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迷走する新春編
雪乃の家訪問
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数日後の金曜日。もう2月。まだまだ寒い日が続く。
雪乃が自分たちの撮影が一段落して、次の撮影までに暇な日が出来たという。
それで、その日の放課後に誘われて雪乃の家にやって来た。
僕が出演する予定のショートムービー、撮影はまだ先だが台本のセリフを覚えるのを手伝ってくれるという。
西早稲田駅からほど近いマンションにある雪乃の家に着くと、彼女の母親と弟がいたので挨拶をして雪乃の部屋に。
母親が出してくれたお茶菓子を摘みながら、台本を読む。
短い物語だし、1度、目を通していたので、内容は大体覚えている。
ということで、実際に感情込めてセリフを話したりする。
家の中でこんな大声出していいの? 雪乃はいつもやってるから良いのかな? と思いつつも進める。
途中、雪乃からの演技指導も入ったり。
最後のキスシーンも雪乃のことだから、練習でも実際にキスするんだろうなと予想していたが、やっぱりキスした。
ついでに、演技とは関係なく何度もキスされた。
そんなこんなで、2時間ばかり過ごす。
引き続き、お茶菓子を摘む。
「私たちってさあ」
雪乃が尋ねた。
「どういう関係なんだろうね?」
僕は突然の質問に困惑する。
「え? うーん…。友達?」
「友達同士がキスする?」
雪乃から一方的にキスしてきてるんだが…、まあ、僕も楽しんではいるけど。
「うーん…。じゃあ、“友達以上、恋人未満”的な…?」
「セフレとか?」
「えっ?! セ…、セフレじゃあないでしょ、何もしてないんだから」
「だよねー。でも、私はセフレでもいいよ」
「いや、そんなことをしてないんだから、“セフレ”と呼ぶのはおかしいのでは?」
「だから、してもいいよってこと」
「ええっ!?」
雪乃、何を言い出すんだ。
いや、雪乃なら、言いそうな事か。
「まさか、今から?!」
「流石に家では、できないよ」
雪乃は笑う。
だよな。部屋の外には母親と弟がいる。
さすがに、それはないか…。
「じゃあ、今まで雪乃はどこでしてたの?」
「学校」
「学校?!」
僕は驚いて、声が大きくなってしまった。
よりによって学校だと?
いや、できなくはないのか?
「で、学校のどこ?」
「放課後の空き教室とか、トイレとか…」
「ええっ!?」
大胆だな。
「誰かに見つかったら、どうするんだよ?」
「そう思うから、余計興奮するんじゃん?」
「ええー…。学校ではちょっとなー…」
雪乃の性癖、大丈夫か?
冬休みの時みたいに、雪乃の家族が留守の時があればできそうだが。
あの時は、妹さえいなければ、そういう事案が発生していた可能性が高かったのだ。
そして、もし僕が学校でやる気になったとしても、雪乃は明日からも撮影で忙しいとかで、放課後と言えども何もできそうにない。
再び雪乃は尋ねて来た。
「私とするの嫌?」
「いや、そういう訳では…」
「私が処女じゃないから嫌だとか?」
「だから、そうい訳じゃないって」
「だったら、歩美は未経験だから、してきたら?」
「何、言ってんの?」
「私は、その後でいいよ」
それでいいのか?
やっぱり雪乃の感覚、僕とはズレているよな。
その後、何とか話題をそらして、他愛もない世間話をして過ごす。
雪乃宅で晩ごはんを食べていくことになり、そのことを自分の母親と妹にLINEする。
ご飯も食べ終え、帰り際に雪乃の父親が帰って来たので挨拶をして、帰路についた。
毛利さんの家に行った時もそうだったが、やはり家族と話をするのは、気疲れするなあ。
やれやれと、西早稲田駅のベンチに座って一息つく。
そして、正面の駅名票を見る。
≪F11 西早稲田駅≫
そこで思い出した。
そうだ! 怪文書!
すっかり忘れてた。
“F14(=北参道駅)に通う者”について調べないといけないのだった。
地下鉄がやって来たので、怪文書についてどうしようかと考えながら乗り込んだ。
雪乃が自分たちの撮影が一段落して、次の撮影までに暇な日が出来たという。
それで、その日の放課後に誘われて雪乃の家にやって来た。
僕が出演する予定のショートムービー、撮影はまだ先だが台本のセリフを覚えるのを手伝ってくれるという。
西早稲田駅からほど近いマンションにある雪乃の家に着くと、彼女の母親と弟がいたので挨拶をして雪乃の部屋に。
母親が出してくれたお茶菓子を摘みながら、台本を読む。
短い物語だし、1度、目を通していたので、内容は大体覚えている。
ということで、実際に感情込めてセリフを話したりする。
家の中でこんな大声出していいの? 雪乃はいつもやってるから良いのかな? と思いつつも進める。
途中、雪乃からの演技指導も入ったり。
最後のキスシーンも雪乃のことだから、練習でも実際にキスするんだろうなと予想していたが、やっぱりキスした。
ついでに、演技とは関係なく何度もキスされた。
そんなこんなで、2時間ばかり過ごす。
引き続き、お茶菓子を摘む。
「私たちってさあ」
雪乃が尋ねた。
「どういう関係なんだろうね?」
僕は突然の質問に困惑する。
「え? うーん…。友達?」
「友達同士がキスする?」
雪乃から一方的にキスしてきてるんだが…、まあ、僕も楽しんではいるけど。
「うーん…。じゃあ、“友達以上、恋人未満”的な…?」
「セフレとか?」
「えっ?! セ…、セフレじゃあないでしょ、何もしてないんだから」
「だよねー。でも、私はセフレでもいいよ」
「いや、そんなことをしてないんだから、“セフレ”と呼ぶのはおかしいのでは?」
「だから、してもいいよってこと」
「ええっ!?」
雪乃、何を言い出すんだ。
いや、雪乃なら、言いそうな事か。
「まさか、今から?!」
「流石に家では、できないよ」
雪乃は笑う。
だよな。部屋の外には母親と弟がいる。
さすがに、それはないか…。
「じゃあ、今まで雪乃はどこでしてたの?」
「学校」
「学校?!」
僕は驚いて、声が大きくなってしまった。
よりによって学校だと?
いや、できなくはないのか?
「で、学校のどこ?」
「放課後の空き教室とか、トイレとか…」
「ええっ!?」
大胆だな。
「誰かに見つかったら、どうするんだよ?」
「そう思うから、余計興奮するんじゃん?」
「ええー…。学校ではちょっとなー…」
雪乃の性癖、大丈夫か?
冬休みの時みたいに、雪乃の家族が留守の時があればできそうだが。
あの時は、妹さえいなければ、そういう事案が発生していた可能性が高かったのだ。
そして、もし僕が学校でやる気になったとしても、雪乃は明日からも撮影で忙しいとかで、放課後と言えども何もできそうにない。
再び雪乃は尋ねて来た。
「私とするの嫌?」
「いや、そういう訳では…」
「私が処女じゃないから嫌だとか?」
「だから、そうい訳じゃないって」
「だったら、歩美は未経験だから、してきたら?」
「何、言ってんの?」
「私は、その後でいいよ」
それでいいのか?
やっぱり雪乃の感覚、僕とはズレているよな。
その後、何とか話題をそらして、他愛もない世間話をして過ごす。
雪乃宅で晩ごはんを食べていくことになり、そのことを自分の母親と妹にLINEする。
ご飯も食べ終え、帰り際に雪乃の父親が帰って来たので挨拶をして、帰路についた。
毛利さんの家に行った時もそうだったが、やはり家族と話をするのは、気疲れするなあ。
やれやれと、西早稲田駅のベンチに座って一息つく。
そして、正面の駅名票を見る。
≪F11 西早稲田駅≫
そこで思い出した。
そうだ! 怪文書!
すっかり忘れてた。
“F14(=北参道駅)に通う者”について調べないといけないのだった。
地下鉄がやって来たので、怪文書についてどうしようかと考えながら乗り込んだ。
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