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眩暈する秋涼編

新発田城(日本100名城 No.31)

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 翌朝、いつもより少し遅い7時起き。
 その後、駅近くのドトールで朝食セットを皆で食べて、新潟から移動を開始する。今日の目的地は、新発田《しばた》城。最寄り駅は新発田駅。
 昨日通ったルートを一旦逆戻りする形になるが、“秋の乗り放題きっぷ”なので、それを利用すれば追加料金は無し。

 新潟~新発田間は9駅、約30分と少し。
 新発田駅からは、循環バスの“おやゆびひめ号”に乗って新発田城址公園停留所まで。新発田城は平地にあるので楽チンだ。ありがたい。

 新発田城は、溝口秀勝が1598年に築城。

 城の門の前に赤穂浪士で有名な堀部安兵衛の像が立っていた。彼は新発田出身という事らしい。

 お堀に架かる橋を渡って表門をくぐる。
 近年、三階櫓と辰巳櫓が復元されている。辰巳櫓の中は見学できるようになっており、当時の新発田城の復元模型などが展示してあった。

 敷地の多くが陸上自衛隊の駐屯地(新発田駐屯地)となっている。辰巳櫓の出入り口あたりから、駐屯地の中が見えた。ジープ? 装甲車? が、たくさん並んでいるのが見えた。

 自衛隊と言えばふと、生徒会に届いた怪文書を思い出した。
 それには、F14=戦闘機? について書いてあるようだったな、確か。
 しかし、その場で考えても、怪文書の謎は簡単に解けそうにないので、考えるのを止めた。

 僕らは新発田城を堪能したので、ここを後にする。
 新発田城址公園停留所からの帰りも、循環バスの“いっすんぼうし号”に乗って新発田駅まで。

 ここからは乗り継ぎで新発田~新潟~長岡~水上~高崎~赤羽と乗り継いで最後の池袋まで。8時間以上かかかった。
 電車の移動中に羽柴部長に彼のツイッターのアカウント聞いて、そのつぶやきを見た。

 つぶやきを少し遡って学園祭の頃のものを見ると、僕が主役をやった“白雪姫”の写真も上がっていた。やはり僕の事もつぶやいていたか。
 写真は小さくてわかりにくいが、見る人が見れば僕とすぐにわかるだろう。いやはや。

 さらに遡って、生徒会長選挙の頃のつぶやきを見る。
 やはり、エロマンガ伯爵の件が書いてあった。
 名前こそ出してはいないが、“1年B組の歴史研究部員”とあって、これは実名書いてあるのとほとんど変わらない。校内にすぐ広まるわけだ。
 読んでいて、ちょっと腹が立ってきたので、読むのを止めた。

 そうこうしているうちに、長い旅が終わり池袋に到着。そこで解散して今回の旅は終了。
 皆、疲労困憊だ。特に長旅に慣れていない新聞部の二人は、特にキツそうにしていた。多分、もう二度と歴史研の城巡りには付いてこないだろう。

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新発田城の情報
https://shibata-info.jp/archives/sightseeing/%E6%96%B0%E7%99%BA%E7%94%B0%E5%9F%8E%EF%BC%88%E5%9B%BD%E6%8C%87%E5%AE%9A%E9%87%8D%E8%A6%81%E6%96%87%E5%8C%96%E8%B2%A1%EF%BC%89
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