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チョコレート狂騒曲編
バレンタインチョコ報告会
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放課後。
昨日、上杉先輩にバレンタインチョコを何個もらったか報告しに来いと言われていたので、気が乗らないが歴史研究部の部室に毛利さんと一緒に向かう。
そして、僕は部室の扉を開ける。
今日も伊達先輩と上杉先輩が、ポテチを肴にジュースを飲んでいた。
「いらっしゃい」
「来たね!」
伊達先輩と上杉先輩がいつもの挨拶をしてきたので、僕らは挨拶を返す。
「「こんにちは」」
僕と毛利さんは椅子に座る。
早速、上杉先輩が絡んできた。
「で、昨日のチョコどうだったの?」
「えーと…。12個もらえました」
「うおー! すごい、モテモテじゃん!」
上杉先輩は驚いて見せた。
「それで、本命はチョコはあったの?」
雪乃、赤松さん、真帆の3人か。
毛利さんのは本命じゃない疑惑があるから、今回は外しておく。
「本命は、多分3つです」
「やるね! ハーレム作れるじゃん?」
「さすがにそれは無理なのでは?」
「何事もチャレンジだよ!」
「そんなチャレンジはしません」
「それで、ホワイトデーはどうするの?」
「ホワイトデー? お返しはするつもりですが…」
「倍返しだからね」
「えええー…」
上杉先輩、妹と同じこと言ってる。
「3倍返しでもいいけど」
「勘弁してください」
「最近、稼いでいるからいいじゃん?」
「稼いでませんよ」
「あのアイドルの手伝いしてバイト代もらっているんでしょ?」
「そうですが、倍返しできるほど稼いでいませんよ」
「それで、本命の3つは誰から?」
「え? それは…、誰でもいいじゃないですか?」
僕は、はぐらかそうとするが、上杉先輩は推理を始める。
「まず、毛利ちゃんでしょ。織田ちゃん…。あとは、細川ちゃんとか?」
ちょっと外れているけど、どうでもいいので、適当に回答する。
「まあ、そんなところですね」
「で、結局、誰と付き合うの?」
「ええっ!? いや…、今のところは、誰とも…」
「アタシだったら、すぐに付き合うけどなー。ただし、金持ちイケメンに限る」
「“すぐ”、じゃないじゃないですか…。それに、そんなこと言ってるから、彼氏ができないのでは?」
「アタシは若いうちは、妥協しないって言ったでしょ!?」
そんなこと、だいぶ前に言ってたような気もするが、上杉先輩のことはどうでもいい。
上杉先輩は伊達先輩に話かける。
「そういえは、恵梨香は、チョコ結構もらってたよね」
「それは、友チョコですか?」
僕は尋ねた。
伊達先輩は答える。
「そう言うのもあったけど、げた箱によく知らない女の子からのものが幾つか入っていたわ」
「恵梨香は、女子にちょっとモテるんだよ」
上杉先輩が解説する。
「へー」
まあ、わかる気がする。
いつも毅然として、クールな感じで、男に媚びなそうなところとか。
しかし、みんなは伊達先輩が陰謀大好きとか知らないんだろうけど。
陰謀大好きなところさえ無ければ、男子目線からも悪くはないと思うのだが。
あと、キス魔なところは、マイナスかなあ。僕は多大な被害を被った。
「それで、毛利ちゃんはどうだったの?」
上杉先輩は唐突に毛利さんに話題を振る。
「私は、もらえませんでした。友達が少ないので」
「チョコは、武田君にあげたんでしょ?」
「ええ」
「それ以外は?」
「クラスメートにあげました」
「ほうほう」
そう言うと、上杉先輩はニヤついて僕の方を向いた。
「キミ、ライバル登場かもしれないよ」
僕は、毛利さんは悠斗にチョコをあげる現場を見ていた。
そのチョコが本命かもしれない疑惑はある。
しかし、僕は毛利さんをフッた身なので、それについて言えることはないと思う。
なので、ライバル登場とは違うだろう。
仮に、僕と悠斗が恋のライバル同士だったら、モテまくりの悠斗に対して僕の勝ち目は無さそうだ。
その後は、他愛もない世間話をして解散となった。
昨日、上杉先輩にバレンタインチョコを何個もらったか報告しに来いと言われていたので、気が乗らないが歴史研究部の部室に毛利さんと一緒に向かう。
そして、僕は部室の扉を開ける。
今日も伊達先輩と上杉先輩が、ポテチを肴にジュースを飲んでいた。
「いらっしゃい」
「来たね!」
伊達先輩と上杉先輩がいつもの挨拶をしてきたので、僕らは挨拶を返す。
「「こんにちは」」
僕と毛利さんは椅子に座る。
早速、上杉先輩が絡んできた。
「で、昨日のチョコどうだったの?」
「えーと…。12個もらえました」
「うおー! すごい、モテモテじゃん!」
上杉先輩は驚いて見せた。
「それで、本命はチョコはあったの?」
雪乃、赤松さん、真帆の3人か。
毛利さんのは本命じゃない疑惑があるから、今回は外しておく。
「本命は、多分3つです」
「やるね! ハーレム作れるじゃん?」
「さすがにそれは無理なのでは?」
「何事もチャレンジだよ!」
「そんなチャレンジはしません」
「それで、ホワイトデーはどうするの?」
「ホワイトデー? お返しはするつもりですが…」
「倍返しだからね」
「えええー…」
上杉先輩、妹と同じこと言ってる。
「3倍返しでもいいけど」
「勘弁してください」
「最近、稼いでいるからいいじゃん?」
「稼いでませんよ」
「あのアイドルの手伝いしてバイト代もらっているんでしょ?」
「そうですが、倍返しできるほど稼いでいませんよ」
「それで、本命の3つは誰から?」
「え? それは…、誰でもいいじゃないですか?」
僕は、はぐらかそうとするが、上杉先輩は推理を始める。
「まず、毛利ちゃんでしょ。織田ちゃん…。あとは、細川ちゃんとか?」
ちょっと外れているけど、どうでもいいので、適当に回答する。
「まあ、そんなところですね」
「で、結局、誰と付き合うの?」
「ええっ!? いや…、今のところは、誰とも…」
「アタシだったら、すぐに付き合うけどなー。ただし、金持ちイケメンに限る」
「“すぐ”、じゃないじゃないですか…。それに、そんなこと言ってるから、彼氏ができないのでは?」
「アタシは若いうちは、妥協しないって言ったでしょ!?」
そんなこと、だいぶ前に言ってたような気もするが、上杉先輩のことはどうでもいい。
上杉先輩は伊達先輩に話かける。
「そういえは、恵梨香は、チョコ結構もらってたよね」
「それは、友チョコですか?」
僕は尋ねた。
伊達先輩は答える。
「そう言うのもあったけど、げた箱によく知らない女の子からのものが幾つか入っていたわ」
「恵梨香は、女子にちょっとモテるんだよ」
上杉先輩が解説する。
「へー」
まあ、わかる気がする。
いつも毅然として、クールな感じで、男に媚びなそうなところとか。
しかし、みんなは伊達先輩が陰謀大好きとか知らないんだろうけど。
陰謀大好きなところさえ無ければ、男子目線からも悪くはないと思うのだが。
あと、キス魔なところは、マイナスかなあ。僕は多大な被害を被った。
「それで、毛利ちゃんはどうだったの?」
上杉先輩は唐突に毛利さんに話題を振る。
「私は、もらえませんでした。友達が少ないので」
「チョコは、武田君にあげたんでしょ?」
「ええ」
「それ以外は?」
「クラスメートにあげました」
「ほうほう」
そう言うと、上杉先輩はニヤついて僕の方を向いた。
「キミ、ライバル登場かもしれないよ」
僕は、毛利さんは悠斗にチョコをあげる現場を見ていた。
そのチョコが本命かもしれない疑惑はある。
しかし、僕は毛利さんをフッた身なので、それについて言えることはないと思う。
なので、ライバル登場とは違うだろう。
仮に、僕と悠斗が恋のライバル同士だったら、モテまくりの悠斗に対して僕の勝ち目は無さそうだ。
その後は、他愛もない世間話をして解散となった。
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