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生徒会長選挙編
メトロに乗るっ
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そして、土曜日。
今日は、伊達先輩に誘われて豊洲で映画を見ようということになっていて、僕は約束していた午前11時に待ち合わせ場所のメトロの護国寺駅改札へやって来た。
伊達先輩は、僕より前に改札前に来ていた。
今日の伊達先輩は、白いワンピースでいつにも増して清楚かつ上品な雰囲気だ。
「おはようございます。待たせてしまいましたか?」
「おはよう。私もさっき来たばかりよ」
伊達先輩は、そう言うと少し微笑んで見せた。
「じゃあ、行きましょう」
僕らは改札を抜けてホームに降りた。
さほど待つこともなく、地下鉄がやって来たので乗り込んだ。地下鉄の中はさほど混んでなかったので、僕らは並んで座席に座った。
地下鉄に乗るの久しぶりだな。
しばらくしてから、伊達先輩が話しかけてくる。
「今日は来てくれてよかったわ」
「まあ、約束ですからね」
改めて伊達先輩の方に目をやった。今日の彼女は、薄っすらと化粧をしている。学校ではすっぴんなのだが、化粧のせいか今日は大人っぽさが増している。僕とは違って勉学も出来て、超優等生だし、さらに、今後は生徒会長として学生のトップとして活躍するのだろう。
普段からの伊達先輩の落ち着きよう、大人っぽい雰囲気、とても歳が1つしか離れていないとは思えない。もっと年上に思えてしまう。
そういう事もあって、近寄りがたいオーラを感じてしまう。まあ、それはいつもの事だが。
逆に上杉先輩が子供っぽいところが多くて対照的だ。上杉先輩の方が身近に感じる。変な事を言ったり、やったりしなければもっといいんだけど。
上杉先輩と伊達先輩が友達なのがとても不思議に感じられた。
などと、二人の先輩方のことを考えていたら、伊達先輩が話しかけて来た。
「何考えているの?」
「あっ…。えーと、上杉先輩のことを考えていました」
「え?」
「いや、伊達先輩と上杉先輩は対照的だなあと思って」
「そうね」
伊達先輩は少し微笑んで言った。
「武田君は紗夜のことが好きなの?」
「いやいやいや。とんでもないです」
「いつも仲良さそうだから」
「仲良くないですよ。上杉先輩が絡んでくるだけです」
「そう? いつも夫婦漫才やってるし、息も合ってるみたいだから」
「夫婦漫才って…。誤解も良いところですよ」
「そうなのね。それで、武田君は好きな女の子は居ないの? 男の子でもいいけど」
「いえ、好きな人は居ません。ちなみに僕はノーマルです」
「そういえば、エロマンガは女の子が相手だったわね」
「その話はもう勘弁してください…」
などと、こんな話をしているうちに、地下鉄は豊洲駅に到着した。そして、駅から徒歩数分の映画館に向かう。
今日は僕が見たかったSF映画を見ることになっていたので、伊達先輩がそのチケットを窓口を購入する。伊達先輩がすべておごってくれるということで、遠慮なくおごられようと思う。
「映画が始まるまで、まだ時間があるから、少し早いけどお昼ご飯でもどう?」
「是非」
僕らは映画館と同じ建物内にあるパスタ屋に入って昼食を取る。ここもおごりだ。
伊達先輩に『なんでも好きなものを』と言われたので、適当に注文をしたが、先輩の財布の事情が少し心配になって来た。
「先輩、お金は大丈夫ですか?」
「心配しなくても大丈夫よ」
「先輩の家はお金持ちでしたっけ?」
「まあ、平均よりは金持ちだと思うけど。私は小遣いとか一切もらっていないから」
じゃあ、どこからそんなお金が…?
と、考えていると、僕の心の中を読み取ったように伊達先輩は話を続けた。
「家庭教師のアルバイトをしているのよ。近所の中学生や小学生を3人ほど、日曜日だけハシゴで教えているの。準備が大変だけど、割のいいバイトよ」
「へー。だから、勉強の教え方がうまいんですね」
僕も伊達先輩に勉強を見てもらっているので彼女の教えぶりが、とても良いのはよくわかる。
などと、世間話をしていると、注文したパスタが運ばれてきたので、僕らはそれをたいらげる。そして、そろそろ映画の開始時間なので、会計を済ませ映画館の方へ向かった。
今日は、伊達先輩に誘われて豊洲で映画を見ようということになっていて、僕は約束していた午前11時に待ち合わせ場所のメトロの護国寺駅改札へやって来た。
伊達先輩は、僕より前に改札前に来ていた。
今日の伊達先輩は、白いワンピースでいつにも増して清楚かつ上品な雰囲気だ。
「おはようございます。待たせてしまいましたか?」
「おはよう。私もさっき来たばかりよ」
伊達先輩は、そう言うと少し微笑んで見せた。
「じゃあ、行きましょう」
僕らは改札を抜けてホームに降りた。
さほど待つこともなく、地下鉄がやって来たので乗り込んだ。地下鉄の中はさほど混んでなかったので、僕らは並んで座席に座った。
地下鉄に乗るの久しぶりだな。
しばらくしてから、伊達先輩が話しかけてくる。
「今日は来てくれてよかったわ」
「まあ、約束ですからね」
改めて伊達先輩の方に目をやった。今日の彼女は、薄っすらと化粧をしている。学校ではすっぴんなのだが、化粧のせいか今日は大人っぽさが増している。僕とは違って勉学も出来て、超優等生だし、さらに、今後は生徒会長として学生のトップとして活躍するのだろう。
普段からの伊達先輩の落ち着きよう、大人っぽい雰囲気、とても歳が1つしか離れていないとは思えない。もっと年上に思えてしまう。
そういう事もあって、近寄りがたいオーラを感じてしまう。まあ、それはいつもの事だが。
逆に上杉先輩が子供っぽいところが多くて対照的だ。上杉先輩の方が身近に感じる。変な事を言ったり、やったりしなければもっといいんだけど。
上杉先輩と伊達先輩が友達なのがとても不思議に感じられた。
などと、二人の先輩方のことを考えていたら、伊達先輩が話しかけて来た。
「何考えているの?」
「あっ…。えーと、上杉先輩のことを考えていました」
「え?」
「いや、伊達先輩と上杉先輩は対照的だなあと思って」
「そうね」
伊達先輩は少し微笑んで言った。
「武田君は紗夜のことが好きなの?」
「いやいやいや。とんでもないです」
「いつも仲良さそうだから」
「仲良くないですよ。上杉先輩が絡んでくるだけです」
「そう? いつも夫婦漫才やってるし、息も合ってるみたいだから」
「夫婦漫才って…。誤解も良いところですよ」
「そうなのね。それで、武田君は好きな女の子は居ないの? 男の子でもいいけど」
「いえ、好きな人は居ません。ちなみに僕はノーマルです」
「そういえば、エロマンガは女の子が相手だったわね」
「その話はもう勘弁してください…」
などと、こんな話をしているうちに、地下鉄は豊洲駅に到着した。そして、駅から徒歩数分の映画館に向かう。
今日は僕が見たかったSF映画を見ることになっていたので、伊達先輩がそのチケットを窓口を購入する。伊達先輩がすべておごってくれるということで、遠慮なくおごられようと思う。
「映画が始まるまで、まだ時間があるから、少し早いけどお昼ご飯でもどう?」
「是非」
僕らは映画館と同じ建物内にあるパスタ屋に入って昼食を取る。ここもおごりだ。
伊達先輩に『なんでも好きなものを』と言われたので、適当に注文をしたが、先輩の財布の事情が少し心配になって来た。
「先輩、お金は大丈夫ですか?」
「心配しなくても大丈夫よ」
「先輩の家はお金持ちでしたっけ?」
「まあ、平均よりは金持ちだと思うけど。私は小遣いとか一切もらっていないから」
じゃあ、どこからそんなお金が…?
と、考えていると、僕の心の中を読み取ったように伊達先輩は話を続けた。
「家庭教師のアルバイトをしているのよ。近所の中学生や小学生を3人ほど、日曜日だけハシゴで教えているの。準備が大変だけど、割のいいバイトよ」
「へー。だから、勉強の教え方がうまいんですね」
僕も伊達先輩に勉強を見てもらっているので彼女の教えぶりが、とても良いのはよくわかる。
などと、世間話をしていると、注文したパスタが運ばれてきたので、僕らはそれをたいらげる。そして、そろそろ映画の開始時間なので、会計を済ませ映画館の方へ向かった。
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