女子力の高い僕は異世界でお菓子屋さんになりました

第三章

お料理教室、開講です！

学校での授業を始めて1カ月。
計4回の授業を学校で行った。

毎回違うクラスの生徒たちに材料を配り、味のする料理をわりと広められているはずだ。
そして、この計画の要になるのは調理といっしょに調味料を広めること。

前のクロマくんの言い分もよくわかる。
この世界での塩の価値の高さ、砂糖や胡椒といったまだ広まっていない調味料の珍しさを理解はしている。
だからこそ、この調理教室を通して、調味料を販売する。

この件はすでに王様と王妃様には説明済みだ。
現在、塩や胡椒の作り方は国家機密並みになっているの。しかし、それを活かしきれていないのも事実のため、国が民に対して販売することを私が勧めたのだ。
でも急に調味料なんて売って、売れるとは思わないので、私がいろいろ動くことにしたのだ。


そして、お料理教室当日。


「ふぅ…今度から頼む人を変えようかな…」

なんでルイさんに頼むといつもこんなに人がくるのよぉぉぉぉぉぉ！！

お料理教室の開催場所である私のお店の前には開店当初並みの行列ができていた。

「お嬢様、流石にこの人数は厳しいのではないでしょうか」

「頭の悪い私でも、この人数は無理ってわかります！」

「そんなこと私だってわかってるわよ！」

ほんとにどうしたらいいのよぉ！
予定ではお店のキッチンで数人を相手に料理を一緒にする予定だった。
こんな人数になるなんて…えぇーい、こうなったら…。

私は外に出て行列の前に出て叫んだ。

「みなさーん！！」

私の声に反応して、並んでいる人たちが一斉に私の方を向く。

「今日はお越しいただき、ありがとうがざいまーす！！たくさんの人に来ていただけて、とてもうれしいでーす！しかし、予想より沢山の人がきてしまったのでー！今日はみなさんの前で実演のみしまーす！材料に関しては紙に書いた通り、国の管理するお店で購入が可能でーす！それでもいいという方のみ、残ってくださーい！」

私はそれだけ叫んでからまたお店の中に戻った。

「これで万事解決よ！ライラ、リーシャ、外に机とコンロを出しなさい！材料は私が用意するわ！」

こうして、最初のお料理教室はバタバタで青空お料理教室になった。