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悪夢の奴隷生活編
天罰
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日曜の午後。
もう恒例になったと言っても良い試験前の勉強会。
歴史研の全メンバーが僕の部屋に集合した。
いつもの様に妹も参加。
上杉先輩だけは、ベッドに寝転んでマンガ読んだり、スマホいじったりしている。
時折、上杉先輩の命令でジュースやお菓子を運んだりさせられている。
奴隷生活は今日も続いているのだ。
途中、勉強の小休止をしているときに、上杉先輩が話しかけてきた。
「昨日の合コン、どこで何やって来たの?」
「池袋のカラオケボックスで、カラオケをしてきただけですよ」
「えっ?! それだけ?」
上杉先輩はちょっと驚いたように顔を上げた。
「そうですよ。他に何をやると思ったんですか?」
「いや、マンガじゃあ、王様ゲームとかやるじゃん?」
「あれは、マンガだからでは?」
「そうかー。カラオケだけとか、意外に普通なんだね」
「そうですね…。王様ゲーム、やってみたいんですか?」
「ちょっと興味あるね」
「じゃあ、試しに今から、王様ゲームやりますか?」
僕は提案した。
「キミは奴隷なんだから、王様ゲームやらなくてもアタシは命令し放題じゃん。だからやらなくてもいいよ。それに、キミ、エッチな命令をしようと思ってるでしょ? このメンバーでやったら、得するのキミだけじゃん?」
上杉先輩は怪訝そうな顔で言い返してきた。
「そんなこと、思ってませんよ」
僕は誤魔化した。
ラッキースケベを期待したが無理だったか。
「それで」
上杉先輩はさらに突っ込んでくる。
「昨日、カフェで女子といたよね? お持ち帰りとか、やるじゃん?」
「僕が、お持ち帰りされたんですよ」
「へー、ほんとに?」
「本当ですよ」
「それで、付き合ってるの?」
「いやいや。昨日、初めて合コンした関係ですよ?!」
「そんなの関係ないじゃん」
「僕はあるんです」
「それより!」
妹が大声で割り込んで来た。
「お兄ちゃん、織田さんと別れてたんですよ!」
「ああ、それ、あたしらもちょっと前に知った」
上杉先輩が答える。
「お兄ちゃんは酷いと思いませんか?! 織田さんと別れて、舌の根の乾かぬ内に他の女とデートしてるなんて! スケコマシだよ!」
「だよね、女の敵だね」
上杉先輩が同調する。
「いつか天罰が下るよ」
妹が怒りながら言う。
天罰のような酷いことは、普段から起こっているような気がするぞ。
上杉先輩に奴隷にされてるとか、
陽キャ女子にフクロにされたとか、
明智さんに怒鳴られたとか、
北条先輩に脅されたとか、
伊達先輩に罠にはめられたとか、
他にも思い出せばいくらでもありそうな気がする。
上杉先輩は話題を変えた。
「それより、アタシたちの合コン、いつにする?」
「そうでした…。来週の土曜の午後はどうですか?」
部屋にいる歴史研の女子に確認する。
全員OKだった。
そこへ、妹が割り込んで来た。
「私も合コン、混ぜてください!」
「いいね! じゃあ、男子も4人にしないと」
上杉先輩が嬉しそう言う。
え? 困ったな。
とりあえず悠斗と片倉先輩を誘うとして、友達の少ない僕がメンツを追加でもう1人集められるのだろうか。
悠斗か片倉先輩にお願いして、彼らの友達を誰か呼んでもらうかな。
そして、兄妹が参加する合コンってあるんだろうか?
その後も雪乃と別れた件について、糾弾の時間が30分ほどあった。
僕は弁明に追われる。
しかし、キリがないので勉強に戻ろうと言うことになり、糾弾の時間が終了した。
その後は、夕方まで何事もなく終わり、勉強会は解散となった。
今日は糾弾の時間と奴隷労働があったので、いつも以上に疲れた。
ベッドに横になる。
そして、追加の合コンメンバーを探しをお願いするめに、悠斗にLINEを入れる。
『悠斗、来週も合コンやるんだけど、誰か友達を連れて来てくれないかな?』
『またかい? 合コンにはまってるね』
『はまってないよ、行きがかりで』
『いつも行きがかりだね。それで、相手は東池の女子?』
『いや。歴史研全員と妹の4人なんだけど』
『美咲ちゃんも居るんだ』
『まあね。それで男子は、僕と悠斗と片倉先輩の予定なんだけど、1人足りないんだよ。誰か居ない?』
『わかった、ちょっと探してみるよ』
そして、しばらく経ってから返事が来た。
『サッカー部の六角《ろかっく》君がOKだって』
『助かるよ』
『来週土曜だね』
『よろしく』
『そう言えば、昨日、あの後、どうだった?』
『細川さんとお茶して帰ったよ』
『龍造寺さんから聞いたんだけど、この合コンは細川さんが純也のことを狙うためにやったことらしいよ』
『そうなの?』
『純也も隅に置けないね。モテモテじゃん?』
『でも、細川さんとは合コンまで、ほとんど話をしたことが無かったのに』
『関係ないよ』
『そんなもんかな?』
『そんなもんだよ』
ということは、細川さんは僕と付き合いたいってこと?
確かに、昨日、細川さんはグイグイ来てたな。“純ちゃん”とか呼んできたし。
僕のどこに惚れたんだろう?
『付き合っちゃえば?』
悠斗はそう言うが、とりあえず彼女と付き合う気はない。
『いや、そのつもりはないよ』
それにしても、細川さんには困惑しかない。
その後、片倉先輩にも合コンの予定を伝えてOKをもらうことができた。
とりあえず、一仕事終わったな。
もう恒例になったと言っても良い試験前の勉強会。
歴史研の全メンバーが僕の部屋に集合した。
いつもの様に妹も参加。
上杉先輩だけは、ベッドに寝転んでマンガ読んだり、スマホいじったりしている。
時折、上杉先輩の命令でジュースやお菓子を運んだりさせられている。
奴隷生活は今日も続いているのだ。
途中、勉強の小休止をしているときに、上杉先輩が話しかけてきた。
「昨日の合コン、どこで何やって来たの?」
「池袋のカラオケボックスで、カラオケをしてきただけですよ」
「えっ?! それだけ?」
上杉先輩はちょっと驚いたように顔を上げた。
「そうですよ。他に何をやると思ったんですか?」
「いや、マンガじゃあ、王様ゲームとかやるじゃん?」
「あれは、マンガだからでは?」
「そうかー。カラオケだけとか、意外に普通なんだね」
「そうですね…。王様ゲーム、やってみたいんですか?」
「ちょっと興味あるね」
「じゃあ、試しに今から、王様ゲームやりますか?」
僕は提案した。
「キミは奴隷なんだから、王様ゲームやらなくてもアタシは命令し放題じゃん。だからやらなくてもいいよ。それに、キミ、エッチな命令をしようと思ってるでしょ? このメンバーでやったら、得するのキミだけじゃん?」
上杉先輩は怪訝そうな顔で言い返してきた。
「そんなこと、思ってませんよ」
僕は誤魔化した。
ラッキースケベを期待したが無理だったか。
「それで」
上杉先輩はさらに突っ込んでくる。
「昨日、カフェで女子といたよね? お持ち帰りとか、やるじゃん?」
「僕が、お持ち帰りされたんですよ」
「へー、ほんとに?」
「本当ですよ」
「それで、付き合ってるの?」
「いやいや。昨日、初めて合コンした関係ですよ?!」
「そんなの関係ないじゃん」
「僕はあるんです」
「それより!」
妹が大声で割り込んで来た。
「お兄ちゃん、織田さんと別れてたんですよ!」
「ああ、それ、あたしらもちょっと前に知った」
上杉先輩が答える。
「お兄ちゃんは酷いと思いませんか?! 織田さんと別れて、舌の根の乾かぬ内に他の女とデートしてるなんて! スケコマシだよ!」
「だよね、女の敵だね」
上杉先輩が同調する。
「いつか天罰が下るよ」
妹が怒りながら言う。
天罰のような酷いことは、普段から起こっているような気がするぞ。
上杉先輩に奴隷にされてるとか、
陽キャ女子にフクロにされたとか、
明智さんに怒鳴られたとか、
北条先輩に脅されたとか、
伊達先輩に罠にはめられたとか、
他にも思い出せばいくらでもありそうな気がする。
上杉先輩は話題を変えた。
「それより、アタシたちの合コン、いつにする?」
「そうでした…。来週の土曜の午後はどうですか?」
部屋にいる歴史研の女子に確認する。
全員OKだった。
そこへ、妹が割り込んで来た。
「私も合コン、混ぜてください!」
「いいね! じゃあ、男子も4人にしないと」
上杉先輩が嬉しそう言う。
え? 困ったな。
とりあえず悠斗と片倉先輩を誘うとして、友達の少ない僕がメンツを追加でもう1人集められるのだろうか。
悠斗か片倉先輩にお願いして、彼らの友達を誰か呼んでもらうかな。
そして、兄妹が参加する合コンってあるんだろうか?
その後も雪乃と別れた件について、糾弾の時間が30分ほどあった。
僕は弁明に追われる。
しかし、キリがないので勉強に戻ろうと言うことになり、糾弾の時間が終了した。
その後は、夕方まで何事もなく終わり、勉強会は解散となった。
今日は糾弾の時間と奴隷労働があったので、いつも以上に疲れた。
ベッドに横になる。
そして、追加の合コンメンバーを探しをお願いするめに、悠斗にLINEを入れる。
『悠斗、来週も合コンやるんだけど、誰か友達を連れて来てくれないかな?』
『またかい? 合コンにはまってるね』
『はまってないよ、行きがかりで』
『いつも行きがかりだね。それで、相手は東池の女子?』
『いや。歴史研全員と妹の4人なんだけど』
『美咲ちゃんも居るんだ』
『まあね。それで男子は、僕と悠斗と片倉先輩の予定なんだけど、1人足りないんだよ。誰か居ない?』
『わかった、ちょっと探してみるよ』
そして、しばらく経ってから返事が来た。
『サッカー部の六角《ろかっく》君がOKだって』
『助かるよ』
『来週土曜だね』
『よろしく』
『そう言えば、昨日、あの後、どうだった?』
『細川さんとお茶して帰ったよ』
『龍造寺さんから聞いたんだけど、この合コンは細川さんが純也のことを狙うためにやったことらしいよ』
『そうなの?』
『純也も隅に置けないね。モテモテじゃん?』
『でも、細川さんとは合コンまで、ほとんど話をしたことが無かったのに』
『関係ないよ』
『そんなもんかな?』
『そんなもんだよ』
ということは、細川さんは僕と付き合いたいってこと?
確かに、昨日、細川さんはグイグイ来てたな。“純ちゃん”とか呼んできたし。
僕のどこに惚れたんだろう?
『付き合っちゃえば?』
悠斗はそう言うが、とりあえず彼女と付き合う気はない。
『いや、そのつもりはないよ』
それにしても、細川さんには困惑しかない。
その後、片倉先輩にも合コンの予定を伝えてOKをもらうことができた。
とりあえず、一仕事終わったな。
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