女子力の高い僕は異世界でお菓子屋さんになりました

初昔 茶ノ介

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第三章

違う違う!違うの!

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お店の鍵を開けて中に入った。

「どうぞ」

「おじゃましまーす!」

ステラが先に入って、他の3人も入ってきた。

「好きなところに座ってて、今メニュー持ってくるから」

私はメニューを持ってみんなの所へ戻る。

「はい、お友達になってくれたから飲み物は無料でいいよ」

「えぇ!?こんなに種類があるの!?」

4人ともメニューを見て、驚いていたようだった。

「これ全部、先生が作ったのか?」

「えっとー私じゃなくて、お母さんが教えてくれたの。だれが作ったのかはわかんないけど、ここからいろんなものを作っていきたいなって思う。あと、授業じゃないし、呼びやすいように呼んでくれていいよ?」

「あー…じゃあ、スノウ」

「うん!それで、なににする?」

「それじゃあ…俺はこのかふぇ・もか?ってのにしようかな」

「私はまっちゃおれ?にする!」

「じゃあ私はきゃらめるまきあーとで…」

「僕はあいすこーひー?にしてみようかな」

私は各々が言った注文をメモにとって、みんなに笑顔を見せる。

「かしこまりました、少々お待ちください」

私はキッチンへ向かってすぐに作って持っていく。
ついでに私のミルクティも。

「これがティトス君の。こっちがカルとステラの。それでこっちがクロマ君の」

「その白色のは?」

「これは私の」

そう言って私はえへへと笑った。
みんな一口飲んで、その後ちょっと多めに飲んでからカップを置いてふぅーと息を吐いた。

「美味しい!甘くてとっても飲みやすい!緑の飲み物なんてちょっと不安だったけど…」

「こっちも美味いな!苦さと甘さが丁度いいって感じだ!」

「私のも美味しいです…」

「こっちは苦味が強いですけど、頭がスッキリして、気に入りました」

「みんなが気に入ってくれたみたいでよかった」

私は喜ぶ4人の姿を見てから、自分もミルクティを一口飲んだ。
少し落ち着いたところで、お店の扉が開いた。

「あ、すみませんお客様。今日はちょっと…」

「おねーちゃん!」

扉の前で今日はお休みということを伝えようとすると、ルリちゃんが私に飛び込んできた。

「あ、ルリちゃん。いらっしゃい」

「おねーちゃん、どうして今日ルリの道場きてくれなかったの?あの人たち誰?」

「あ、あぁ…えっと、ごめんね。ほんとは今日午前中で用事が終わる予定だったんだけど…うん、いろいろあってね…。あと、今日はルリちゃんの学校で授業してきたんだけど、そこの教室で仲良くなったの」

「ふぅん…」

ルリちゃんが私にぎゅーと抱きついたままみんなを見た。

「もしかして…ルリちゃんって小等部のルリ・ムラサメちゃん?」

「え?ステラ、ルリちゃんのこと知ってるの?」

「知ってるも何も…ルリちゃんはうちの学校じゃすっごく有名だよ?小等部1年にして、中等部の人たちとも張り合う天才児だって」

「えぇ!?」

ルリちゃん…相変わらず規格外だなぁ…。

「それよりおねーちゃん!今日はルリの稽古してくれるって言ってた!」

「ちょ、ちょっとルリちゃん!?」

それは今言うのは変な誤解を生むから!

「え…?スノウちゃんがルリちゃんの稽古をするの…?」

「ス、ステラ…違うの」

「スノウ、やっぱり剣の腕もすごかったんだな…。あ、だからミラルド姫とも仲がいいってことか!?」

「ティトス君も!ち、違うから!私、剣なんて全然!」

「それはぜひとも僕もお相手して欲しいですね」

「だから誤解で…」

「私も気になる…かな?道場行くんでしょ?ついてっていい…?」

「カルまで…」

「……?おねーちゃんはルリよりも強いでしょ?」

ルリちゃんの純粋な言葉がみんなの誤解を加速させてるよ!?

「だ、だから違うのぉ!」

けっきょく、飲み物を飲み終えて、全員でルリちゃんの道場にいくこととなった。
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