくないか…。
それにしても、リリアの動き…なんか違和感があるんだよな…。
さっきの風魔法を避ける時も、変に体を捻ってるというか…一瞬、回避に隙ができてるというか…。
ふと、視線を足元に落とす。
もしかして…。
俺は考えたことを試すべく、いったんリリアと距離をとる。
距離を取ったことで、リリアが雷魔法を撃ち込んでくるが、それを避けつつ俺も魔法を使う。
「第一クリエイト」
俺はリリアに気づかれないように動く方向を見て、その進行方向の雷が這っている地面を数カ所もり上げる。
よし…これで予想が正しければ…。
俺は再び風魔法を自分の後ろに起こしてもう一度接近を図る。
そして、リリアが反応して俺から離れるために速度を上げた瞬間…。
「えっ!?きゃー!」
リリアの体は勢いそのままに宙に飛び、訓練室の壁に衝突して床に落下した。。
「………第一ウィンド」
「あう…」
切れないようにした風を倒れているリリアの頬に撃って、ぺしぺしという音とともに、レフさんが鳴いた。
「痛たたた…」
「大丈夫か?」
「はい…ちょっと頭がクラクラしますが…」
「そうか…よいしょっと」
「…っ!?!?らららラロックさん!?」
俺がリリアを持ち上げると、リリアはとても慌てていた。
「頭がくらくらすんだろ、医務室まで連れてってやる。悪かったな」
「そ、そんなことは別にいいのですが…このままは恥ずかしいと言いますか…なんというか…」
なんかゴニョゴニョ言っててよく聞こえなかったが、気にせずに俺は訓練室を後にした。
途中で何人か生徒とすれちがって注目されたが、けが人がいるんだ。しょうがない。
訓練室に到着して、俺は医務室の治療師に経緯を伝えると、しばらく横になっていれば大丈夫とのことだった。
リリアをベットに下ろして、俺は訓練室に戻ることにした。
「あ、あの!ラロックさん…」
「ん?」
ベットに横になるリリアに声をかけられて俺は振り返る。
「ありがとうございました。とても参考になる特訓でした」
「俺が頼んだことだ。気にするな。俺の方こそありがとな」
「そんな…あの、よろしければまた…お相手をさせていただいてもいいですか?」
「……そうか。助かる」
「…はい!」
俺はリリアの返事を聞いて、なんだか照れ臭くなってリリアの方へ顔を向けずに医務室を出て行った。
俺は風を自分の後ろへ起こし、機動力を上げる。
これで俺が足を浮かせている間は、リリアに近い速度が出せるはずだ。
加速してリリアに追いつくと、リリアも負けじと移動する。
「第三ウィンド!」
「…っ!第二エレクト!」
激しい移動を繰り返す中で風魔法を放つが、リリアもそれを見てからかわし、雷魔法をこちらに放つ。
やっぱりこういう高速での戦いになると、まだ俺は風魔法は土魔法ほど命中精度がよくないか…。
それにしても、リリアの動き…なんか違和感があるんだよな…。
さっきの風魔法を避ける時も、変に体を捻ってるというか…一瞬、回避に隙ができてるというか…。
ふと、視線を足元に落とす。
もしかして…。
俺は考えたことを試すべく、いったんリリアと距離をとる。
距離を取ったことで、リリアが雷魔法を撃ち込んでくるが、それを避けつつ俺も魔法を使う。
「第一クリエイト」
俺はリリアに気づかれないように動く方向を見て、その進行方向の雷が這っている地面を数カ所もり上げる。
よし…これで予想が正しければ…。
俺は再び風魔法を自分の後ろに起こしてもう一度接近を図る。
そして、リリアが反応して俺から離れるために速度を上げた瞬間…。
「えっ!?きゃー!」
リリアの体は勢いそのままに宙に飛び、訓練室の壁に衝突して床に落下した。。
「………第一ウィンド」
「あう…」
切れないようにした風を倒れているリリアの頬に撃って、ぺしぺしという音とともに、レフさんが鳴いた。
「痛たたた…」
「大丈夫か?」
「はい…ちょっと頭がクラクラしますが…」
「そうか…よいしょっと」
「…っ!?!?らららラロックさん!?」
俺がリリアを持ち上げると、リリアはとても慌てていた。
「頭がくらくらすんだろ、医務室まで連れてってやる。悪かったな」
「そ、そんなことは別にいいのですが…このままは恥ずかしいと言いますか…なんというか…」
なんかゴニョゴニョ言っててよく聞こえなかったが、気にせずに俺は訓練室を後にした。
途中で何人か生徒とすれちがって注目されたが、けが人がいるんだ。しょうがない。
訓練室に到着して、俺は医務室の治療師に経緯を伝えると、しばらく横になっていれば大丈夫とのことだった。
リリアをベットに下ろして、俺は訓練室に戻ることにした。
「あ、あの!ラロックさん…」
「ん?」
ベットに横になるリリアに声をかけられて俺は振り返る。
「ありがとうございました。とても参考になる特訓でした」
「俺が頼んだことだ。気にするな。俺の方こそありがとな」
「そんな…あの、よろしければまた…お相手をさせていただいてもいいですか?」
「……そうか。助かる」
「…はい!」
俺はリリアの返事を聞いて、なんだか照れ臭くなってリリアの方へ顔を向けずに医務室を出て行った。
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