377 / 418
暁を覚えない春眠編
第3回推理大会
しおりを挟む
僕、毛利さん、片倉部長、小梁川さんと新聞部部員数名は音楽教室を後にした。
そして、その後は片倉部長の提案で、新聞部の部室で推理をしようをいうことになった。
片倉部長と小梁川さん以外の部員たちは、色んな部活などの取材があるというのでそれぞれ去って行った。
僕、毛利さん、片倉部長、小梁川さんは、移動して新聞部の部室に入ると椅子に座る。
そして、今日のコーラス部での盗難について話し始める。
片倉部長が口火を切る。
「それにしても、コーラス部とはね。全く想定外だったよ」
「その前に、下駄箱で怪しい人はいなかったんですか?」
僕は尋ねた。
「ホワイトデー当日には数名の男子が、下駄箱にバレンタインのお返しを入れていたようだけど、その後、追跡調査したけど、だれも怪しくなかったよ」
「そうですか」
「服飾部も何もなかったの?」
小梁川さんが尋ねて来た。
そうだった、僕は服飾部に“P”が現れるかもしれないと考えて、服飾部の部室を見張っていたのだ。
「結局、何もなかったよ」
「そうか…。みんな当てが外れたということだね」
片倉部長は腕を組んで言う。
「それと、毛利さんが成田さんが怪しいと言ってたじゃない? 俺は、ホワイトデー当日には将棋部に居たんだけど、成田さんはずっと上杉さんと将棋を指していたよ」
「でも、楽譜が盗まれたのは、放課後じゃあないんですよね?」
毛利さんが尋ねた。
「そうだけど、成田さんの選択科目は書道だよ。授業中や休み時間も、音楽教室は生徒の入れ替わりがあるし、多くの人の目があるから、何か妙なことをしていたら、すぐにわかってしまうよ」
「成田さんの選択科目が書道って、良く知ってますね」
僕は感心して言う。
「彼女は有名人だし、以前、学校新聞の記事にするためインタビューもしたことあるしね。いろいろ調査済みだよ」
片倉部長は自慢げに言う。
さすが、新聞部だな。
片倉部長は話題を変えた。
「それより、今日、盗まれたものが、なぜ楽譜なのかだ。それに意味があるのか、ないのか。“CROWN”との関係性も、あるのか、ないのか」
僕と毛利さん、小梁川さんは何も思いつかず、黙ったままだ
片倉部長は、それを見て話を続けた。
「次回、4月14日に何かが盗まれるのを待って、それが楽譜と共通するような項目があれば、謎の解決につながるかもしれないね」
「ということは、ブラックデー、でしたっけ? その日に何か盗まれるのを待つということですか?」
僕は尋ねた。
「そうだよ。”Р”の動きが全く予想ができない以上、それしか出来ることはないと思うんだけど」
「そうか…、そうですよね…」
そこにいる全員が片倉部長に同意するしかなかった。
片倉部長は続ける。
「とりあえず、今日、楽譜が盗まれたことは新聞部のXに投稿しておくよ。もしかしたら、誰かが解明してくれるかもしれないしね」
僕らの話し合いは、ここで一旦終わる。
その後、僕は、先日撮影されたという成田さんと上杉先輩の将棋の動画が気になって尋ねた。
「ところで、先日の将棋部の撮影はどうだったんですか?」
「いやー。面白かったよ。もう週末にYouTubeの動画がUPされているから見てみたら? 視聴回数も結構多いよ。やっぱりギャルが将棋をやるという意外性が良いみたいだね。あと、成田さんは上杉さんの呑み込みが早いので、すぐに強くなるだろうって言ってたよ」
そうなのか。
ちょっと気になるから、今度動画を見てみよう。
その後は、少しだけ世間話をして、解散となった。
そして、その後は片倉部長の提案で、新聞部の部室で推理をしようをいうことになった。
片倉部長と小梁川さん以外の部員たちは、色んな部活などの取材があるというのでそれぞれ去って行った。
僕、毛利さん、片倉部長、小梁川さんは、移動して新聞部の部室に入ると椅子に座る。
そして、今日のコーラス部での盗難について話し始める。
片倉部長が口火を切る。
「それにしても、コーラス部とはね。全く想定外だったよ」
「その前に、下駄箱で怪しい人はいなかったんですか?」
僕は尋ねた。
「ホワイトデー当日には数名の男子が、下駄箱にバレンタインのお返しを入れていたようだけど、その後、追跡調査したけど、だれも怪しくなかったよ」
「そうですか」
「服飾部も何もなかったの?」
小梁川さんが尋ねて来た。
そうだった、僕は服飾部に“P”が現れるかもしれないと考えて、服飾部の部室を見張っていたのだ。
「結局、何もなかったよ」
「そうか…。みんな当てが外れたということだね」
片倉部長は腕を組んで言う。
「それと、毛利さんが成田さんが怪しいと言ってたじゃない? 俺は、ホワイトデー当日には将棋部に居たんだけど、成田さんはずっと上杉さんと将棋を指していたよ」
「でも、楽譜が盗まれたのは、放課後じゃあないんですよね?」
毛利さんが尋ねた。
「そうだけど、成田さんの選択科目は書道だよ。授業中や休み時間も、音楽教室は生徒の入れ替わりがあるし、多くの人の目があるから、何か妙なことをしていたら、すぐにわかってしまうよ」
「成田さんの選択科目が書道って、良く知ってますね」
僕は感心して言う。
「彼女は有名人だし、以前、学校新聞の記事にするためインタビューもしたことあるしね。いろいろ調査済みだよ」
片倉部長は自慢げに言う。
さすが、新聞部だな。
片倉部長は話題を変えた。
「それより、今日、盗まれたものが、なぜ楽譜なのかだ。それに意味があるのか、ないのか。“CROWN”との関係性も、あるのか、ないのか」
僕と毛利さん、小梁川さんは何も思いつかず、黙ったままだ
片倉部長は、それを見て話を続けた。
「次回、4月14日に何かが盗まれるのを待って、それが楽譜と共通するような項目があれば、謎の解決につながるかもしれないね」
「ということは、ブラックデー、でしたっけ? その日に何か盗まれるのを待つということですか?」
僕は尋ねた。
「そうだよ。”Р”の動きが全く予想ができない以上、それしか出来ることはないと思うんだけど」
「そうか…、そうですよね…」
そこにいる全員が片倉部長に同意するしかなかった。
片倉部長は続ける。
「とりあえず、今日、楽譜が盗まれたことは新聞部のXに投稿しておくよ。もしかしたら、誰かが解明してくれるかもしれないしね」
僕らの話し合いは、ここで一旦終わる。
その後、僕は、先日撮影されたという成田さんと上杉先輩の将棋の動画が気になって尋ねた。
「ところで、先日の将棋部の撮影はどうだったんですか?」
「いやー。面白かったよ。もう週末にYouTubeの動画がUPされているから見てみたら? 視聴回数も結構多いよ。やっぱりギャルが将棋をやるという意外性が良いみたいだね。あと、成田さんは上杉さんの呑み込みが早いので、すぐに強くなるだろうって言ってたよ」
そうなのか。
ちょっと気になるから、今度動画を見てみよう。
その後は、少しだけ世間話をして、解散となった。
0
お気に入りに追加
15
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
僕が美少女になったせいで幼馴染が百合に目覚めた
楠富 つかさ
恋愛
ある朝、目覚めたら女の子になっていた主人公と主人公に恋をしていたが、女の子になって主人公を見て百合に目覚めたヒロインのドタバタした日常。
この作品はハーメルン様でも掲載しています。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
百合系サキュバスにモテてしまっていると言う話
釧路太郎
キャラ文芸
名門零楼館高校はもともと女子高であったのだが、様々な要因で共学になって数年が経つ。
文武両道を掲げる零楼館高校はスポーツ分野だけではなく進学実績も全国レベルで見ても上位に食い込んでいるのであった。
そんな零楼館高校の歴史において今まで誰一人として選ばれたことのない“特別指名推薦”に選ばれたのが工藤珠希なのである。
工藤珠希は身長こそ平均を超えていたが、運動や学力はいたって平均クラスであり性格の良さはあるものの特筆すべき才能も無いように見られていた。
むしろ、彼女の幼馴染である工藤太郎は様々な部活の助っ人として活躍し、中学生でありながら様々な競技のプロ団体からスカウトが来るほどであった。更に、学力面においても優秀であり国内のみならず海外への進学も不可能ではないと言われるほどであった。
“特別指名推薦”の話が学校に来た時は誰もが相手を間違えているのではないかと疑ったほどであったが、零楼館高校関係者は工藤珠希で間違いないという。
工藤珠希と工藤太郎は血縁関係はなく、複雑な家庭環境であった工藤太郎が幼いころに両親を亡くしたこともあって彼は工藤家の養子として迎えられていた。
兄妹同然に育った二人ではあったが、お互いが相手の事を守ろうとする良き関係であり、恋人ではないがそれ以上に信頼しあっている。二人の関係性は苗字が同じという事もあって夫婦と揶揄されることも多々あったのだ。
工藤太郎は県外にあるスポーツ名門校からの推薦も来ていてほぼ内定していたのだが、工藤珠希が零楼館高校に入学することを決めたことを受けて彼も零楼館高校を受験することとなった。
スポーツ分野でも名をはせている零楼館高校に工藤太郎が入学すること自体は何の違和感もないのだが、本来入学する予定であった高校関係者は落胆の声をあげていたのだ。だが、彼の出自も相まって彼の意志を否定する者は誰もいなかったのである。
二人が入学する零楼館高校には外に出ていない秘密があるのだ。
零楼館高校に通う生徒のみならず、教員職員運営者の多くがサキュバスでありそのサキュバスも一般的に知られているサキュバスと違い女性を対象とした変異種なのである。
かつては“秘密の花園”と呼ばれた零楼館女子高等学校もそういった意味を持っていたのだった。
ちなみに、工藤珠希は工藤太郎の事を好きなのだが、それは誰にも言えない秘密なのである。
この作品は「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルアッププラス」「ノベルバ」「ノベルピア」にも掲載しております。
女豹の恩讐『死闘!兄と妹。禁断のシュートマッチ』
コバひろ
大衆娯楽
前作 “雌蛇の罠『異性異種格闘技戦』男と女、宿命のシュートマッチ”
(全20話)の続編。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/329235482/129667563/episode/6150211
男子キックボクサーを倒したNOZOMIのその後は?
そんな女子格闘家NOZOMIに敗れ命まで落とした父の仇を討つべく、兄と娘の青春、家族愛。
格闘技を通して、ジェンダーフリー、ジェンダーレスとは?を描きたいと思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる