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第二章

そう言えば、こんなことできたんでした

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「はぁ…酷い目にあった…」

エオイス様に会った日の夜、私は自分のベットの上にぐでっと倒れていた。

あの後、ほんとにクロード様と兵士の人達にやってる方法を実践したけど…けっきょく私は何回も創造で物を出してもリーフェが減る感覚がなかったし、おまじないチャームの方をしたくても、何かを作る暇がない。
エオイス様曰く、リーフェが枯渇すると、体が鉛のように急に重くなるんだとか。

鉛のように重いけど…動いた疲れでね!
戦うなんて武器すら出せないのにどうするの!

「はぁ…明日にはお店ができちゃうのに…」

「お嬢様、あまり悩まれては心が疲れてしまいます。暖かい紅茶でもどうぞ」

「ありがと…リーシャ」

私はベットから起き上がって椅子に座る。
目の前に出された紅茶をぼんやり眺めていると、最近ではおなじみになった説明が出てきた。
なんと、今日の紅茶の茶葉は国外のものらしい。

「あ、今日は茶葉違うのね」

「え?えぇ、そうです。よくおわかりになられましたね」

「わかるに決まってるじゃない。ここに説明がでるんだから」

「説明…ですか?」

「え?もしかしてリーシャにはこれ見えてないの?」

「すみませんお嬢様…私にはどれのことか…」

もしかして、見つめると説明が見えるのって、私だけ?
リーシャは私が指をさしているところを見てどれのことだと言わんばかりに首をかしげていた。

『ヒントを言うなら鏡の前で自分をじっと見ていたらわかるかも…』

前にリーフェがなくなって気絶した時の女神さまの言葉を思い出した。
それってもしかして…。

「あ、お嬢様!」

リーシャに何か言われたけど私の予想を確かめるために走って鏡台の前に立った。
そしてじっと私の姿を見た。

まずは最初に鏡台の説明が出てきたけど、次に鏡に写った私の説明が出てきた。

----------------------------
スノウ・ウィンターウッド
刻印:白の星
異能:形あるおまじないチャームクリエイト
リーフェ:9963/9999
-----------------------------

「やっぱり…私自身の説明を見れば、リーフェも説明として出てくるんだ…」

でもこの9999って多いの?割と普通なのかな…。
他の人を見たらわかるかな。
たしか今日の戦闘でたくさん物は出してるから、減ってはいるけど…。

「お嬢様、急にどうされたのですか」

「あ、リーシャ。ちょうどよかったわ。ちょっとじっとしていてくれる?」

「え?はい…」

私はじっとリーシャを見つめる。

-----------------------------
リーシャ・チャックス
刻印:青の弓
異能:撃ち抜く清水アクアショット
リーフェ:400/400
-----------------------------

よ、400!?
え?これもしかして私…めちゃくちゃな量なんじゃ…。

「どうされました?お嬢様?」

「え?う、ううん…何でもない…」

今はこのことは話さないでおこう。後で王妃様とミラさんに相談してからでも遅くないし。
明日はお店を見に行くし、下手に広まって騒ぎを起こすのはよくないだろう。
部屋に戻って、もう冷めてしまった紅茶を、リーシャが入れなおしてくれた。
紅茶を飲んで落ち着いたのか、私はベッドに入ってすぐに、眠ってしまった。





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