56 / 70
2章:学園生活
突然の襲撃
しおりを挟む
ヴェルくんとクロくんの魔法がぶつかった光がだんだん消えていき、二人の姿が見えてきた。
2人ともただ立っているだけで、防具を見るとヴェルくんの胸の光は消えていた。
「そこまで!勝者、1組クロ。これにより初等部1組昇組試験、戦闘部門を終了します。また、結果は試験の後に発表します。それでは、解散」
ママはそれだけ告げると闘技場から出ていった。
「ヴェルくん……」
負けちゃったけど、いい勝負だったと私は思う。
ヴェルくんは持てる力を全部使って、クロくんから2点をとって、本気の魔法まで使わせたんだから。
私はヴェルくんのところに走っていった。
「ヴェルくん…お疲れ様…」
「あぁ…リンさん。ごめんね、負けちゃったよ」
「うぅん…かっこよかった…」
私はニコッと笑ってヴェルくんに抱きついた。
「私もぉ~かっこよかったとぉ~思いますよぉ~」
そう言いながらリリスさんはヴェルくんから私を引き剥がした。
「リリス、君の方は大丈夫かい?」
「私はぁ~合格しかぁ~ありえないよぉ~」
ヴェルくんがリリスさんに聞くと自信に満ちた返事をした。
2人が話をしているところにクロくんが歩いてきた。
「クロくん…お疲れ…様」
「あぁ、リンか。いったいどうやったらここまで強くできたんだ?っていうか先生、絶対狙って俺を当てただろ」
「あぁ…ママなら…やりそう…」
私とクロくんはなんとも言えない表情をした。
「リン、この後は何をするの?このリリス?って子の試験を見るにしても時間がまだまだあるわよ?」
確かにハナちゃんの言う通り、昇組試験の治癒部門は午後からなので、だいぶ時間が空いてしまった。
「うーん…みんな疲れてるし…ちょっと休憩…」
ーーーゴォーーン!!!
私が話をしている時に闘技場の外から、轟音が響いてきた。
「な、何!?」
「なんかヤバそうな音がしたぞ?」
「とりあえず外にでましょう」
私達が闘技場から出ようとした瞬間、それは闘技場の壁を紙のように壊して入ってきた。
「な、なんだあれ!?」
「あれは…キメラ!?なんで学園に危険指定魔物が!?」
入ってきたものは教科書で読んだことのある第二級危険指定魔物のキメラに特徴が合致していた。
大きな獅子の体に背中には翼、尾は蛇と教科書通りだ。
「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!?早く逃げるわよ!」
すでに私達以外の人たちは闘技場にはおらず、私達も出口に走り出した。
しかし、キメラが高速で動き、私達の目の前に立つ。
「そんな…」
みんなの表情がだんだんと青ざめていく。
こうなったら…。
「クレアちゃん…」
「なんにゃ?」
「私が式を立てる…時間作れる?」
「まぁ4等式分くらいなら余裕にゃ」
「じゃあ…お願い…」
「んー…まぁりょーかいにゃ」
「あ、あんた達あれと戦おうっていうの!?リンダメだよ!」
「違う…から。ハナちゃん達は私から離れない…で。クレアちゃん」
「任せるにゃ」
キメラが私達を手で潰そうとしてくると同時に、クレアちゃんの氷魔法が発動して手を弾き飛ばす。
そして、私も式を立て始めた。
2人ともただ立っているだけで、防具を見るとヴェルくんの胸の光は消えていた。
「そこまで!勝者、1組クロ。これにより初等部1組昇組試験、戦闘部門を終了します。また、結果は試験の後に発表します。それでは、解散」
ママはそれだけ告げると闘技場から出ていった。
「ヴェルくん……」
負けちゃったけど、いい勝負だったと私は思う。
ヴェルくんは持てる力を全部使って、クロくんから2点をとって、本気の魔法まで使わせたんだから。
私はヴェルくんのところに走っていった。
「ヴェルくん…お疲れ様…」
「あぁ…リンさん。ごめんね、負けちゃったよ」
「うぅん…かっこよかった…」
私はニコッと笑ってヴェルくんに抱きついた。
「私もぉ~かっこよかったとぉ~思いますよぉ~」
そう言いながらリリスさんはヴェルくんから私を引き剥がした。
「リリス、君の方は大丈夫かい?」
「私はぁ~合格しかぁ~ありえないよぉ~」
ヴェルくんがリリスさんに聞くと自信に満ちた返事をした。
2人が話をしているところにクロくんが歩いてきた。
「クロくん…お疲れ…様」
「あぁ、リンか。いったいどうやったらここまで強くできたんだ?っていうか先生、絶対狙って俺を当てただろ」
「あぁ…ママなら…やりそう…」
私とクロくんはなんとも言えない表情をした。
「リン、この後は何をするの?このリリス?って子の試験を見るにしても時間がまだまだあるわよ?」
確かにハナちゃんの言う通り、昇組試験の治癒部門は午後からなので、だいぶ時間が空いてしまった。
「うーん…みんな疲れてるし…ちょっと休憩…」
ーーーゴォーーン!!!
私が話をしている時に闘技場の外から、轟音が響いてきた。
「な、何!?」
「なんかヤバそうな音がしたぞ?」
「とりあえず外にでましょう」
私達が闘技場から出ようとした瞬間、それは闘技場の壁を紙のように壊して入ってきた。
「な、なんだあれ!?」
「あれは…キメラ!?なんで学園に危険指定魔物が!?」
入ってきたものは教科書で読んだことのある第二級危険指定魔物のキメラに特徴が合致していた。
大きな獅子の体に背中には翼、尾は蛇と教科書通りだ。
「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!?早く逃げるわよ!」
すでに私達以外の人たちは闘技場にはおらず、私達も出口に走り出した。
しかし、キメラが高速で動き、私達の目の前に立つ。
「そんな…」
みんなの表情がだんだんと青ざめていく。
こうなったら…。
「クレアちゃん…」
「なんにゃ?」
「私が式を立てる…時間作れる?」
「まぁ4等式分くらいなら余裕にゃ」
「じゃあ…お願い…」
「んー…まぁりょーかいにゃ」
「あ、あんた達あれと戦おうっていうの!?リンダメだよ!」
「違う…から。ハナちゃん達は私から離れない…で。クレアちゃん」
「任せるにゃ」
キメラが私達を手で潰そうとしてくると同時に、クレアちゃんの氷魔法が発動して手を弾き飛ばす。
そして、私も式を立て始めた。
0
お気に入りに追加
239
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
悪役貴族に転生したから破滅しないように努力するけど上手くいかない!~努力が足りない?なら足りるまで努力する~
蜂谷
ファンタジー
社畜の俺は気が付いたら知らない男の子になっていた。
情報をまとめるとどうやら子供の頃に見たアニメ、ロイヤルヒーローの序盤で出てきた悪役、レオス・ヴィダールの幼少期に転生してしまったようだ。
アニメ自体は子供の頃だったのでよく覚えていないが、なぜかこいつのことはよく覚えている。
物語の序盤で悪魔を召喚させ、学園をめちゃくちゃにする。
それを主人公たちが倒し、レオスは学園を追放される。
その後領地で幽閉に近い謹慎を受けていたのだが、悪魔教に目を付けられ攫われる。
そしてその体を魔改造されて終盤のボスとして主人公に立ちふさがる。
それもヒロインの聖魔法によって倒され、彼の人生の幕は閉じる。
これが、悪役転生ってことか。
特に描写はなかったけど、こいつも怠惰で堕落した生活を送っていたに違いない。
あの肥満体だ、運動もろくにしていないだろう。
これは努力すれば眠れる才能が開花し、死亡フラグを回避できるのでは?
そう考えた俺は執事のカモールに頼み込み訓練を開始する。
偏った考えで領地を無駄に統治してる親を説得し、健全で善人な人生を歩もう。
一つ一つ努力していけば、きっと開かれる未来は輝いているに違いない。
そう思っていたんだけど、俺、弱くない?
希少属性である闇魔法に目覚めたのはよかったけど、攻撃力に乏しい。
剣術もそこそこ程度、全然達人のようにうまくならない。
おまけに俺はなにもしてないのに悪魔が召喚がされている!?
俺の前途多難な転生人生が始まったのだった。
※カクヨム、なろうでも掲載しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
ここは貴方の国ではありませんよ
水姫
ファンタジー
傲慢な王子は自分の置かれている状況も理解出来ませんでした。
厄介ごとが多いですね。
裏を司る一族は見極めてから調整に働くようです。…まぁ、手遅れでしたけど。
※過去に投稿したモノを手直し後再度投稿しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
ペット(老猫)と異世界転生
童貞騎士
ファンタジー
老いた飼猫と暮らす独りの会社員が神の手違いで…なんて事はなく災害に巻き込まれてこの世を去る。そして天界で神様と会い、世知辛い神様事情を聞かされて、なんとなく飼猫と共に異世界転生。使命もなく、ノルマの無い異世界転生に平凡を望む彼はほのぼののんびりと異世界を飼猫と共に楽しんでいく。なお、ペットの猫が龍とタメ張れる程のバケモノになっていることは知らない模様。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
前世の幸福ポイントを使用してチート冒険者やってます。
サツキ コウ
ファンタジー
俗に言う異世界転生物。
人生の幸福ポイントを人一倍残した状態で不慮の死を遂げた主人公が、
前世のポイントを使ってチート化!
新たな人生では柵に囚われない為に一流の冒険者を目指す。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【ヤベェ】異世界転移したった【助けてwww】
一樹
ファンタジー
色々あって、転移後追放されてしまった主人公。
追放後に、持ち物がチート化していることに気づく。
無事、元の世界と連絡をとる事に成功する。
そして、始まったのは、どこかで見た事のある、【あるある展開】のオンパレード!
異世界転移珍道中、掲示板実況始まり始まり。
【諸注意】
以前投稿した同名の短編の連載版になります。
連載は不定期。むしろ途中で止まる可能性、エタる可能性がとても高いです。
なんでも大丈夫な方向けです。
小説の形をしていないので、読む人を選びます。
以上の内容を踏まえた上で閲覧をお願いします。
disりに見えてしまう表現があります。
以上の点から気分を害されても責任は負えません。
閲覧は自己責任でお願いします。
小説家になろう、pixivでも投稿しています。
逃げて、追われて、捕まって
あみにあ
恋愛
平民に生まれた私には、なぜか生まれる前の記憶があった。
この世界で王妃として生きてきた記憶。
過去の私は貴族社会の頂点に立ち、さながら悪役令嬢のような存在だった。
人を蹴落とし、気に食わない女を断罪し、今思えばひどい令嬢だったと思うわ。
だから今度は平民としての幸せをつかみたい、そう願っていたはずなのに、一体全体どうしてこんな事になってしまたのかしら……。
2020年1月5日より 番外編:続編随時アップ
2020年1月28日より 続編となります第二章スタートです。
**********お知らせ***********
2020年 1月末 レジーナブックス 様より書籍化します。
それに伴い短編で掲載している以外の話をレンタルと致します。
ご理解ご了承の程、宜しくお願い致します。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
孤児院で育った俺、ある日目覚めたスキル、万物を見通す目と共に最強へと成りあがる
シア07
ファンタジー
主人公、ファクトは親の顔も知らない孤児だった。
そんな彼は孤児院で育って10年が経った頃、突如として能力が目覚める。
なんでも見通せるという万物を見通す目だった。
目で見れば材料や相手の能力がわかるというものだった。
これは、この――能力は一体……なんなんだぁぁぁぁぁぁぁ!?
その能力に振り回されながらも孤児院が魔獣の到来によってなくなり、同じ孤児院育ちで幼馴染であるミクと共に旅に出ることにした。
魔法、スキルなんでもあるこの世界で今、孤児院で育った彼が個性豊かな仲間と共に最強へと成りあがる物語が今、幕を開ける。
※他サイトでも連載しています。
大体21:30分ごろに更新してます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる