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第一章
聞いてください。私は…
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次の日、王族の私の処遇についての会議が再び開かれた。
「皆、一晩明けて考えが深まったことと思う。それぞれの意見を聞かせてもらいたい」
「私は、やはりスノウ様を養子にいただきたいです。昨日の立ち居振る舞いや聞いたことのない技術の話を聞けるのは中々できない体験ですから」
シンシア様がまず最初に意見を言うと、次にエオイス様が手をあげた。
「それは私も同じですわ。スノウ様の発想は、これからの領地発展に役立つものだと思いますもの」
エオイス様が意見を言い終えると、次はノーマ様が手をあげる。
「私もスノウ様を諦められません。技術や領地発展はありますけど、何より可愛いですから…娘にほしいです」
ノーマ様の発想が王妃様と同じ!?
昨日エオイス様が止めてくれて助かったぁ…。
「王妃はどう思う?やはり王妃も自分の娘にと思っておるか?」
王様にそう言われて、王妃様は少し目を閉じてから、王様の方を向いた。
「いいえ、王様。私は…スノウの意見を尊重いたします」
王妃様は私の方を向いて、一瞬、昨日の優しい顔になった。
自分の意見を言いなさい…ってことなのかな…。
「スノウ、あなたはどうしたいのですか?このまま誰かの養子になりたいですか?」
王妃様の質問で、私は胸のうちを出すことを決めた。
「私は…皆様が養子にと言ってくれるのはとても嬉しいです。私なんかが王族の皆様にお目にかけて頂けるだけでも光栄です。でも…私には夢があります。それは、皆様の娘としては叶えられないことなのです」
私の発言に皆様はなんとも言えない顔をしている。
それはそうだと私も思う。この国にいて、王族になる以外に凄いことがあるのだろうか。
「スノウ嬢、そなたの夢を教えてくれるかな?」
「私は…街で小さなお菓子屋さんを開きたいです…。それで、毎日をお客様とお話したり、料理をして過ごしたいです…。皆様からしたら平凡で退屈な夢かも知れませんけど…私の夢なんです」
私は本音を話して目頭が熱くなった。
これは自分のわがままではないのだろうか。
国を揺るがすほどの刻印を持つ私が、王族の方々の誘いを全て断り、くだした判断は誰の元にもつかずにお菓子屋さんを開くこと。
なんて自分勝手で、わがままなことだろうか。
「……いいのではないかな?スノウ」
「え…?」
私に最初に声をかけてくださったのはミラさんだった。
「スノウがやりたいことをやったらいいんじゃないかな。私はそれを止めないし、むしろ協力してあげたいと思う」
そう言ってミラさんは初めて会った時のようにハンカチで私の涙を拭いてくれた。
「父上、それから側室の皆様。スノウにはやりたいことがあります。どうかお聞き入れと、求める時にはご助力をいただければと思います」
ミラさんは頭を下げながら頼んでくれた。
私も、同じように頭を下げる。
「そういうことなら…」
「しかたありませんわね…」
「しかし、スノウ様が狙われることは変わらないのでは?」
シンシア様がそう言うと、王様が口を開いた。
「では、スノウ嬢の店を城の近くに建て、わしの命令で出すことにしよう。そして、必ず護衛をつける。店が終わり次第、城へ戻るというのはいかがかね?」
「それなら大丈夫でしょう。スノウ様が白の刻印を持っていることもそんな簡単にわかるものでもないですし」
シンシア様も納得したようだった。
「では、スノウ嬢はこれからわしの客人ということで城に招くことにしよう。一部屋スノウ嬢にあてがう故、そこを好きに使うが良い。後に付き人兼護衛をよこすから、その者にいろいろ聞きなさい」
「あ、ありがとうございます!」
「そして、皆の者。スノウ嬢の店作りに力を貸してやってほしい。わしからの頼みだ」
「そうですわね…王様がそう仰るのなら」
「私もお手伝いいたします」
「私も問題ありません」
側室の皆様にもそう言って貰えて、事はうまく進んだようだ。
私は王妃様の方を見ると、王妃様がよかったねと言ってくれてるような気がした。
「ただし、条件がありますわ」
うまくいっていたように見えた話し合いの中、エオイス様が声をあげた。
しかし、その条件の内容は意外なもので、その条件さえのめば、お店作りに全面的に協力するとのことだった。
そして、エオイス様の条件を側室の皆様が要求され、私は渋々その条件をのんだ。
そして、私のお店作りが始まったのだった。
「皆、一晩明けて考えが深まったことと思う。それぞれの意見を聞かせてもらいたい」
「私は、やはりスノウ様を養子にいただきたいです。昨日の立ち居振る舞いや聞いたことのない技術の話を聞けるのは中々できない体験ですから」
シンシア様がまず最初に意見を言うと、次にエオイス様が手をあげた。
「それは私も同じですわ。スノウ様の発想は、これからの領地発展に役立つものだと思いますもの」
エオイス様が意見を言い終えると、次はノーマ様が手をあげる。
「私もスノウ様を諦められません。技術や領地発展はありますけど、何より可愛いですから…娘にほしいです」
ノーマ様の発想が王妃様と同じ!?
昨日エオイス様が止めてくれて助かったぁ…。
「王妃はどう思う?やはり王妃も自分の娘にと思っておるか?」
王様にそう言われて、王妃様は少し目を閉じてから、王様の方を向いた。
「いいえ、王様。私は…スノウの意見を尊重いたします」
王妃様は私の方を向いて、一瞬、昨日の優しい顔になった。
自分の意見を言いなさい…ってことなのかな…。
「スノウ、あなたはどうしたいのですか?このまま誰かの養子になりたいですか?」
王妃様の質問で、私は胸のうちを出すことを決めた。
「私は…皆様が養子にと言ってくれるのはとても嬉しいです。私なんかが王族の皆様にお目にかけて頂けるだけでも光栄です。でも…私には夢があります。それは、皆様の娘としては叶えられないことなのです」
私の発言に皆様はなんとも言えない顔をしている。
それはそうだと私も思う。この国にいて、王族になる以外に凄いことがあるのだろうか。
「スノウ嬢、そなたの夢を教えてくれるかな?」
「私は…街で小さなお菓子屋さんを開きたいです…。それで、毎日をお客様とお話したり、料理をして過ごしたいです…。皆様からしたら平凡で退屈な夢かも知れませんけど…私の夢なんです」
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これは自分のわがままではないのだろうか。
国を揺るがすほどの刻印を持つ私が、王族の方々の誘いを全て断り、くだした判断は誰の元にもつかずにお菓子屋さんを開くこと。
なんて自分勝手で、わがままなことだろうか。
「……いいのではないかな?スノウ」
「え…?」
私に最初に声をかけてくださったのはミラさんだった。
「スノウがやりたいことをやったらいいんじゃないかな。私はそれを止めないし、むしろ協力してあげたいと思う」
そう言ってミラさんは初めて会った時のようにハンカチで私の涙を拭いてくれた。
「父上、それから側室の皆様。スノウにはやりたいことがあります。どうかお聞き入れと、求める時にはご助力をいただければと思います」
ミラさんは頭を下げながら頼んでくれた。
私も、同じように頭を下げる。
「そういうことなら…」
「しかたありませんわね…」
「しかし、スノウ様が狙われることは変わらないのでは?」
シンシア様がそう言うと、王様が口を開いた。
「では、スノウ嬢の店を城の近くに建て、わしの命令で出すことにしよう。そして、必ず護衛をつける。店が終わり次第、城へ戻るというのはいかがかね?」
「それなら大丈夫でしょう。スノウ様が白の刻印を持っていることもそんな簡単にわかるものでもないですし」
シンシア様も納得したようだった。
「では、スノウ嬢はこれからわしの客人ということで城に招くことにしよう。一部屋スノウ嬢にあてがう故、そこを好きに使うが良い。後に付き人兼護衛をよこすから、その者にいろいろ聞きなさい」
「あ、ありがとうございます!」
「そして、皆の者。スノウ嬢の店作りに力を貸してやってほしい。わしからの頼みだ」
「そうですわね…王様がそう仰るのなら」
「私もお手伝いいたします」
「私も問題ありません」
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私は王妃様の方を見ると、王妃様がよかったねと言ってくれてるような気がした。
「ただし、条件がありますわ」
うまくいっていたように見えた話し合いの中、エオイス様が声をあげた。
しかし、その条件の内容は意外なもので、その条件さえのめば、お店作りに全面的に協力するとのことだった。
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そして、私のお店作りが始まったのだった。
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