女子力の高い僕は異世界でお菓子屋さんになりました

初昔 茶ノ介

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第二章

メイドさん!リアルメイドさんです!

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次の日の朝、寝返りをうったところでお日様の光が当たって目が覚めた。

「んんー…あとちょっとだけ…」

「お嬢様、眠るのならしっかりと毛布をかぶってください。風邪を引いてしまいます」

「ありがと………えぇ!?」

私は優しくかぶせられる毛布をはじいて起き上がると、見覚えのない女の人が立っていた。

「おはようございます。お嬢様」

「え、えっと…どなたですか…?」

「お初にお目にかかります。本日よりスノウお嬢様の護衛兼メイドになりました。リーシャ・チャックスと申します」

リーシャさんは丁寧に礼をした。
寝起きの頭がだんだん覚めてきて、よく見るとリーシャさんはメイド服のようなものを着ている。
背が高いし、髪も後ろで束ねてポニーテールになって、なんだかしっかり者というイメージがぴったりだ。

「そ、そうなんですね…よろしくお願いします…」

寝顔を見られて恥ずかしくなったのか、リーシャさんを直視できない。

「あ、お嬢様~!目が覚めたんですねぇ!おはようございまーす!」

奥の部屋からもう1人、メイド服を着た女の人出てきて、元気よく挨拶をした。

「えっと…あなたも私のメイドさんですか?」

「はーい!今日から護衛とメイドでお嬢様におともする、ライラ・アイラルです!よろしくお願いしますです!」

なんか…すごく元気な人だ…。
見た目もすごい…主に胸元が…。
顔も美人で茶色の短い髪が似合っている。

「ライラ、お嬢様は寝起きなのだから大声は控えなさい」

「あ、そうですね…すみません、お嬢様」

しゅんとするライラさんを見て、私は慌てて手を振った。

「あ、気にしないでください!朝から元気なのはいいことですよ」

「お嬢様ぁ…」

ライラさんはじーんとした様子で私を見つめていた。

「それよりもお嬢様、私達のことはどうぞ敬語などは使わずに。私達はお嬢様に仕える身ですので」

「そうは言われても…慣れてなくて…」

「でも、たしかにお嬢様に敬語を使われると私達の立場がないです」

そう言われると直さないわけにも…でも難しいな…。
2人とも私よりも歳上だろうし、何より昔から女の人にタメ口を使うのが苦手なんだよね…。

「難しいですか?」

「……はい」

「んー…あ、じゃあ私達のことお友達くらいに思ってたらいいですよ!そうすれば大丈夫じゃないですか?」

「友達…」

「それはいいかもしれません。ご友人に接するような感覚でけっこうですよ」

そう言ってリーシャさんがニコッと笑う。

「まずは私達のこと、呼び捨てにしてみましょう!」

「えぇ!?難易度高い…」

「さぁさぁお嬢様!どうぞ、ライラと呼んでください!」

「私もリーシャとお呼びください」

この二人…メイドなのにけっこうぐいぐいくるね!?
私は顔が熱くなるのを感じながら予想よりも小さな声を出した。

「ライラ……リーシャ…」

予想よりも恥ずかしい!だってずっと二人が見つめてるもん!

「か、可愛いです!お嬢様!」

「えぇ!?」

「私も思わず顔を赤くしてしまいました。お嬢様はとても愛らしい方ですね」

テンションが上がってる二人とともに、いつもより賑やかな朝が始まったのだった。
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