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第二章

二人はなにができるのでしょうか

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朝食を終えて、1度自分の部屋へ。
もちろん、リーシャとライラもついてくる。

「お嬢様、今日は何をなさるんですか?」

リーシャは紅茶を私に出しながら聞く。
この世界…料理はないくせに紅茶だけは美味しいよね…紅茶だけは。

「今日はお店の場所を決めに街へ行きたいなって」

私は軽くお礼を言って紅茶を受け取り、1口飲む。
ふわりと紅茶の香りが鼻を通ってすごく美味しい。

「じゃあ馬車の用意をしないとですね!私、すぐにいってきます!」

「あ、ライラさん!……いっちゃった」

「すみません、ライラは昔からせっかちな子なのです」

出ていったライラを見送ってリーシャはやれやれといった感じだった。

「リーシャさんは…」

「どうぞ呼び捨てに、先ほどもライラにさんをつけておりましたし」

私、呼び方を注意されてばっかりな気がする。

「リーシャ…は…」

「はい、なんでしょうか」

「ライラ…と、仲がいいね」

「はい、ライラとは幼なじみです。ああ見えてライラは私よりも強いんですよ」

「え?意外かも…」

ライラはドジをやらかしそうなタイプに見えたのに…。

「ただ、団体で戦闘になった際に、頼りにはなりますけど、みんな巻き添えが怖くて近づきません」

あ…これは当たらずしも遠からずだ。

「リーシャは何ができるの?」

「私ですか?私は水を出して、弓や矢の形にできます」

何それカッコイイ!
私のよりも全然異能っぽい!

「へぇ…見てみたいかも」

「お嬢様がおっしゃるなら…」

「あ…無理にはしなくてもいいよ?」

リーシャがあまりいい顔をしなかったので止めた。
なんだろう。この世界の人たちはあまり異能を見せたがらないのかな。
思えば私は自分以外の異能を見たことがない。
何か理由があるのかな…。

「じゃあライラは?」

「ライラは…ちょっと説明が難しいですね…」

何それ、あの人どんな異能持ってるの…。

「お嬢様ぁ!馬車の用意出来ましたぁ!」

ライラが勢いよく扉を開けて、入ってきたのに驚いて紅茶をこぼしそうになる。

「ライラ、入る時はノック」

「あ…ごめんなさい…お嬢様」

「あ、ううん。次からは気をつけてね」

私はぬるくなった紅茶を飲み干して、街の下見に行くのだった。
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