雑司ヶ谷高校 歴史研究部!!

谷島修一

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混沌の学園祭編

女子校

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 翌日の放課後。
 学園祭の出し物“占いメイドカフェ”の宣伝のため、フライヤー配りに近くの女子校に行くことになっている。
 その女子校は、雑司ヶ谷高校から徒歩15分程度のところにある。
 というわけで、松前先輩と僕の二人は連れ立って、そちらに向かう。

 約束の時間に到着すると、下校時間が始まっていて、下校する生徒もちらほら。
 その女子校の校門の前で、待ち合わせの約束をした生徒らしき人物が待っていた。

「こんにちは。東池女子高の生徒会長の宇喜多といいます」

 僕らを見つけて挨拶をしてきた宇喜多さんという人は、二つ結びの三つ編みを胸のあたりまで垂らし、丸い縁の眼鏡をかけている。小柄だが、生徒会長だけあって、真面目そうな雰囲気だ。
 ここの制服はセーラー服なんだな。
 再確認で言うと、雑司ヶ谷高校の制服はブレザーだ。

「初めまして。私が雑司ヶ谷高生徒会副会長の松前です。こちらは武田です。今日はありがとうございます」
 松前先輩は会釈をした。
 僕もそれに合わせて続けて会釈をする。

「伊達さんから、ご依頼は聞いておりました。では、まず生徒会室を案内しますので、そこで着替えてください」
 宇喜多会長はそう言って校内を先導する。
 僕らは連れ立って校舎の2階にある生徒会室に向かう。荷物を置くと、松前先輩はそこで着替え、僕は教員用の男子トイレの個室で着替える。
 晴れてメイド姿となった松前先輩と執事姿になった僕は、再び校門の方へ向かい宇喜多生徒会長の監視の下、フライヤー配りを始めた。

 フライヤーは意外にも、どんどんはけていく。
 そして、執事姿の男子がこんなところにいるのが物珍しいのか、結構、女子生徒に絡まれた。

「これなんですか~?」
 女子3人組がワイワイと声を掛けてきた。そして、フライヤーを見て尋ねる。

「ぞ、雑司ヶ谷高の学園祭の出し物です。“占いメイドカフェ”をやります」
 女子たちに圧倒されながらなんとか答える。

「なにそれ~?」

「メイドカフェに占いコーナーが併設されています」
 僕は、適当に言う。
「占い、結構当たるそうです」
 知らんけど。

「おにいさんが占いやるの?」

 おにいさん?

「占いは、別の人がやります。僕は執事でオムライス作りをしています」

「へー。執事なら、、やってみてよ」

「“あれ” って?」

「お帰りなさいませ、ってやつ!」

「え? 今、ここで?」

「そうそう、やって! やって!」

 これは想定外だった。
 恥ずかしいけど、やるしかないか…?

「お、お帰りなさいませ、お嬢様」

「きゃはは、うける~!」

 なんか、バカ受けした。

 こんな感じで他の女子たちにも何度となく絡まれながらも、1時間半程度でフライヤー配りは終了となった。

 トイレで服を着替え、再び生徒会室に戻ると、宇喜多会長がお茶を入れてくれた。お茶をすすりながら、松前先輩と僕を交えて3人でしばし雑談をする。

「武田君も生徒会役員なんですか?」
 宇喜多会長が質問をしてきた。

「いえ、僕は生徒会ではありません」

「本当は、彼が副会長をやる予定だったのだけど」
 と、横から松前先輩が言う。
「彼は、IT担当です」

 いや、だから、僕は生徒会の役員ではないぞ。

「へー。SNSとかに詳しいんですか?」
 宇喜多会長は続けて質問をする。

「いえ、パソコンを少し触れる程度です」

「うちの生徒会も機械に詳しい者が居ないので、パソコンは結構、苦労してます」

「いつでも武田君を貸し出しますよ」
 何っ?
 松前先輩がとんでもないことを言いだした。僕自身の意志は?
 
「そう言うことがあれば、お願いするかもしれませんね」

 そして、最後に宇喜多会長は東池女子校の学園祭は10月にあるという話などをして、しばらく過ごした。
 20分ほど経ち、話題も尽きたところで、宇喜多会長に改めてお礼を言って、僕と松前先輩は帰路に着いた。
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