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第1章

ゴブリン討伐に来ました、すぐ終わったけど

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私達はゴブリン討伐のために、街外れの森の中に来ていた。

私の横にはルゥがいて、その後ろにガラムさん達がいる。
念のため、私はハウンドを手に持って色々試してみる。

でも、この武器不思議…。
こうすれば、こんなことができるって武器が教えてくれるみたい…。

試しにスナイプの状態にしてみる。
おぉ!形が変わった!
妹に貸してもらった銃にそっくり!
なんて名前だったかなぁ…たしか…ドラ…ドラ…うーん…。

『モモよ、どうかしたか』

「え?ううん、なんでもない」

『そうか。それよりも前の方にゴブリンが3体いる。倒すか?』

「え?わかるの?」

『臭いでわかる。ゴブリンの体臭は酷いからな』

そんなもんなんだ…。
でも、せっかくならルゥの近くで戦いたい。

「そうだ、ルゥ。私を乗せて、今からそこに行って」

『ゴブリン如き、我だけで充分だが?』

「いいの、私が戦ってるルゥが見たいの」

『そうか…構わぬが、戦いにもならぬぞ?』

「いいからいいから」

私はルゥの背に乗って、ガラムさん達の方を見る。

「ガラムさん、ルゥが向こうにゴブリンがいるって言うんで、倒してきます」

「なに?1人で大丈夫か?」

「ルゥがよゆうって言ってるんで」

「そうか、じゃあ倒したら戻ってきてくれ」

「はーい。ルゥ、お願い」

『承知した』

「あ…なるべくゆっくり…きゃー!!」

私の指示を聞く前にルゥが駆け出す。
は、速すぎ…銃が構えられない…っていうかこのスピードでもまだ見えないってどんだけ索敵範囲広いの…?

『いたぞ』

ルゥに言われて、なんとか前を見ると確かにまだ遠いがゴブリンが3体いた。

私も役に立たないと…。
私はスナイプモードのハウンドをルゥの上で構える。
スコープを覗いて…狙うのはゴブリンの武器!

「へ…変化の魔力を…喰らい……放て…ハウンド!」

私はハウンドの引き金を引くと、魔力が放たれた。
弾のスピードはルゥよりも速いみたいだ。
ルゥより先にゴブリン達に到達するが、ゴブリンの武器には当たらず、奥の木に当たる。

もう一度撃とうとするが、すでにルゥがゴブリン達の首をはねていた。

『モモよ、あれはなにをしたのだ?』

「変化魔法で…武器を柔らかくしようと思ったんだけど…ルゥの上だと揺れで当てるのが難しかったよ…」

『うむ…別に我はそんなことせずともゴブリンなどに遅れはとらぬぞ』

「いや、わかるんだけどね…私もちょっとくらい戦えるようにしようかなって…」

『そうだったか、では次の獲物はモモが何かしてから倒しに行くとしよう』

私はゴブリンの耳をガラムさんにもらった袋にしまい、またルゥに乗って戻る。
そして、次のゴブリンを見つけた時は、私が遠くから武器を狙撃してから、ルゥに倒してもらうようにした。
しかし、武器を柔らかくしても、けっきょくルゥは無傷でゴブリンを倒す為、なんか私のいらない子感が増したような気がした…。

こうして、無事に私の初任務は終了したのだった。
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