上 下
84 / 127
第三章

さてと、計画第2段階ですよ!

しおりを挟む
「あぁ…腰痛いぃ…」

「お嬢さまぁ、これを機に運動しましょーよー?」

私はお城でライラにおんぶされながら部屋へ向かう。
ルリちゃんとの試合でもう私は歩くのも辛い事態が発生してしまい、リーシャに頼んで私を先にお城へ送った後、みんなを馬車を送ってもらってるところだ。

「えぇ…運動よりも部屋で新メニュー考えてた方が…」

「そんなこと言ってるから、最近お腹の方にお肉が…」

「わぁ!!言わないで!こ、これは試食の代償というか!」

たしかに最近お腹の方が気になっては…いや、違うの。これは成長の兆しよ。うん。

「お嬢様。部屋に着きましたよ」

「このままベッドにおろしてぇ…」

ライラは私をゆっくりベッドにおろして、奥の部屋から薬箱を持ってきた。

「え?ライラ、何する気!?」

「何って…膏薬を…」

「いいから!そこまでしなくてもいいから!」

昔ライラに手当てをしてもらったけど、危うく包帯で締め殺されちゃうかと…。

「なにいってるんですか!こういうのは手当てをしないとダメですよ!」

そう言ってガチャっと薬箱を開けた。

「ちょ、ちょっと待って!創造、湿布!」

私は湿布を出してライラに渡す。

「これ!これを貼るだけでいいから」

「なんですか?これ」

「私の国の膏薬…だよ!」

「へぇ…お嬢様の国は技術が進んでらっしゃるんですね」

ライラはそういって私の服を脱がそうとする。

「ちょ、ちょっとまって!」

「?なんでしょう」

「服、脱がすの?」

「当たり前じゃないですか。でないと腰に貼れません」

「少しめくるから…そこに貼って」

さすがにまだ脱がされるのは恥ずかしい…。

「なんですか?今更まだ恥ずかしいんですか?」

「だ、だってぇ…」

「そんな目をうるうるさせたってダメです。失礼します!」

「きゃー!」

けっきょく、横になった状態でスカートを思いっきりめくられて、腰に湿布をバシッと貼られた。

「…何をしてるんですか」

「リ、リーシャ!?違うの、これはライラがね!?」

「違うよ!膏薬をつけようとしたらお嬢様がまだ私に脱がされるのが恥ずかしいっていうから!」

「どっちもよくわかりませんが、とりあえずお嬢様は早くスカートをお戻しになってください。はしたないですよ。それにライラも、どんな関係であれ、服を脱がされるのは誰でも恥ずかしいものです」

「「は、はーい…」」

もう!ライラのせいでリーシャに怒られたじゃない!
私がじとーっとライラを見ると、ライラはぷいっと向こうを向いた。
最近ライラ、私のこと扱い雑じゃない!?

「それよりお嬢様、今回の授業はどういう意図があったのですか?」

おっと…そうだったわ。
ライラのせいですっかり忘れてた。

「この授業できっと生徒たちは親に作ってあげるじゃない?」

「はい」

「次は私のお店で、親向けにお料理教室を開くわ」

「親向け…ですか?」

「そうよ、そうすれば家でも味のある料理を食べられるようになるじゃない?」

「それはそうですが…お嬢様のお料理は味が良い分、素材が珍しかったり、高価だったりするのでは?」

「そのへんはまた考えてあるのよ。とにかく、私は味のある料理をこの国全員に味わってほしいの」

さて、お料理教室の宣伝をまたルイさんにお願いしようかな…。

しおりを挟む
感想 62

あなたにおすすめの小説

のほほん異世界暮らし

みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。 それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。

追放されましたがマイペースなハーフエルフは今日も美味しい物を作る。

翔千
ファンタジー
ハーフエルフのシェナは所属していたAランクの勇者パーティーで魔力が弱いからと言う理由で雑用係をさせられていた。だが、ある日「態度が大きい」「役に立たない」と言われ、パーティー脱退の書類にサインさせられる。所属ギルドに出向くと何故かギルドも脱退している事に。仕方なく、フリーでクエストを受けていると、森で負傷した大男と遭遇し、助けた。実は、シェナの母親、ルリコは、異世界からトリップしてきた異世界人。アニメ、ゲーム、漫画、そして美味しい物が大好きだったルリコは異世界にトリップして、エルフとの間に娘、シェナを産む。料理上手な母に料理を教えられて育ったシェナの異世界料理。 少し捻くれたハーフエルフが料理を作って色々な人達と厄介事に出会うお話です。ちょこちょこ書き進めていくつもりです。よろしくお願します。

底辺おっさん異世界通販生活始めます!〜ついでに傾国を建て直す〜

ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
 学歴も、才能もない底辺人生を送ってきたアラフォーおっさん。  運悪く暴走車との事故に遭い、命を落とす。  憐れに思った神様から不思議な能力【通販】を授かり、異世界転生を果たす。  異世界で【通販】を用いて衰退した村を建て直す事に成功した僕は、国家の建て直しにも協力していく事になる。

聖女の紋章 転生?少女は女神の加護と前世の知識で無双する わたしは聖女ではありません。公爵令嬢です!

幸之丞
ファンタジー
2023/11/22~11/23  女性向けホットランキング1位 2023/11/24 10:00 ファンタジーランキング1位  ありがとうございます。 「うわ~ 私を捨てないでー!」 声を出して私を捨てようとする父さんに叫ぼうとしました・・・ でも私は意識がはっきりしているけれど、体はまだ、生れて1週間くらいしか経っていないので 「ばぶ ばぶうう ばぶ だああ」 くらいにしか聞こえていないのね? と思っていたけど ササッと 捨てられてしまいました~ 誰か拾って~ 私は、陽菜。数ヶ月前まで、日本で女子高生をしていました。 将来の為に良い大学に入学しようと塾にいっています。 塾の帰り道、車の事故に巻き込まれて、気づいてみたら何故か新しいお母さんのお腹の中。隣には姉妹もいる。そう双子なの。 私達が生まれたその後、私は魔力が少ないから、伯爵の娘として恥ずかしいとかで、捨てられた・・・  ↑ここ冒頭 けれども、公爵家に拾われた。ああ 良かった・・・ そしてこれから私は捨てられないように、前世の記憶を使って知識チートで家族のため、公爵領にする人のために領地を豊かにします。 「この子ちょっとおかしいこと言ってるぞ」 と言われても、必殺 「女神様のお告げです。昨夜夢にでてきました」で大丈夫。 だって私には、愛と豊穣の女神様に愛されている証、聖女の紋章があるのです。 この物語は、魔法と剣の世界で主人公のエルーシアは魔法チートと知識チートで領地を豊かにするためにスライムや古竜と仲良くなって、お力をちょっと借りたりもします。 果たして、エルーシアは捨てられた本当の理由を知ることが出来るのか? さあ! 物語が始まります。

次は幸せな結婚が出来るかな?

キルア犬
ファンタジー
バレンド王国の第2王女に転生していた相川絵美は5歳の時に毒を盛られ、死にかけたことで前世を思い出した。 だが、、今度は良い男をついでに魔法の世界だから魔法もと考えたのだが、、、解放の日に鑑定した結果は使い勝手が良くない威力だった。

異世界キャンパー~無敵テントで気ままなキャンプ飯スローライフ?

夢・風魔
ファンタジー
仕事の疲れを癒すためにソロキャンを始めた神楽拓海。 気づけばキャンプグッズ一式と一緒に、見知らぬ森の中へ。 落ち着くためにキャンプ飯を作っていると、そこへ四人の老人が現れた。 彼らはこの世界の神。 キャンプ飯と、見知らぬ老人にも親切にするタクミを気に入った神々は、彼に加護を授ける。 ここに──伝説のドラゴンをもぶん殴れるテントを手に、伝説のドラゴンの牙すら通さない最強の肉体を得たキャンパーが誕生する。 「せっかく異世界に来たんなら、仕事のことも忘れて世界中をキャンプしまくろう!」

異世界召喚?やっと社畜から抜け出せる!

アルテミス
ファンタジー
第13回ファンタジー大賞に応募しました。応援してもらえると嬉しいです。 ->最終選考まで残ったようですが、奨励賞止まりだったようです。応援ありがとうございました! ーーーー ヤンキーが勇者として召喚された。 社畜歴十五年のベテラン社畜の俺は、世界に巻き込まれてしまう。 巻き込まれたので女神様の加護はないし、チートもらった訳でもない。幸い召喚の担当をした公爵様が俺の生活の面倒を見てくれるらしいけどね。 そんな俺が異世界で女神様と崇められている”下級神”より上位の"創造神"から加護を与えられる話。 ほのぼのライフを目指してます。 設定も決めずに書き始めたのでブレブレです。気楽〜に読んでください。 6/20-22HOT1位、ファンタジー1位頂きました。有難うございます。

聖女やめます……タダ働きは嫌!友達作ります!冒険者なります!お金稼ぎます!ちゃっかり世界も救います!

さくしゃ
ファンタジー
職業「聖女」としてお勤めに忙殺されるクミ 祈りに始まり、一日中治療、時にはドラゴン討伐……しかし、全てタダ働き! も……もう嫌だぁ! 半狂乱の最強聖女は冒険者となり、軟禁生活では味わえなかった生活を知りはっちゃける! 時には、不労所得、冒険者業、アルバイトで稼ぐ! 大金持ちにもなっていき、世界も救いまーす。 色んなキャラ出しまくりぃ! カクヨムでも掲載チュッ ⚠︎この物語は全てフィクションです。 ⚠︎現実では絶対にマネはしないでください!

処理中です...