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証言者たち
ソフィアの証言~隠された策謀~その1
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イリーナとクララは同時に挨拶した。
「「こんにちは。初めまして」」。
「こんにちは。遠いところをよく来たわね」。老女は挨拶を返す。「私がソフィア・タウゼントシュタインです」。
「私が手紙を書いた、イリーナ・ガラバルスコワです」。
「私はクララ・クリーガーです」。
ソフィアはクララを見て言った。
「師のお孫さんね。目元が似ているわね」。
モルデンでオットー・クラクスにも同じことを言われた。よっぽど似ているのだろう。
「今日は、お忙しいところ、お時間いただいてありがとうございます」。
「いいえ。時間はたっぷりあるから大丈夫よ。最近は本がお友達ね」。
「何の本をお読みなのですか?」
「魔術書よ」。
そうだ、ソフィアは魔術も得意としていたのを二人は思いだした。
「今でも魔術を使うのですか」。
「いいえ。もう平和な日々が続いているから、魔術なんて使う機会もほとんどないわね。今はただの暇つぶしね」。
そういうと、ソフィアは笑って見せた。
雑談をしていると、息子のステファンがトレイの飲み物の入ったコップを持って来てくれた。
それを受け取ると、クララが本題に入るべく話を始めた。
「手紙でも書きましたが、私たちは、五十年前の帝国の終焉の時代のことを調べています」。そういって、二人は資料とメモとペンと取り出した。「今日は、“ソローキン反乱”について伺いたいと思っています」。
「いいわよ。なんでも聞いて。覚えていることなら話すわ」。
「ありがとうございます」。
「ところで、“チューリン事件”については知っているわね?」
「はい。モルデンでオットーさんに詳しく話を伺いました」。
「あら、彼は元気にしてるのかしら?」
「はい、とても元気そうでしたよ。ソフィアさんにもよろしく、と」
「それは良かったわ。長い事、会ってなかったから」
ソフィアは一息ついてから話をつづけた。
「“チューリン事件” の後、師と私たちはズーデハーフェンシュタットに戻るとすぐに傭兵部隊の組織改編がありました。それまでは、ルツコイ司令官が率いる第五旅団の傘下だったのですが、皇帝直属の“遊撃部隊”と名を変えました。でも、任務の内容はほとんど変わりませんでした。待遇のほうは、かなり良くなりました。新しい綺麗な兵舎を建ててもらって、そこに移り、給金も増えました。特に“チューリン事件”の時、レジデンツ島で最後の決戦に挑んだ十四人に特別な計らいをしてくれるように、師が皇帝にお願いしてくれたみたいね。そうして、通常の任務をこなす日々が続いて、一年ぐらいたった後、新しい任務が来ました。それは、レテ・ダ・ズール公国が帝国に侵攻するため国境に軍を集結させているから、その対応で首都まで出動しろとことでした。私たちだけでなく、ルツコイ司令官の第五旅団の他、すべての旅団に出撃命令が出ていました」。
ソフィアは、一旦、コップの水を飲んでから話を続ける。
「私たちは命令が着た後、当初、首都まで進み他の旅団と一緒に居たの。当時の軍の主流派の総司令官ソローキやキーシン達は国境で待機していました。そして、二週間ぐらい経って、ソローキン達は待機命令を無視して国境を越え、公国軍に攻撃を開始しました。最初、帝国軍は連戦連勝で、一挙に公国の首都ソントルヴィレまで迫りました。でも、首都での戦いで帝国軍は手痛い敗北をしてキーシンは捕虜となり、生き残ったソローキンの旅団は退却を始め、公国軍はこれを機会に追撃したと聞きます。そして、ソローキンと少数の兵士たちが、何とか逃げ延びて国境まで戻ってきたところを、私たち遊撃部隊が攻撃をしました。ソローキンは師によって討ち取られ、それを見た残りの兵士たちも、すぐに投降して騒動は終わりました」。
クララがその話に驚いて尋ねた。
「 “回想録 ”などによると、ソローキン反乱では、ソローキンはただ戦死したとあります。しかし、お爺様がソローキンを討ち取った話は伝わっていません」。
「理由は、そもそもこの戦いは皇帝が軍を牛耳っていたソローキンを排除するための作戦だったのよ」。
「そうだったのですか?」
「皇帝は最初から公国と連絡を取っていたようです。ソローキン達を首都で討つのは難しいから、首都から遠ざけてから討とうと。彼らを首都から遠ざけるには、外国の侵攻ぐらいのことが無いと難しかったようですね。なので、最初に公国軍に国境まで移動するように依頼をしたと聞きます。それで、ソローキン達は国境まで移動しました。当初は国境で、ルツコイ、私達と公国軍でソローキン達を挟み撃ちにしようとも考えてみたいだけど、ソローキンが先に公国に侵攻したのね。さっき言ったようにソローキンは敗退。予定外の事はあったけど、結果的に罠に嵌ったソローキンの排除に成功しました。ソローキンを討ち取って、私たちが首都に戻った後、師は皇帝からその事実を聞いたと言っていました。最後に逃げて来たソローキンを討ち取らせたのも、帝国軍同士を戦わせるより、共和国出身の者がほとんどだった遊撃部隊にやらせた方がいいということで、そう説明されたとも言っていました」。
「公国軍とも協力をしていたんですね」。
「後で知ったのだけれども、ヴィット王国の魔術師達も参加していたようね」。
「そうなのですか?」
「ソローキン達がソントルヴィレで戦った時、ヴィット王国の魔術師達が公国軍を支援したようね」。
クララは再び質問をする。
「ところで、なぜ、ソローキンを打ち取ったのは、ユルゲンさんだということが秘密にされたのでしょうか?」
「おそらくは、ソローキンを罠に嵌めたこと自体を秘密にしたかったのでしょう。なので、それは伝わっていないでしょう?」。
「はい」。
「さらに、国民には帝国軍同士で殺し合ったということも秘密にしたかったんでしょう。ソローキンは公国との戦いで戦死したという風になっているみたいだし。それに、そのころから帝国国内では革命を起こそうとしている人たちが結構いて、暴動やデモも頻繁の発生していたようでしたから、隙を見せたくなったのではなかったのかしら」。
「そうだったんですね」。
「「こんにちは。初めまして」」。
「こんにちは。遠いところをよく来たわね」。老女は挨拶を返す。「私がソフィア・タウゼントシュタインです」。
「私が手紙を書いた、イリーナ・ガラバルスコワです」。
「私はクララ・クリーガーです」。
ソフィアはクララを見て言った。
「師のお孫さんね。目元が似ているわね」。
モルデンでオットー・クラクスにも同じことを言われた。よっぽど似ているのだろう。
「今日は、お忙しいところ、お時間いただいてありがとうございます」。
「いいえ。時間はたっぷりあるから大丈夫よ。最近は本がお友達ね」。
「何の本をお読みなのですか?」
「魔術書よ」。
そうだ、ソフィアは魔術も得意としていたのを二人は思いだした。
「今でも魔術を使うのですか」。
「いいえ。もう平和な日々が続いているから、魔術なんて使う機会もほとんどないわね。今はただの暇つぶしね」。
そういうと、ソフィアは笑って見せた。
雑談をしていると、息子のステファンがトレイの飲み物の入ったコップを持って来てくれた。
それを受け取ると、クララが本題に入るべく話を始めた。
「手紙でも書きましたが、私たちは、五十年前の帝国の終焉の時代のことを調べています」。そういって、二人は資料とメモとペンと取り出した。「今日は、“ソローキン反乱”について伺いたいと思っています」。
「いいわよ。なんでも聞いて。覚えていることなら話すわ」。
「ありがとうございます」。
「ところで、“チューリン事件”については知っているわね?」
「はい。モルデンでオットーさんに詳しく話を伺いました」。
「あら、彼は元気にしてるのかしら?」
「はい、とても元気そうでしたよ。ソフィアさんにもよろしく、と」
「それは良かったわ。長い事、会ってなかったから」
ソフィアは一息ついてから話をつづけた。
「“チューリン事件” の後、師と私たちはズーデハーフェンシュタットに戻るとすぐに傭兵部隊の組織改編がありました。それまでは、ルツコイ司令官が率いる第五旅団の傘下だったのですが、皇帝直属の“遊撃部隊”と名を変えました。でも、任務の内容はほとんど変わりませんでした。待遇のほうは、かなり良くなりました。新しい綺麗な兵舎を建ててもらって、そこに移り、給金も増えました。特に“チューリン事件”の時、レジデンツ島で最後の決戦に挑んだ十四人に特別な計らいをしてくれるように、師が皇帝にお願いしてくれたみたいね。そうして、通常の任務をこなす日々が続いて、一年ぐらいたった後、新しい任務が来ました。それは、レテ・ダ・ズール公国が帝国に侵攻するため国境に軍を集結させているから、その対応で首都まで出動しろとことでした。私たちだけでなく、ルツコイ司令官の第五旅団の他、すべての旅団に出撃命令が出ていました」。
ソフィアは、一旦、コップの水を飲んでから話を続ける。
「私たちは命令が着た後、当初、首都まで進み他の旅団と一緒に居たの。当時の軍の主流派の総司令官ソローキやキーシン達は国境で待機していました。そして、二週間ぐらい経って、ソローキン達は待機命令を無視して国境を越え、公国軍に攻撃を開始しました。最初、帝国軍は連戦連勝で、一挙に公国の首都ソントルヴィレまで迫りました。でも、首都での戦いで帝国軍は手痛い敗北をしてキーシンは捕虜となり、生き残ったソローキンの旅団は退却を始め、公国軍はこれを機会に追撃したと聞きます。そして、ソローキンと少数の兵士たちが、何とか逃げ延びて国境まで戻ってきたところを、私たち遊撃部隊が攻撃をしました。ソローキンは師によって討ち取られ、それを見た残りの兵士たちも、すぐに投降して騒動は終わりました」。
クララがその話に驚いて尋ねた。
「 “回想録 ”などによると、ソローキン反乱では、ソローキンはただ戦死したとあります。しかし、お爺様がソローキンを討ち取った話は伝わっていません」。
「理由は、そもそもこの戦いは皇帝が軍を牛耳っていたソローキンを排除するための作戦だったのよ」。
「そうだったのですか?」
「皇帝は最初から公国と連絡を取っていたようです。ソローキン達を首都で討つのは難しいから、首都から遠ざけてから討とうと。彼らを首都から遠ざけるには、外国の侵攻ぐらいのことが無いと難しかったようですね。なので、最初に公国軍に国境まで移動するように依頼をしたと聞きます。それで、ソローキン達は国境まで移動しました。当初は国境で、ルツコイ、私達と公国軍でソローキン達を挟み撃ちにしようとも考えてみたいだけど、ソローキンが先に公国に侵攻したのね。さっき言ったようにソローキンは敗退。予定外の事はあったけど、結果的に罠に嵌ったソローキンの排除に成功しました。ソローキンを討ち取って、私たちが首都に戻った後、師は皇帝からその事実を聞いたと言っていました。最後に逃げて来たソローキンを討ち取らせたのも、帝国軍同士を戦わせるより、共和国出身の者がほとんどだった遊撃部隊にやらせた方がいいということで、そう説明されたとも言っていました」。
「公国軍とも協力をしていたんですね」。
「後で知ったのだけれども、ヴィット王国の魔術師達も参加していたようね」。
「そうなのですか?」
「ソローキン達がソントルヴィレで戦った時、ヴィット王国の魔術師達が公国軍を支援したようね」。
クララは再び質問をする。
「ところで、なぜ、ソローキンを打ち取ったのは、ユルゲンさんだということが秘密にされたのでしょうか?」
「おそらくは、ソローキンを罠に嵌めたこと自体を秘密にしたかったのでしょう。なので、それは伝わっていないでしょう?」。
「はい」。
「さらに、国民には帝国軍同士で殺し合ったということも秘密にしたかったんでしょう。ソローキンは公国との戦いで戦死したという風になっているみたいだし。それに、そのころから帝国国内では革命を起こそうとしている人たちが結構いて、暴動やデモも頻繁の発生していたようでしたから、隙を見せたくなったのではなかったのかしら」。
「そうだったんですね」。
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